浜松総局 大沢諒
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学校生活の日常 浜松湖北高佐久間分校 インスタで発信 「田舎あるある」生徒が撮影 「地域認知の機会に」
浜松市天竜区佐久間町の浜松湖北高佐久間分校の地域総合類型コースを選択する3年生が、交流サイト(SNS)「インスタグラム」のリール動画で学校の日常を発信している。都市部から離れた中山間地の高校ならではのシーンを撮影し、週に1回程度の発信を目指す。生徒らは「高校や佐久間を知ってもらう機会につなげたい」と意気込む。 4月下旬の撮影では、同校の通学路で下校の様子を取り上げた。最寄り駅へ走るも列車に間に合わず、膝に手を置いて落ち込む生徒の姿。撮影を担当した3年の河村朔太郎さんによると、電車の本数が少ない中山間地では度々ある光景で、生徒の間では「あるある」だという。河村さんは「田舎の要素をむしろ見せてい
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町内会40年で10帖凧空へ堂々 芳川町、倉松町【浜松まつり’24】
浜松まつり2日目の4日は、前日に続いて晴天に恵まれ、郷土への市民の思いが詰まった大凧(だこ)が青空に舞った。町の垣根を越えて子どもたちが交流するイベントもあった。 凧揚げ会場では、複数の町内会が結成40周年を記念した10帖凧を揚げた。「50年、100年と続いてほしい」。地域と祭りへの特別な思いを乗せたひときわ大きな一枚が空を駆けた。 芳川町大橋は、頭文字の「芳」が太字で描かれた10帖凧を揚げた。組長の鈴木将義さん(49)は「最高。凧を若い衆につなぎ、地域を元気にしたい」と充実の表情を浮かべた。 同町は後進の育成に力を入れている。鈴木さんの息子ら若い世代が同級生に呼びかけ、祭り離れが課題
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浜松市天竜区の国道152号、11カ月ぶり全面開通 昨年6月の豪雨で土砂崩れ
浜松市は30日、昨年6月の豪雨災害による土砂崩れで通行規制していた同市天竜区龍山町の秋葉トンネル北側の国道152号について、規制を解除した。約11カ月ぶりに全面開通し、乗用車やダンプカーなどが行き交った。 復旧工事が一段落したため、片側交互通行と夜間通行止めを終了した。土砂が崩落したのり面を修復し、防護柵を設置した。市によると、連続雨量100ミリを超えたり、震度4以上の地震が同区で発生したりした場合は、安全性を考慮して全面通行止めとする。 市は5月15日午前10時から、2020年の豪雨で内壁のひび割れが確認された同トンネルの復旧工事に着手するため、同トンネルの区間に当たる同町大嶺―天竜区
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学校跡(旧吉沢小)訪ね 地域の歴史学ぶ 閉校前に浦川小児童 浜松市
浜松市天竜区佐久間町の浦川小の児童7人はこのほど、廃校となって53年たつ同町の旧吉沢小を訪問した。児童は昔の校舎を見学し、地域の歴史にふれた。同町の学校跡を巡る取り組みは初めて。 旧吉沢小は1965年に開校したが、人口の急減により6年だけの存続で71年に閉校した。同小がある吉沢地区はJR飯田線浦川駅から車で約30分山に入った集落で、現在は11人が暮らす。 同地区在住の大鷲義育さん(67)が児童を案内した。開校した当初はプールがあったことや、校舎の近くに幼稚園があったことなどを紹介した。 児童は人がいない教室や廊下を歩き、かつてにぎわいがあった学校の空気に触れた。6年の倉田彩仁佳さん(1
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浜松まつり目前! 5年ぶりのたる酒出荷がピーク 花の舞酒造「初子のお祝いに」
浜松市浜名区の花の舞酒造で、浜松まつり(5月3~5日)で振る舞うたる酒の出荷がピークを迎えている。まつり用のたる酒の本格出荷は新型コロナウイルス禍前から5年ぶり。同社の出荷場には日本酒の爽やかな香りがただよい、この時期では久々の活気ある光景が広がっている。 たる酒は、1斗(18リットル)、2斗、4斗の大きさを用意。29日時点で3種計約350個の注文を受けた。まつり本番前日の2日までに家庭や企業などに届けるという。たるには花と天竜川を題材にした絵と力強いロゴを描き、浜松まつりの開催を祝福するような華やかな外装に仕上げた。 出荷場では29日も午前8時から10人前後の社員が出荷作業に対応した。
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関節手術支援ロボ導入 静岡県内初の聖隷三方原病院、安全性向上と術後入院短縮へ
聖隷三方原病院(浜松市中央区)は、人工股関節や人工膝関節の置換手術を支援するロボット「Mako(メイコー)システム」を県内で初めて導入した。ロボットを使うことで手術の安全性と効率化の向上を図る。 Makoシステムは手術用のロボットアームで、アームの先端に骨を削る刃がついている。病気などで痛めた股関節の骨をアームの刃で削り、人工関節を入れる手術を支援する。アームの刃は機械で制御されているため、骨を切る際のミスを防ぐことができる。医師はCT画像を見ながら手術を行い、より安全で正確な手術が期待できるという。導入にかかる費用は約3億円。 既に県外の医療機関約90施設で導入されていて、県内でも複数
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災害時の交番協力員に 元警察官17人 浜松、浜北署で委嘱式
浜北署はこのほど、浜松市浜名区の元警察官17人を大規模災害等交番協力員に委嘱した。同署で委嘱式を開き、成岡智署長が代表者の大串欽一さん(67)=同区新原=に委嘱状を手渡した。 大規模災害等交番協力員は、同署員が災害時などの応援で同署管内を離れているとき、代理で交番に常駐する。成岡署長は「身の安全を守りつつ交番のバックアップをしていただきたい」と呼びかけた。
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希少植物「しっかり育てる」 浜松湖北高佐久間分校生が植樹
浜松市天竜区佐久間町の浜松湖北高佐久間分校のSNP部(自然保護部)はこのほど、絶滅危惧種のナガボナツハゼなど希少植物の苗木の移植作業を同町の上島キャンプ場で実施した。 ナガボナツハゼはツツジ科の落葉低木で、県西部から愛知県東部にかけてしか生息しない貴重種。浜松市中央区で保護活動に取り組むNPO法人縄文未来が苗木を提供し、同NPOの会員3人と部員10人で移植した。ほかにも希少なハルリンドウやヤマツツジなども一緒に植えた。 同NPOによると、ナガボナツハゼは成育管理が難しく、2年の落合美潮さん(16)は「しっかり育て上げることで高校のPRにつなげたい」と意気込んだ。同校は植物の盗掘の禁止も呼
