オンラインリハビリ提供 浜松市が事業採択 都内企業 東区の施設で

 浜松市の実証実験サポート事業で採択された東京都内のスタートアップ(新興企業)「テレリハ」が今年2月、オンラインのリハビリサービスを事業化し、同市東区の地域密着型介護施設「あおぞらライフ大蒲」で提供を始めた。浜松支店を中区に開設し、今後地域で普及を図っていく。

セラピストの動きを画面で見ながら運動する施設利用者=浜松市東区の「あおぞらライフ大蒲」
セラピストの動きを画面で見ながら運動する施設利用者=浜松市東区の「あおぞらライフ大蒲」

 首都圏にいる理学療法士らセラピストと、地方の施設をビデオ会議でつなぎ、1回40~60分ほどのプログラムを提供する。筋力や脳と体のつながりを維持向上させる運動をセラピストが実演し、高齢者は画面を見て体を動かす。「動作の解説が分かりやすく、みんな集中して取り組んでいる」と職員の間でも好評。セラピスト確保が難しい施設、運動の機会を増やしたい施設に導入を勧めていく。
 同社によると、リハビリ指導においてオンラインでも対面と同等の効果が得られるとする海外の研究結果があるという。首都圏でリハビリ施設を運営する友広隆行社長は、感染症拡大を機にオンラインサービスを模索し、浜松市内で実証を重ねてプログラムを確立させた。
 友広社長は「自ら運動を習慣化し要介護度を抑える人が増えれば国の社会保障給付費も減る。健康寿命延伸に貢献し、リハビリを成長産業にしたい」と話す。
 (浜松総局・宮坂武司)

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