「避難計画」住民作成へ学習会 浜松市西区が記入用紙製作 自主防災隊役員対象

 浜松市西区は自宅の災害リスクと災害別の避難行動を日頃から考えてもらうため、「わたしの避難計画」記入用紙を製作した。区内8地区の自主防災隊役員を対象に10月までに4回、常葉大の阿部郁男副学長を迎えて計画作成の学習会を行う。このほど区役所で初回を開いた。

阿部副学長(左)と計画作成に取り組む参加者=浜松市西区役所
阿部副学長(左)と計画作成に取り組む参加者=浜松市西区役所
自宅の災害リスクと行動を整理できる計画計画用紙
自宅の災害リスクと行動を整理できる計画計画用紙
阿部副学長(左)と計画作成に取り組む参加者=浜松市西区役所
自宅の災害リスクと行動を整理できる計画計画用紙

 西区は沿岸の津波浸水想定区域、河川が入り組む水害頻発地域、山間部の土砂災害警戒区域といった異なるリスクを抱える地区で構成されている。地域差の大きさゆえ、市から住民への避難情報の伝え方が難しく、建物の倒壊が相次いだ6月の豪雨時も緊急避難場所の利用はゼロだった。
 計画用紙は河川氾濫、土砂災害、台風といった災害別にリスクの有無を整理し、取るべき行動をチェックリスト式に記載する。迅速な避難行動のため住民各自に作成してもらう。
 初回は舞阪、篠原両地区の隊員が参加した。阿部副学長は各地点の地形を調べられるウェブサイトなどを紹介し、「災害の被害はTPOで変わる。事前の想定に縛られず、状況に応じた行動を取れるよう備えてほしい」と呼びかけた。
 (浜松総局・宮坂武司)

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