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山住神社で春季例大祭 地域の発展祈願、厳かに 浜松・水窪
浜松市天竜区水窪町の山住神社で17日、春季例大祭が執り行われた。参列者は標高約1100メートルに位置する山あいの本殿で地域の発展や安全を祈願した。 自治会関係者や地元企業の代表など18人が参加した。厳かな雰囲気の中、参加者は玉串をささげ、両手を合わせた。 同神社は、徳川家康が祈願して戦の難から逃れた神社として言い伝えられている。例大祭は毎年4月と11月に実施している。
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北遠の春満喫ハイキング 浜松の水窪・龍山で林道散策や山菜摘み
春の陽気が続く浜松市天竜区各地で14日、登山やハイキングの催しがあった。静岡県内外から来訪した行楽客が鮮やかな緑色の若葉や山菜、花に囲まれながら散策を楽しんだ。 同区水窪町のNPO法人山に生きる会(坂本貞夫理事長)は恒例の「山開き」のイベントを、国道152号草木トンネル北側の「山の駅」付近で行った。参加した約40人は安全祈願の神事で祈りをささげた後、林道に沿って散策した。 約1時間半歩いてゼンマイやタラの芽といった山菜を摘み取り、山からの眺望を楽しんだ。交流施設「田楽の里」で山菜を天ぷらに調理し、香り高い春の味覚を堪能した。 同区龍山町で地場産品の販売や加工を手がけるグループ「ドラゴン
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紫式部と源氏物語テーマに力作19点 浜名高書道部が浜松・万葉の森公園で作品展
浜名高書道部による書道展が、万葉の森公園(浜松市浜名区)の資料館で開かれている。大河ドラマ「光る君へ」にちなみ、紫式部と源氏物語をテーマにした作品19点が並ぶ。5月6日まで。 平安時代の書物を再現しようと、和歌を散らし書きで表現した作品や、源氏物語に登場する和歌から着想して書いた言葉、詩など独創的な作品が並ぶ。象形文字のような柔らかい文字から力強い太字まで書体はさまざま。出品した生徒の解説も紹介している。 入場無料。月曜休館で、祝日の場合は火曜休館。書道部は同展に合わせて4月29日、書道パフォーマンスを同公園で披露する。2回開催で、午後1時半と午後2時15分。
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U-10サッカー「サーラ杯」浜松予選が開幕 64チーム900人「戦い抜く」
静岡県サッカー協会西部支部は13日、「西部キッズU-10サーラカップ2024浜松地区予選大会」の開会式を浜松市浜名区平口のサーラグリーンフィールドで行った。64チーム約900人が一堂に集い、中郡FCの寺沢陽翔君(9)は「感謝の気持ちを持って最後まで戦い抜く」と宣誓した。 県内外の小学4年以下が出場する「サーラカップ2024決勝大会」の予選。決勝は12月、磐田市のヤマハスタジアムで行う。
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「宿蘆寺大沢家墓所」石塔など現地解説 浜松市中央区 「250年の歴史共有」
浜松市中央区の西行政センターは13日、静岡県史跡に昨年度指定された同区庄内町の「宿蘆寺(しゅくろじ)大沢家墓所」の現地見学会と講座を開いた。市博物館の鈴木一有館長が大沢家墓所の特徴を紹介した。 大沢家は江戸時代の旗本で、遠江へ移住した後、現在の庄内地区やその周辺地域を領地にした。10代にわたる墓の石塔が同寺の境内に集まる。石塔は「コ」の字のような形で配置されていて、歴代の旗本の墓が同じ場所に現存するケースは貴重とされる。 鈴木館長は石塔の形の変化や初代の石塔が建て直された逸話を紹介。「約250年間の歴史が集まっている。墓所の価値を多くの人が共有し、地域で盛り上げることが大事」と話した。
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平安時代から愛される春の花 ヤマブキ見頃 浜松・万葉の森公園
浜松市浜名区の万葉の森公園で一重咲きのヤマブキが見頃を迎えた。開花のピークは1週間ほど続くとみられ、山吹色の花びらが訪れた人を魅了する。 公園専門員の小田英孝さんによると、ヤマブキはバラ科の植物で、平安時代から日本人に長く愛されてきた。小田さんは「日本人にとってなじみ深いヤマブキの花を見に来てほしい」と話した。 (浜松総局・大沢諒)
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障害者の移動入浴サービス 中山間地で“黄信号” 移動時間やコストに課題 家族切実「安定的な提供を」
障害者の暮らしに欠かせない移動入浴サービスが、中山間地では十分に利用できない状況になっている。浜松市天竜区佐久間町奥領家の重度心身障害者、鈴木優太さん(32)は基本的に週1回、移動入浴のサービスを利用することで体の清潔感を維持している。市の定めでは週2回まで利用できるが、事業者が頻繁に訪問できないため、現在は毎週金曜と月1回の木曜が限度。昨年度は事業者側が打ち切りを検討した。障害者の家族は「移動入浴を必要とする人はいる。これからも利用したい」と安定したサービスの提供を求める。 2月下旬の午後、移動入浴を手がけるスタッフらが一軒家に到着した。市中心部から天竜へ続く国道152号線を1時間以上運
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入学おめでとう 水窪小唯一の1年生、片桐さん 地域総出で祝福
浜松市天竜区水窪町の水窪小は5日、2年ぶりの入学式を同小体育館で開いた。唯一の1年生片桐なずなさん(6)は、家族や上級生、地元住民らに温かく見守られながら、晴れ舞台で元気な姿を見せた。 片桐さんが入場すると、3~6年生全21人と教職員らから拍手が送られた。 浮田佳昭校長は「子どもが減っている中山間地域にとってなずなさんは希望の光。笑顔いっぱいの学校にしましょう」と式辞を述べた。浮田校長が教科書を手渡すと、片桐さんは「ありがとうございます」と大きな声で答えた。上級生から歓迎の言葉も贈られ、祝福の空気に包まれた。 天竜区の中山間地域では新入生の減少が目立っている。同区佐久間町の佐久間小と本
