医療体制充実と生活基盤維持に重点 浜松市11月補正予算案 25億円超の増額

 浜松市は10日、一般会計に24億8800万円を追加する11月補正予算案を発表した。年末年始の発熱外来対応や中山間地域の巡回診療支援、三遠南信自動車道の整備など、市民の健康と生活基盤を守る取り組みに重点配分する。市人事委員会の勧告を受けて増額する職員給与の経費も盛り込んだ。17日開会の市議会11月定例会に提出する。

浜松市役所
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 特別、企業会計を含めて25億3600万円の増額となる。ほかに来年度の事業発注の準備などで169億300万円の債務負担行為を設定する。
 医療体制の充実に1億9100万円を投じる。年末に新型コロナウイルスやインフルエンザの流行が予想されるため、12月30日から来年1月3日まで、発熱外来の在宅当番医を各日12カ所確保する。昨年同時期並みに1日1200人の患者に対応可能とする。医師不足が深刻な地域で巡回診療に取り組む医師らへの補助制度も新設する。
 道路整備は8億5800万円。三遠南信自動車道の天竜区内の整備を加速させるほか、同区佐久間町の国道473号で道路脇斜面の崩落防止措置を講じる。簡易な生ごみ堆肥化設備の普及など、家庭ごみ減量化に200万円を計上する。
 市内企業が市へ2億円の寄付を申し出たことから、児童扶養手当を受給するひとり親世帯に対し、子ども1人当たり3万円を12月中に支給する。物価高騰を背景に公民較差が生じている特別職報酬と職員給与、期末手当を勧告通り引き上げるため、人件費を10億2000万円増額する。

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