浜松新野球場の”市費用負担”論に困惑 市議会、県議会委員会言及で 

 静岡県が浜松市の遠州灘海浜公園篠原地区に整備する予定の新球場を巡り、ドーム型球場を建設する場合の地元費用負担が静岡県議会建設委員会で言及されたことに、19日の同市議会大型公共施設建設特別委員会で「県事業になぜ市が費用負担するのか」と委員から困惑の声が相次いだ。
 8日の静岡県議会委員会で、市などが要望するドーム型球場を造る場合、利用料金を低減する方法として市や経済界の費用負担があるとの記載が県配布資料に見られたほか、一部の県議から地元負担を主張する意見が上がった。
 市議の委員からは県議会のやりとりに「市が県事業に費用負担するのか、市民から問われる」「概算事業費が示されて相当時間がたつのに、この期に及んで負担の話が出るのか」など疑念の声が噴出した。
 遅れている球場の規模や構造の絞り込みにも「市のさまざまな事業に影響する」として、市から県に早期の判断を促すよう求める意見が相次いだ。
 浜松市都市整備部によると、県と市の事務レベルの意見交換でドーム型球場のコスト面の懸念は話し合われていたものの、費用負担の議論はこれまでなかったという。市議会特別委で事実関係を問う委員に対し、市の担当者は「市は県に整備をお願いしている。費用負担について具体的な話はない」と述べた。
 (浜松総局・宮坂武司)

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