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静岡人インタビュー「この人」 水窪で飲食店を立ち上げた 中山泰宏さん(浜松市天竜区)
浜松市天竜区水窪町の飲食店「みさくぼっち」を3月から運営している。しばらく閉店状態だった店舗を借り受ける形で、9日に営業を始めた。当分は週末のランチタイムのみ営業する。地域の人口減少が進む中、地元住民や行楽客が集まるにぎわいの空間づくりを目指す。水窪町出身で、普段は土木業に従事する。63歳。 -開店の反響は。 「多くの方に『食事できるところが久々にできてうれしい』と喜んでいただいている。開店から閉店の時間まで常にお客さんが入ってくれた。地元以外の人も来ている。水窪は最近ご飯を食べられる店が少なくなっていたので、少しでも地域の役に立てたらと思う」 -営業を始めたきっかけは。 「昔から飲
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桜並木とダム共演 浜松・龍山で見頃、今週末ピーク
浜松市天竜区龍山町の秋葉ダム沿いで、桜が見頃を迎えている。同市龍山支所によると、今週末ごろまでがピークという。 「千本桜」と呼ばれるソメイヨシノの桜並木がダム沿いに連なる。桜や天竜川、同ダムの景色を見ようと、平日の1日も多くの行楽客が足を運んだ。ツーリング客や家族連れのほか、ダムの放流に合わせて訪れる人も見られた。 今年は例年よりも1週間程度遅く見頃を迎えた。同支所によると、近年に比べて3月が冷え込んだ影響で開花が遅れた。ダム沿いでは毎年3月下旬、桜の開花に合わせて開催する「天竜区秋葉ダムさくらマラソン大会」がある。
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水窪じゃがた植え付け 豊作願い作業 浜松市天竜区
浜松市天竜区水窪町の「みさくぼ野菜を育てる会」は31日、同町でジャガイモの在来種「水窪じゃがた」の種芋を植え付けた。会員10人が参加し、豊作を願って植えた。 晴天の下、会員は種芋計千個を農地2カ所に分けて植えた。種芋を等間隔に植えた後、くわで丁寧に土をかぶせていった。 水窪じゃがたは、身がつまっていて食べ応えがある。串イモや甘辛いタレで味付けする煮っ転がしが人気。収穫は6月下旬を予定する。守屋銀治会長(90)は「在来種を守る活動を続け、地域活性化につなげたい」と話した。
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記者コラム「清流」 自然で働くこと
山の急斜面で、送電線に枝が引っかかりそうな木があった。枝が送電線に触れないよう、木の折れる方向を決め、現場周辺の安全を確保する。林業の中でも長年の経験が要る作業だ。佐久間森林組合の作業員はチェンソーで溝をつくり、木が斜面の方向へ折れると安心した表情を見せた。 連載企画で林業従事者に取材すると、森林を守る大切さや仕事の難しさが伝わってくる。一人前の従事者になるには長い時間が必要という。森林経営、木の種類、チェンソーの使い方など覚える分野は広い。 取材した女性の一人は「自然の中で働くと体力が付くし、気持ちがいい」と笑顔を見せる。仕事内容は違うが、自然に囲まれた水窪支局で働く私も同じだ。これか
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移住、起業者へ 空き家紹介 「にぎわい創出に」 水窪でNPO 事業準備 浜松市
浜松市天竜区水窪町のNPO法人「まちづくりネットワークWILL」は、同町で起業や移住を考える人に空き家を紹介する事業の準備を進めている。地域住民との交流や文化を尊重できる人が空き家を受け継ぐ流れが理想で、新たなにぎわいの創出につなげる。2024年度中に事業の本格化を目指す。事業の担当者は「水窪が盛り上がる仕掛けにしたい」と話す。 2月中旬、空き家の紹介事業に関わるメンバーは、現在は使用されてない民家や宿を訪れた。立地条件や室内の状態、景観などを確認した。民家を所有する80代男性は「(空き家の紹介事業は)とても賛成できる。ふさわしい人がいればいつ買っていただいてもかまわない」と話した。 水
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全国高校選抜大会ローイング 男子シングルスカル広瀬(沼津工)悔しい3位 新居5位、浜松湖南女子6位
ローイング(旧ボート競技)の全国高校選抜大会は24日、浜松市の天竜ボート場で決勝と順位決定戦が行われた。3クルーが決勝に進んだ県勢は男子シングルスカルの沼津工・広瀬薫が3位と善戦した。男子ダブルスカルで新居(和田、平山)が5位、女子かじ付きクオドルプルで浜松湖南が6位にそれぞれ入賞した。 ▽男子シングルスカル決勝 ③広瀬薫(沼津工)7分32秒63 ▽同ダブルスカル決勝 ⑤新居(和田、平山)7分8秒38 ▽女子かじ付きクオドルプル決勝 ⑥浜松湖南(竹内、粟野未、荒井、粟野来、市川)7分42秒21 ゴール直前 一瞬の油断 男子シングルスカル決勝3位の広瀬に笑顔はなかった。レース後は悔しさと
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全国高校選抜大会・ローイング 静岡県勢3クルー決勝へ
ローイング(旧ボート競技)の全国高校選抜大会の準決勝と敗者復活戦が23日、浜松市天竜区の天竜ボート場で開かれた。県勢は6クルーが準決勝に出場した。男子シングルスカルで沼津工・広瀬、男子ダブルスカルで新居、女子かじ付きクオドルプルで浜松湖南の3クルーが決勝に進んだ。 ▽男子シングルスカル準決勝 「2組」①広瀬薫(沼津工)7分34秒56=決勝進出 ▽同ダブルスカル敗者復活戦 「2組」③浜松西(中山、鈴木)7分28秒99=準決勝進出 ▽同準決勝 「1組」⑥浜松西(中山、鈴木)7分23秒39=落選 「2組」①新居(和田、平山)7分4秒36=決勝進出 ▽同かじ付きクオドルプル敗者復
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大好きな自然「自らの手で」 水窪町森林組合 永田百香さん【森の守り人 北遠 林業現場から①】
日中にもかかわらず、森の中は暗い。浜松市天竜区水窪町の山中、枝を重ね合うようにして比較的若い樹齢20~30年のヒノキが生い茂り、日の光をさえぎっていた。水窪町森林組合の職員永田百香さん(29)=富士宮市出身=は2月上旬、上司2人と共に30度近い傾斜の山道を跳び歩き、一帯の森林の状態を確認した。中核業務として日々取り組む森林管理の一環。「木が密集すると日が入らず土が弱ってしまう」。全国各地で土砂崩れなどの自然災害が多発する今、危機感を募らせている。 災害多発 危機感を胸に 富士宮市内の畜産農家で大自然に囲まれて伸び伸びと育った。1次産業への就業は憧れだった。大学は教員を目指す学部を選択したが
