水窪にローカルコープ 浜松市が創設を検討 新年度予算案に関連費計上

 浜松市は2023年度、同市天竜区水窪町を舞台に住民の助け合いで課題解決を目指す「ローカルコープ」の創設を検討する。既存の自治会やNPO法人などと異なって営利事業が可能で、多様な担い手が関わる組織。三重県尾鷲市や奈良市で実証が進んでいるが、県内では初の試みとなる。7日発表した同年度一般会計当初予算案に関連費用600万円を盛り込んだ。

浜松市役所
浜松市役所

 ローカルコープは域内の住民と企業が出資・参画し、地域貢献に熱心な域外企業や行政の支援も受けながら、住民サービスやビジネスの展開を目指す。
 自治会は営利事業が不可能で、NPO法人や市民グループは中心メンバーに運営の負担が集中しがち。こういった課題を踏まえ、幅広い住民の合意形成と企業の協力のもとで、より持続可能な形で運営できる組織として東京の一般社団法人「ネクストコモンズラボ」が提唱している。
 浜松市は2年前から同法人と研究を重ね、意欲的な住民が多く中山間地域の多様な課題を抱える同区水窪町に着目した。23年度の夏ごろに住民会議を開き、組織の姿や解決すべき地域課題、事業内容などの議論をスタートする方針。

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