浜松の飯田町6自治会 30年使用屋台と“お別れ” 新調に伴い

 浜松市南区飯田町の6自治会が15日夜、地域で30年以上親しまれてきた屋台の「お別れセレモニー」を同区のJAとぴあ浜松飯田支店駐車場で開いた。来年3月に新屋台が完成することに伴い、同日行われた稲荷神社の「秋の大祭」での引き回しで役目を終えた。

屋台のお別れセレモニーが開かれた会場=浜松市南区のJAとぴあ浜松飯田支店
屋台のお別れセレモニーが開かれた会場=浜松市南区のJAとぴあ浜松飯田支店

 屋台は1990年に旧竜洋町(現磐田市)から購入した高さ3・3メートル、幅2・2メートル、奥行き3・9メートルの木造物。5月の浜松まつりと10月の秋の大祭の毎年2回、装飾を変えて引き回しを行い、地域のイベントには欠かせない存在となっていた。当時旧竜洋町から1時間かけて屋台を運んできた宮原正春さん(81)は「30年間ずっと見てきた。引退で寂しい気持ちだ」と心境を語った。
 セレモニーでは、住民約300人が見守る中、住民代表がねぎらいの言葉を屋台に伝えた後、屋台と思い思いに記念撮影した。
 6自治会では、屋台の無償譲渡先を探している。凧揚げ会まつり統括委員会の小笠原利行委員長(71)は「譲渡先には大事に使ってくれれば」と願った。

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