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山あいのまち マグロ解体ショーにぎわう 浜松市水窪でイベント、長野からの客も
浜松市天竜区水窪町の「スーパーまきうち」は17日、マグロのすしや海鮮丼を中心に販売するイベント「まぐろ祭り」を開いた。店舗前でマグロの解体ショーを披露するなど、常連から県外客までさまざまな客が山あいのにぎわいを楽しんだ。 解体ショーでは、店長の牧内基さんが豪快な手さばきでマグロの大きな体に包丁を入れていった。解体の合間に部位の解説を織り交ぜ、関心を集めた。来場者はスマートフォンで巧みな手さばきやマグロを撮影していた。 まぐろ祭りは数年前から毎年実施し、天竜区に限らず長野県など幅広い地域の客が集まる。
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とろろ 地域の食ベ方網羅 マップ最新版で中山間地を追加 県立農林環境専門職大(磐田)研究室
静岡県立農林環境専門職大(磐田市)の前田節子教授の研究室は6日、県内各地のとろろ汁の食べ方を紹介する「ふじのくに『とろろ汁さがし』マップ」の最新版を同大でお披露目した。中山間地域の浜松市天竜区や川根本町、静岡市葵区梅ケ島の食べ方を追加した。同大のホームページでダウンロードできるほか、県内の一部飲食店で入手できる。 浜松市天竜区水窪町、同区佐久間町、同区龍山町、川根本町地名、同町千頭、静岡市葵区梅ケ島計6地域のとろろ汁の食べ方を加えた。 水窪町は天竜川に生息するアユのだしを使った食べ方を紹介。地元住民への聞き取りを通し、地域の食文化としてアユが定着した背景などをマップに盛り込んだ。前田教
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契約トラブル「相談重要」 浜松啓陽高で出前講座 司法書士、仕組みなど解説
浜松市中央区の浜松啓陽高でこのほど、契約時のトラブルや金銭トラブルを防ぐための出前講座が開かれた。市内の司法書士が登壇し、契約の仕組みや周囲に相談する大切さを3年生全195人に伝えた。 商品の購入を例に契約の仕組みを紹介した。契約は「買いたい」という客の意思表示と店側の承諾によって成り立つ。購入した商品と同じ商品が後日割引で販売されていたとしても、「契約が成立している場合、原則として買い換えることはできない」などと説明した。 金銭トラブルの注意点として、法外の金利でお金を貸し付けるヤミ金業者の手口を紹介した。実際に業者と電話でやりとりした時の音声を流し、まくしたてるような業者の話し方に生
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「龍山の桜、見に来て」 開花前に清掃 浜松市天竜区・龍山町
浜松市天竜区龍山町の天竜区観光協会龍山支部は3日、同町の秋葉ダム付近に植えられたソメイヨシノの開花時期を前に、清掃活動を実施した。会員25人が環境の整備に取り組んだ。 桜並木がある沿道を中心に道路約2キロを約1時間半かけて清掃した。会員は缶やペットボトルのほか、割れ物、粗大ごみなどを拾い集めた。同支部の担当者は「多くの方々に龍山の桜を見に来ていただきたい」と話した。 開花時期の17~31日まで、特産品の販売やソメイヨシノの夜間ライトアップをする「秋葉ダムさくらまつり」が開かれる。24日はマラソン大会を実施し、桜並木の下を大勢のランナーが走る。
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個性的な刺しゅうや絵画展示 浜松・浦川「ふれあいセンターまつり」
浜松市天竜区佐久間町浦川で、「浦川ふれあいセンターまつり」が3日まで開かれている。地元住民や子どもたちによる作品展のほか、最終日の3日は芸能部門発表会を実施する。 フエルトを使った花の刺しゅうや夏の夜空をイメージしたタペストリーなど、色とりどりの作品が並ぶ。クラフトバンドを使ったかばん、針を使わずに編むマクラメ編みの刺しゅうなど個性的な作品も集まった。 浦川小の児童が制作した絵画作品や佐久間中の生徒による習字作品、木箱を使った創作アートも紹介している。 3日の芸能部門発表会は午前9時50分に開会する。地元住民による舞踊や電子オルガンの演奏、コーラスなどが披露される。
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記者コラム「清流」 学校がなくなっても
浜松市天竜区佐久間町の浦川小は2024年度末で閉校する。最盛期は約900人の児童が通っていた学校が、創立151年の歴史をもって幕を閉じる。少子高齢化が急速に進む北遠地域にとって、子どもが集まる学校の存在は大きく、取材で何度か訪れた私も寂しく感じる。 浦川小の児童は25年度から同町の佐久間小へ通う。通学バスの計画作成や行事の見直しなど、話し合いが必要な要素は多い。浦川小の学習発表会で披露する「浦川歌舞伎」や地域学習など、伝統文化の継承の在り方も議論が求められる。 両校は児童の合流を見据え、本年度から合同授業に取り組んでいる。子どもたちの仲は良く、授業も休み時間も笑顔を見せていた。学校がなく
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天竜東栄線、29日に通行規制解除 浜松・佐久間町
浜松市は28日、落石災害の影響で片側交互通行としていた同市天竜区佐久間町川上の県道天竜東栄線の復旧工事が完了し、29日午後4時に通行規制を解除すると発表した。 天竜東栄線の川上地内で1月2日に落石が発生した。全面通行止めにした後、2月8日から片側交互通行にした。
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4年ぶり西浦の田楽 1300年伝承の舞奉納 浜松市天竜区・水窪
浜松市天竜区水窪町の西浦地区で伝わる国指定重要無形民俗文化財「西浦の田楽」が27日夜、同地区の観音堂で奉納された。開催は4年ぶりで、コロナ禍以降では初めて。1300年続く古式ゆかしい伝統を受け継ぐ能衆が夜を徹して力強く舞い、1年の五穀豊穣(ほうじょう)や子孫繁栄を祈願した。田楽は翌朝8時ごろまで続く。 午後9時ごろ、能衆は太鼓をたたきながら境内に現れた。羽織に身をまとった能衆は「地能」と「はね能」を夜通しで舞い続ける。ゆらめくたいまつの火と能衆の躍動感ある動きが重なり、神秘的な光景が広がった。夜の冷え込みが厳しい山あいで、久しぶりの田楽を見ようと多くの見物客が訪れ、能衆の舞を囲むように見守
