演劇「流れる雲よ」浜松で公演 特攻隊の葛藤、願い表現

 特攻隊をテーマにした演劇「流れる雲よ」がこのほど、浜松市中区の市地域情報センターで上演された。東京の劇団アトリエッジが劇作家草部文子さん(静岡高出身)のラジオドラマ「飛行機雲」をリメークし、20年以上のロングランを続けている作品。県内有志でつくる実行委員会が昨年の静岡市公演に続いて開催した。115人が鑑賞した。

特攻隊を描いた演劇「流れる雲よ」=浜松市中区の市地域情報センター
特攻隊を描いた演劇「流れる雲よ」=浜松市中区の市地域情報センター

静岡県内有志企画 「子どもへ伝えたい」  数日後に日本が敗戦すると知りながら出撃に備える特攻隊員と、その幼なじみの葛藤や願いを描いた物語。公演ごとにその時々の世界情勢を盛り込んでいて、今回はロシアのウクライナ侵攻などに触れた。
 海外でも高評価を受ける本作品を広めようと、実行委がボランティアで企画やPRに努めた。メンバーの福嶋佳代さん(静岡市)は「今を生きることの意味を考えさせてくれる作品。多くの子どもたちにも知ってほしい」と、今後の継続開催への意欲を語った。
 (浜松総局・宮坂武司)

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