客との意思疎通重視 炭焼きレストランさわやか 富田社長が講義

 静岡県内で炭焼きレストラン34店舗を展開する「さわやか」(袋井市)の富田玲社長(56)が18日、浜松市中区の浜松学院大で特別講義を行い、「ロボットやAI(人工知能)に代替される価値は提供しない」と述べ、来店客にコト体験のサービスを徹底して提供する経営哲学を強調した。

「炭焼きレストランさわやか」の経営哲学を語った富田玲社長=18日午後、浜松市中区の浜松学院大
「炭焼きレストランさわやか」の経営哲学を語った富田玲社長=18日午後、浜松市中区の浜松学院大

 さわやかでは、ホールスタッフは調理場から呼ばれるまで接客に徹し、客に気を配る姿勢を紹介。「どんな時代でも人が求める心が通じたコミュニケーションを大事にしたい」と訴え掛けた。新型コロナウイルス禍で経営危機を迎えた際も「家族のだんらんや笑いなど、店では心に残る物語を提供している」と、配達や持ち帰りサービスを実施しなかった理由を説明した。
 人気が高く、長い入店の待ち時間が生じている状況について問われると、「新規出店では客を分散できない。予約制を導入したとしても、すぐに埋まってしまうために難しい」と答えた。県外出店の可能性には「若い社員が店長になる機会を増やすためにあるかもしれないが、いつとは言えない」と語った。
 地域共創学科1年生約60人が聴講した。

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