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甘酒で占う今年の豊凶 浜松・水窪で「酒の口開け」 1300年の歴史「西浦の田楽」前に
浜松市天竜区水窪町の西浦地区で伝わる国指定重要無形民俗文化財「西浦の田楽」の別当(祭主)や能衆らが25日夜、今年の豊凶を占う関連儀式「酒の口開け」を別当宅で実施した。 20日から別当宅で甘酒を仕込んだ。別当の高木八郎さん(49)と能衆の中でも酒造りの役割を担う「公文衆」が出席し、今年の甘酒の出来栄えを確認した。「能衆の間」と呼ばれる部屋で甘酒を味わった。 公文衆の森口哲夫さん(79)は「甘くておいしい。今年は豊作の年になるかもしれない」と話した。 田楽の舞は27日夜から28日朝にかけ、4年ぶりに有観客で披露される。西浦地区の観音堂の祭礼で、能衆が舞を奉納する。1年の無病息災と五穀豊穣(
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「西浦の田楽」前に酒造り 公文衆、27日本番へ精進 浜松・水窪
浜松市天竜区水窪町の西浦地区で伝わる国指定重要無形民俗文化財「西浦の田楽」を前に20日夜、能衆らが別当(祭主)宅で酒造りを行った。 酒造りは、旧暦の1月18~19日(今年は2月27~28日)に奉納する田楽に向けた重要な儀式の一つ。別当の高木八郎さん(49)の自宅に能衆ら12人が集まり、酒造りの役割を担う「公文衆」が甘酒を作った。 能衆や地域住民から寄せられた3升分の米を湯に入れ、サルスベリの木の棒でゆっくりとかき混ぜた。40~50分混ぜた後、サワラの木のおけに移し、こうじを入れて保管した。 甘酒を飲む「口開け」は旧暦の1月16日(今年は2月25日)に実施し、1年の豊凶を占う。能衆は田楽
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天竜区の浦川小、浦川幼稚園 閉校、閉園へ準備会 2月発足へ 浜松市
浜松市天竜区佐久間町の浦川小、浦川幼稚園の2024年度末の閉校、閉園に向けた準備会が今月末までに発足する。記念式典の準備や学校施設の有効的な活用方法などを話し合う。 準備会は住民、同小の学校運営協議会、PTAなどで構成する。通学バスの運行計画の作成や記念式典、記念誌の発行を準備する。 同小は浦川地区の避難所に指定されていて、エアコンなど空調設備の管理が必須となる。民間企業による校舎やグラウンドの利活用など、閉校後のさまざまな展開を見据えて校舎の在り方を議論する。佐久間地区自治会連合会浦川支部の井辺志久支部長(70)は「浦川の子供たちが楽しく学校へ通えるように支えながら、将来の浦川を考えて
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「ご近所サポーター」養成講座 転倒防止や食事 “見守り力”を 浜松市天竜区佐久間
浜松市天竜区佐久間町の交流施設「いもほりの家」で13日、地元住民の健康や生活の困りごとを確認するボランティア「ご近所サポーター」の養成講座が開かれた。同町城西地区の住民や医療関係者15人が参加し、転倒によるけがを防ぐ対策や健康を意識した食事の注意点などを学んだ。 ご近所サポーターを地域に配置することで、住民同士で暮らしを見守る習慣を定着させる。加齢とともに運動能力や認知機能が低下する「フレイル」の防止や介護予防につなげる。 グループワークでは、転倒しそうな場所や場面を出し合った。参加者は「上り坂より下り坂が危ない」「こたつの脚に自分の足をぶつけそうになった」などと発言した。 講師の保健
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水窪の皆さん いつもありがとう 児童が手紙と花 浜松市
浜松市天竜区水窪町の水窪小で14日、課外授業やクラブ活動などでお世話になっている地元住民へ感謝を伝える「みさくぼ学習感謝の会」が開かれた。 児童全25人は、農作業体験や山歩き、調理実習などさまざまな活動で協力した地元住民に感謝の手紙と花を贈呈した。児童代表の6年三石秋音さんは、稲刈り体験で農業の大変さやお米の大切さなどを学んだと振り返り「私たちの学習に協力してくださり、ありがとうございました」とお礼を述べた。 地元住民を代表し、高木圀乃さんは「じゃがた(在来種のじゃがいも)づくりで慣れない道具を使って頑張っていたことが印象的。手紙や花をいただくことができてうれしい」とあいさつした。 1
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「額田女王」など展示 秋野不矩美術館で特別展始まる
浜松市秋野不矩美術館(同市天竜区)で10日、特別展「上村松篁(うえむらしょうこう)が描く万葉の世界『額田女王(ぬかたのおおきみ)』挿絵原画展」(同市、同市文化振興財団主催、静岡新聞社・静岡放送共催)が開幕した。花鳥画家として活躍した松篁の作品138点が並ぶ。3月24日まで。 作家井上靖(1907~91年)の歴史小説「額田女王」の週刊誌連載で松篁が描いた横長の挿絵や、連載後に刊行した画集の扉絵原画などを展示する。 「額田女王」は、満開の梅の花とともに一人の女性がたたずむ様子を描く。凜(りん)とした女性の表情が印象に残る。繊細な筆遣いでオスとメスの鶴を描いた「丹頂」は、縦約2・3メートル、横
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水窪にオンライン医薬品販売所 浜松中山間地の高齢者支援 杏林堂薬局がモニター設置
杏林堂薬局(浜松市中央区)はこのほど、同市天竜区水窪町でオンラインを活用した出張販売所の販売リハーサルを実施した。16日に営業を開始する。医薬品や日用品などを注文できるモニターを町内1カ所に設置し、中山間地域の高齢者の生活支援につなげる。 モニターは同町のスマホ相談などを手がける「FRONTGATE」(フロントゲート)の店内に設置した。医薬品は解熱鎮痛薬、目薬、鼻炎薬などが並ぶ。日用品や健康食品を加えると約200種類の商品が注文できる。 購入方法は、モニターに表示された商品の画像をタッチして注文する。最短3日で商品が自宅に届いた後、代引きで支払う。今後、地元住民の声を踏まえ、商品の種類を見直
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静岡県司法書士会 ダイヤル設置 身近な困りごと 迷わず電話を
