J3沼津サポ 台風被災地をサポート SNS呼びかけ、飲料水届ける

 9月の台風15号で県中西部に浸水や断水、土砂崩れなど甚大な被害が出たことを受け、大きな被害がなかった県東部から、サッカーJリーグ3部(J3)アスルクラロ沼津のスタッフやサポーターら有志が飲料水を届けるなど支援した。アスルはクラブとしても防災をテーマに地域活動に取り組む。有志は「地元でも災害の不安がある。人ごとではない」と被災地支援の継続を確認した。

飲料水を車から降ろす沼津香陵ライオンズクラブの会員と被災者=9月下旬、静岡市清水区(写真の一部を加工しています)
飲料水を車から降ろす沼津香陵ライオンズクラブの会員と被災者=9月下旬、静岡市清水区(写真の一部を加工しています)
「ホル衛モン」店舗前に集められた飲料水とJ3沼津サポーターらへ感謝するツイート
「ホル衛モン」店舗前に集められた飲料水とJ3沼津サポーターらへ感謝するツイート
飲料水を車から降ろす沼津香陵ライオンズクラブの会員と被災者=9月下旬、静岡市清水区(写真の一部を加工しています)
「ホル衛モン」店舗前に集められた飲料水とJ3沼津サポーターらへ感謝するツイート

 今回の支援のきっかけは沼津香陵ライオンズクラブ(LC)の呼びかけだった。同LC会員でホルモン焼き肉店「ホル衛モン」(沼津市)のオーナー勝又直人さん(41)が、断水に見舞われた静岡市清水区興津地区の友人から生活用水の依頼を受けた。「飲料水があればホル衛モン前まで届けて」と、交流があるアスルのサポーターに向けツイッターに投稿。投稿の翌日には、早速、2リットルの飲料水約600本が店の前に積まれたという。
 勝又さんは「素早い行動に驚いている」とサポーターらの意識の高さを感じた。
 寄付された飲料水は勝又さんと、沼津市の五つのLCをまとめる大嶽正泰代表(76)、アスルスタッフの関達人さん(42)がトラックで被災地へ届けた。現地の逼迫(ひっぱく)した状況を目にした勝又さんは「飲み水に困っているという声が多々あった」と振り返る。
 興津地区の断水は解消されたが、インフラの破損や大量に出た災害ごみの処理など、住民生活への影響は今も続いている。支援の継続として、勝又さんは16日のアスルホーム戦の会場で屋台を出店し、その売上金を被災地へ寄付する。
 (東部総局・小西龍也)

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