遠州横須賀「栄醤油醸造」の今、写真集に 掛川の土屋さんが自費出版 「ちっちゃな文化展」で展示

 掛川市横須賀の写真作家土屋由美子さん(56)が17日、江戸時代から遠州横須賀街道にある栄醤油(しょうゆ)醸造の写真集「栄醤油~醤油の蔵物語~」を1年かけて完成させ、自費出版した。21~23日に同街道で行われる「ちっちゃな文化展」で写真展を開く。

土屋さんが出版した栄醤油醸造の写真集=掛川市の高久書店
土屋さんが出版した栄醤油醸造の写真集=掛川市の高久書店

 8代目の深谷允さん家族が映る集合写真を表紙に、麹(こうじ)が育つ様子や、蔵人の古川真輔さんが諸味(もろみ)を長い棒でかき混ぜる姿、醤油料理を食べる子どもたちの笑顔を20ページに収めた。土屋さんは「蔵の中は光や音がなく、桶からパチパチ、プチプチという音が響いた。古川さんと微生物が意思疎通しているようだった」と振り返る。
 撮影は朝4~7時ごろで、工程が進むたびに蔵に足を運んだ。「味覚を守る職人さんが町にいることを紹介したい」と話した。写真集は同市の高久書店で販売している。税込み1800円。

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