暴行や傷害の被害を受けた、残業代が支払われない―。静岡県司法書士会犯罪被害者支援委員会は、電話1本で司法書士に直接つながり、身近な困りごとを無料で相談できるダイヤルを設置した。専門の相談窓口を設けることで、犯罪被害者や周囲のトラブルに巻き込まれた人が手軽に相談できる環境作りを目指す。全国的にも珍しい取り組みで、同委員会の担当者は「悩みを抱える多くの人に気軽に活用してもらいたい」とPRする。 相談ダイヤルの名称は「司法書士直通 被害者もあんしんダイヤル」。昨年の犯罪被害者週間(11月25日~12月1日)に合わせて設置し、1月29日時点で数件の相談が寄せられている。 トラブルの一例として、昨
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浜松・原田橋崩落事故9年 「2人のこと忘れない」 地元関係者が追悼
浜松市天竜区佐久間町の原田橋が土砂崩れの影響で崩落し、橋の上にいた市天竜土木整備事務所の安野彰恭さん=当時(57)=と茶谷富士雄さん=同(45)=が亡くなった事故から31日で9年が経過した。事故現場に設けられた献花台に地元関係者が訪れ、犠牲者を追悼した。 事故当時、同事務所長を務めていた山村宜之さん(63)=同市中央区=は安野さんが好きだったたばこを供え、「絶対の安全はない。山間地で工事をする上で、地質の知識が重要であることを浸透させないといけない」と強調した。同じく同事務所に所属していた市職員杉原努さん(46)=同市天竜区=は「2人のことを忘れないと伝えた。当時のことは無念に思う」と話し
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記者コラム「清流」 無数の命に囲まれて
午後8時過ぎ、暗い山道を運転していた車の前を何かが遮った。目を凝らすと「やっぱり」。2頭の雌ジカが道路に現れ、目の前を横切っていった。減速して衝突を回避したが、山あいでは日常的な場面。「いつかひいてしまうのではないか」と不安を抱えている。 浜松市天竜区でもシカが増えており、行楽客の車やバイクとの衝突事故が懸念されている。野生動物との事故は「ロードキル」と呼ばれ、全国でも度々問題になっている。衝突の仕方によっては運転手が大けがを負う場合もある。 もちろん、事故によって動物の命を奪ってしまうことにもわだかまりがある。山は動物にとって大切な居場所。山道に現れた彼らを責めることは難しい。山道では
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地元の課題 1年かけ研究 民話継承、人口減… 佐久間中生が成果発表 浜松市
浜松市天竜区佐久間町の佐久間中はこのほど、佐久間をテーマにした研究成果を発表した。1~3年生全20人が地域の課題と1年間向き合って学んだ成果を保護者や同級生らに披露した。 3年の桃井思祈[こと]さん(15)は佐久間の民話を後世に伝える方法を探り、得意の絵画で民話「カッパのくれた目薬」を絵本に仕上げた。桃井さんは「民話の内容を絵で分かりやすく伝えることで、地域の文化がより多くの人に広まってほしい」と話した。 2年の山下栞奈[かんな]さん(14)は佐久間で深刻化する人口減少をテーマに取り上げた。林業の衰退や佐久間ダムの完成などを理由に人口が急減した背景を説明した。対策として、山下さんは「イベ
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水窪の山中、岩壁に連なり輝くつらら 浜松市天竜区
浜松市天竜区水窪町の山中で、つららが連なってできる「氷の壁」が出現した。地元住民によると、氷点下5度前後の気温が数日続くと見られるという。 氷の壁は、健脚祈願で知られる同町の足神神社につながる山道沿いの岩壁にできた。大小異なるつららが壁一帯に連なり、迫力ある自然の風景が広がる。太陽の光が岩壁に差し込むとつららが白く輝き、岩壁近くの川のせせらぎとともに神秘的な絶景を楽しめる。 同神社の守屋治次宮司によると、氷の壁は例年、1月下旬~2月上旬にかけてできる。暖かい日が続くと見られない場合がある。 (水窪支局・大沢諒)
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自慢の新そばに舌鼓 浜松・佐久間、静岡県内外6団体ふるまう 28日まで
浜松市天竜区佐久間町の佐久間歴史と民話の郷会館で27日、「第24回佐久間新そばまつり」(静岡新聞社・静岡放送後援)が始まった。28日まで、静岡県内外のそばなどが味わえる。 ソバを生産する同町のNPO法人「がんばらまいか佐久間」のほか、福島や岐阜などの6団体ができたてのそばをふるまった。各団体のブースには朝から行列ができ、目の前で披露される手打ち作業に見入った。〝そば打ち名人〟として福島県会津若松市から訪れた唐橋宏さんによる鮮やかな実演も披露された。 運営には同町の浜松湖北高佐久間分校や佐久間中の生徒もボランティアで協力した。息子2人と訪れた同区水窪町の公務員三石卓さん(44)は「そばの味
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原田橋見守る功労者の碑に安全誓う 建設費寄付の故原田氏顕彰 浜松・天竜区の崩落事故9年
浜松市天竜区佐久間町の原田橋近くに、初代原田橋の建設費を寄付した故・原田久吉氏(1837―1929年)の石碑が設置されている。石碑はこれまで一般の道路から離れた場所に構えていたため、しばらく存在感を失っていた。原田橋の大切さを後世に伝えようと、地元住民が要望して昨年夏に移設された。土砂崩れで先代(2代目)の同橋が崩落し、橋の上にいた市職員2人が死亡した事故から31日で9年。故郷の発展を願って私財を投じた同氏の功績に光を当てるとともに「大事故の風化を防ぐきっかけになれば」と地元住民は望んでいる。 原田氏は現在の佐久間町中部に当たる遠江国豊田郡中部に生まれた。大工の技を磨いて横浜市へ移ると異人
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シベリア抑留 遠のく慰霊訪問 静岡県内遺族「父に起きた悲劇、後世へ伝える」
終戦後、旧ソ連によるシベリア抑留で過酷な生活を強いられた人々の遺族は近年、慰霊のための現地訪問が事実上できなくなっている。新型コロナウイルス禍に続き、2022年に始まり今なお続くウクライナ侵攻が影を落とす。戦後79年目を迎え、静岡県内でも遺族の高齢化が進む。「最後の親孝行がしたい」。抑留体験者の2世らは、過去の悲劇と向き合い続けている。 浜松市天竜区佐久間町の森下和代さん(71)は父西野安次さん(享年92)が抑留体験者。父が若い頃に過ごしたシベリアの空気や土地を知りたい思いが年々膨らんでいる。しかし、ロシアへの直行便は運休中で慰霊訪問の見通しは立たない。ロシアとウクライナの休戦を待つのみだ
