国盗り綱引き「来年こそ勝負」 コロナで中止も遠州・信州両軍集結 浜松・水窪/長野・飯田の県境

 浜松市天竜区水窪町と長野県飯田市の県境にまたがるヒョー越峠で23日、秋の恒例行事「峠の国盗り綱引き」の代わりに企画された「志気高揚の会」が開かれた。新型コロナウイルスの影響で綱引きは3年連続で中止となったが、集まった水窪町の「遠州軍」と飯田市南信濃の「信州軍」は来年に向けて健闘を誓い合った。

国境で顔合わせする遠州軍(左)と信州軍。来年の健闘を誓った=23日午前、静岡、長野県境のヒョー越峠
国境で顔合わせする遠州軍(左)と信州軍。来年の健闘を誓った=23日午前、静岡、長野県境のヒョー越峠

 遠州軍を構成する天竜商工会水窪支部の会員ら22人と信州軍を構成する飯田市の飯田商工会議所遠山郷支部の会員ら18人が出席。両軍代表者が相手にエールを送った後、綱引きの勝敗で争う目印「国境」の立て札の前に並んで両軍の顔合わせをしたり、綱を握る構えをしたりして英気を養った。
 天竜商工会水窪支部の牧内一支部長は「これからも行事が続くことを願う。今後も交流していきたい」とあいさつし、同会水窪支部綱引き担当部長の山本功さん(48)は「(信州軍の)元気な姿を見られてよかった。来年こそは勝負して地域を盛り上げたい」と前を向いた。
 峠の国盗り綱引きは遠州軍と信州軍が互いの領土と威信を懸けて争う催事。2019年までに32回開かれ、遠州軍は通算15勝17敗。

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