記者コラム「清流」 誇らしいふるさとの光景

 子どもの頃に住んでいたまちが、あるアニメの場面に描かれた。丁寧なタッチの画がスクリーンに映し出されると、どこか誇らしい気分になって、ともに鑑賞した友人にしばらくふるさと自慢をした記憶がある。
 先日、焼津をロケ地に撮影した作品の映像を鑑賞する講座が行われた。港、駅、商店街…。画面には懐かしい風景が登場する。名優たちが演技する姿を見ると、なじみ深い場所だが訪ねたくなる。「あそこに映っている店懐かしいな」。鑑賞した人たちは口々に思い出話に花を咲かせていた。
 大画面にふるさとの風景は理屈抜きで良いものだ。これからテレビや映画を見る時はエンドロールで流れる撮影地に注目したい。
 (焼津支局・福田雄一)

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