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建設機械と綱引き勝負 浜松・水窪小
浜松市天竜区水窪町の水窪小で24日、建設機械に触れるイベントが開かれ、児童25人が工事現場で活躍する重機への試乗や綱引き勝負などを楽しんだ。 舗装した道路の基礎を固める振動ローラーやショベルカー、高圧洗浄機など5種類の建設機械が同小グランドに集結した。建設機械の運転を披露すると、児童は「動いた!」「かっこいい」などと興味深そうに見つめた。児童は高圧洗浄機の放水や振動ローラーの試乗などを体験した。 振動ローラーとの綱引き勝負では3・5トンある車体を動かそうと、児童は息を合わせて綱を引いた。3年の片桐向日葵さんは「振動ローラーは初めて見た。乗れて楽しかった」と話した。 建設業を身近に感じて
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パン作り 地元住民楽しむ 甘い香りと豪華さに満足 浜松市天竜区佐久間で教室
浜松市佐久間支所(天竜区佐久間町)は13日、手作りパン教室を開いた。地元の参加者9人がちぎって食べる「モンキーブレッド」を作り、できたてを味わった。 同町の馬場真弓さん(72)が講師を務めた。参加者は小さく丸めた生地をたくさん作った後、専用の型に生地を入れて特製シロップをかけた。オーブンで焼き上げると、香ばしい香りとシロップの甘い匂いが室内に広がった。 味わった参加者は「柔らかくておいしい」「香りがいい」と絶賛。同町の村川保子さんは「見た目が豪華で、集まりで出すお菓子に向いてそう。シロップと合う」と話した。 パン教室は生涯学習講座の一環として企画。2、3月も1回ずつ開催する。 (水窪
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無病息災や五穀豊穣祈り「田遊び」 浜松市天竜区・水窪町
浜松市天竜区水窪町の神原薬師堂で12日夜、正月飾りを焼く伝統行事「田遊び」が開かれた。地域住民は1年間の無病息災や五穀豊穣(ほうじょう)などを祈願した。 地元の住職や地域住民らが集い、ササ、だるま、しめ縄などさまざまな正月飾りを燃やした。寒空の下、地域住民が炎の中に飾りを放り込むと、人の頭を超える高さまで燃え上がり、「バチッ」と焼ける音が聞こえた。地域住民の間で田遊びは「どんど焼き」として定着している。
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龍山の文化、アートで感じて 浜松市天竜区・町内に2作品 「ぶか凧」「白倉ばやし」表現
浜松市天竜区龍山町の地元住民らでつくる任意団体「龍山未来創造プロジェクト」は昨年12月、龍山地域の伝統文化や豊かな自然を表現したウォールアートとタペストリーを町内2カ所に設置した。地域ならではの芸術作品が完成し、関係者は「魅力を見える形で残すことができた」と話す。 ウォールアートは国内外で竜の絵画を発表する国分夢志さんが制作した。龍山を象徴する竜と龍山町の寺尾地区につたわる伝統文化「ぶか凧(だこ)」の共演を、力強い筆遣いで表現した。大きさは幅約6メートル、高さ約1・6メートル。龍山森林文化会館に隣接する屋台小屋の壁を活用した。 タペストリーは同町白倉地区の龍山高齢者コミュニティーセンタ
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20歳の節目 地域への思い新たに 水窪・八幡宮で成人祭
浜松市天竜区水窪町の八幡宮は1日未明、成人祭を開いた。3月で20歳になる氏子西岡泰眞さん(東京経済大2年)の無病息災や将来の発展を祈願した。 宮司は祝詞を読み上げた後、地域で育った子どもが無事に成長し、大人になったことを神に奉告した。 西岡さんは現在、野球部に所属し、外野手としてレギュラー入りを目指している。西岡さんは「感謝の気持ちをこれからも忘れないようにしたい。地域のために何かできることも考えたい」と意気込んだ。 成人祭は同町の神原、本町両地区の伝統行事として毎年実施している。3日には、水窪地区のはたちの集いが開かれる。
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秘境駅の清掃、映画に 飯田線・小和田駅でのボランティアを記録 浜松で上映会
浜松市中区のアクトシティ浜松で23日、“秘境駅”として知られる同市天竜区水窪町のJR飯田線小和田駅の清掃に励む自閉症の青年を追った記録映画「秘境駅清掃人」の上映会が開かれた。映画に出演した愛知県半田市の会社員高橋祐太さん(28)と、太田信吾監督(38)=長野県出身=が上映後に登壇し、清掃活動への思いや映画の狙いなどを語った。 高橋さんは毎週末、自宅から約4時間かけて小和田駅に通い、ボランティアで駅舎周辺を清掃している。高橋さんの熱心な活動に太田監督は関心を持ち、昨年から撮影を開始した。 この日は、20分に編集された短縮版が上映された。夜中まで清掃に励む様子や、同
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松潤ラッピングの天浜線にお別れ 「どうする家康号」ラストラン ファン見届け
天竜浜名湖鉄道(浜松市天竜区)は24日、大河ドラマ「どうする家康」をPRするラッピング車両のラストランイベントを同区の天竜二俣駅で開いた。静岡県内外のファンが集まり、最後の運行を見届けた。 駅のホームでは、「どうする家康号」の撮影時間が設けられ、家族連れや鉄道愛好家でにぎわった。車両に大きくラッピングされた徳川家康役の松本潤さんの写真を背景に、写真を撮影して楽しんだ。 最後の運行では、満員の70人が乗車した。出発を前に、松井宜正社長は「『どうする家康』の最後のシーンを見たとき、こみ上げてくるものがあった。誠にありがとうございました」と乗客に感謝した。同日午後1時18分ごろ、同駅を出発する
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記者コラム「清流」 誰もいない山奥で
10月中旬、電波が入らない山奥の市道でバイクの単独事故が発生し、運転していた60代の男性が亡くなった。勾配のある急カーブで曲がりきれず、転倒したとみられる。事故当日、現場に向かうと男性の血が地面に流れていた。 事故現場は浜松市天竜区龍山町の市道で、民家が周囲にない林の中。都市部で事故を起こした場合と比べて発見や救助が遅れた可能性は高い。警察や地元関係者による事故の現場診断に立ち会うと、出席者の一人は「ここで事故を起こしたら、助けを求めることは難しい」と語っていた。 運転中の油断は禁物。以前、交通安全に関する表彰を受けた事業者を取材した際、運転時の体調や運転距離を記録させるなど小さな工夫が
