有害「六価クロム」、工場敷地に残留か 浜松市が水質異常原因推測

 めっき加工の遠州クロム(浜松市東区)敷地内の井戸から地下水の環境基準を超える有害物質「六価クロム」が検出された問題で、浜松市は27日、会社周辺では異常がなかったとする調査結果を公表し、敷地外への汚染水の拡散を防止する追加対策を同社と協議するなどの今後の対応を発表した。
 応急策として、同社は地下水浄化のための揚水井戸と観測井を増設し、市と監視を続ける。市は周辺の井戸所有者には、飲用する場合は定期的に水質調査をするよう呼びかける。
 市や会社が周辺約500メートルで実施した調査ではいずれも環境基準値を超えなかった。市は、敷地内では2011年の改正水濁法施行以前に浸透した六価クロムが残留していると推測。11年以降に同社が土壌や地下水の浄化処置に努めたが、完全な除去に至っていないとみている。

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