屋台引き回し 復活の囃子響く 磐田・掛塚まつり開幕

 江戸から明治期にかけて天竜川の木材交易の拠点となった掛塚湊の繁栄を今に伝える磐田市掛塚の貴船神社例大祭「掛塚まつり」が15日、始まった。コロナ禍で実施を見送っていた屋台の引き回しを3年ぶりに再開。地元の子どもらによる県指定無形民俗文化財「掛塚祭屋台囃子(ばやし)」が地域に響きわたった。16日まで。

3年ぶりに屋台の引き回しを再開した掛塚まつり=磐田市掛塚
3年ぶりに屋台の引き回しを再開した掛塚まつり=磐田市掛塚


 貴船神社に各自治会の絢爛(けんらん)豪華な屋台が集結するのが恒例だが、今回は感染防止に配慮し、それぞれの地区内だけでの引き回しにとどめた。
 本町自治会「も組」は、地元の若者ら約40人が、日本の神話や中国の故事などをモチーフにした彫刻があしらわれた屋台とともに地区内を練り歩いた。鈴木忠明自治会長(68)は「引き回しが復活してうれしい。屋台の組み立てやお囃子などの技術を継承していきたい」と話した。
 16日には、主要行事の一つ、神輿(みこし)渡御も3年ぶりに行われる。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