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「下張り文書」で歴史発見!? 浜松市天竜区・佐久間図書館、28日まで特別展
浜松市天竜区佐久間町の佐久間図書館で28日まで、ふすまやびょうぶの下張りに使われていた古文書を指す「下張り文書」の特別展が開かれている。下張り文書から地域の歴史に関する新たな情報が見つかる期待があり、同図書館の担当者は「身近に大切な史料が残っている可能性があることを知ってほしい」と話す。 江戸時代から明治時代に使用されていたとみられる帳簿など、実物の下張り文書を公開した。また、下張り文書を取り出す作業をパネルで展示している。 古文書は、江戸から明治にかけて使われていた紙で、書簡や借用証書など生活の記録を残している。同図書館と佐久間協働センターがこのほど開いた下張り文書の講座で、市博物館の
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「川合花の舞」どう存続 浜松湖北高佐久間分校で講座
浜松湖北高佐久間分校の2年生8人は12日、同町川合地区で伝わる静岡県指定無形民俗文化財「川合花の舞」を同校で学んだ。浜松山里いきいき応援隊の大石紘明さん(22)が講師を務め、川合花の舞の歴史や舞の特徴などを紹介した。 川合花の舞は1年間の無病息災、五穀豊穣(ほうじょう)を祈願する行事で、湯の入った釜を囲むように舞い踊るのが特徴。鎌倉時代から続くとされていて、今年は4年ぶりに演目の一部を短縮する形で再開した。 高齢化と人口減少による担い手の確保が課題で、現在は川合地区以外の人も参加できる。おはやしで今年初めて参加した大石さんは「演奏は早く、途中で息が苦しくなった」と演奏の難しさを振り返った
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商店街駆け抜け、沿道から声援 水窪町で小中合同の持久走大会 浜松市天竜区
浜松市天竜区水窪町の水窪小と水窪中は10日、同町内で合同持久走大会を開いた。小中学生37人が商店街を往復するコースを懸命に走り、沿道の地元住民らから声援を浴びた。 水窪小近くの坂道の前からスタートし、小学生は1往復の約1・2キロ、中学生は2往復の約2・6キロを走り、全員完走した。 子どもたちの頑張る姿を見ようと、商店街には保護者のほか、地元のお年寄りも集まった。大きな拍手を送りながら「頑張れ」「腕をしっかり振って」などと応援した。 水窪中の加藤雅嗣校長は「頑張る子どもたちの姿勢を地元の方々に見てもらえるのはとてもうれしい。生徒の励みになっている」と話した。
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静岡人インタビュー「この人」 中山間地域でスマートフォン普及に取り組む 笹本純一さん(浜松市南区)
中山間地域の浜松市天竜区水窪町を拠点にスマートフォンの普及事業を進めている。高齢者を中心に、スマホの便利な使い方を提案する。デジタルで山あいの暮らしを快適にする取り組みが評価され、市民の幸福度向上に貢献した人に贈られる浜松市の「はままつWell―Beingアワード2023」のデザイン賞を本年度受賞した。37歳。 ―事業のきっかけは。 「スマホのビデオ通話機能を生かした買い物支援の試験事業をニュースで知り、その現場である水窪に興味を持った。買い物支援をするNPO法人の担当者に連絡を取り、実際に訪れてみたらとてもいい町だった。自然豊かで住んでいる人の人柄もよかった」 ―事業の手応えは。
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浜松・水窪のカフェ 3年ぶり再開 新作コーラやカレー人気 住民の声受け復活
浜松市天竜区水窪町の飲食店「ライオンカフェ」が今月、3年ぶりに再開した。自然に恵まれた水窪の素材を生かしたクラフトコーラや特製カレーなど幅広いメニューを取りそろえている。店を運営する冨士川亜希子さん(51)は「家族連れや地元の方々にくつろいでもらいたい」と話す。 クラフトコーラは新作で、水窪産の薬草キハダや喜界島(鹿児島県)のサトウキビを使用した。自然な甘みとスパイスが特徴で、注文が多いという。カレーはヘルシーな味わいが人気。みそや塩こうじなど発酵食品をブレンドし、こだわりの一杯に仕上げた。 新型コロナウイルスの感染拡大を機に休んでいたが、再開を望む地元住民の声や行楽客のニーズを受け、
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浦川小150周年 長い歴史の節目祝う「浦川歌舞伎」 堂々と
浜松市天竜区佐久間町の浦川小で2日、開校150周年を祝う記念式典と学習発表会が開かれた。児童全11人と保護者、地元住民が学校の長い歴史を祝った。 式典で小杉英司校長は「浦川小の歴史はまさしく地域と歩んできた。地域に支えられていたことや学校で学んだことを生かしてほしい」とあいさつ。学校の歩みや在校児童を紹介するスライドショーを流した。 学習発表会で5、6年生は歴史をテーマにした寸劇を披露した後、将来の夢をスピーチした。2~6年生は伝統芸能「浦川歌舞伎」を堂々した演技でこなし、大きな拍手が贈られた。6年の井辺柚希さん(12)は「人は少ないけど、学年問わず仲良くて楽しい学校。6年通うことができ
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浜松市天竜区水窪の風景写真コンテスト 優秀賞に中さん
浜松市天竜区水窪町の天竜区観光協会水窪支部は29日までに、町内の風景や行事の写真を撮る「みさくぼ『風景』写真コンテスト2023」の受賞作品を決定した。最高賞にあたる優秀賞は、水窪町の紅葉の風景を撮影した同町の中真理さんが選ばれた。 中さんは、色鮮やかな紅葉が広がる山住峠の道中の景色を捉えた。雄大な山と雨上がりの空が背景となり、紅葉の美しさを際立たせている。 同コンテストは初の企画で、県内外から30点の応募があった。自然の景色のほか、伝統行事「みさくぼ祭り」や神社の写真などが集まった。5日に水窪町で開かれたイベントで写真を展示し、来場者の投票で受賞者を決めた。優秀賞のほか、特選2点と入選5
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150周年祝う 浜松市天竜区・水窪小 地域への思い込め合唱
水窪小の記念式典は、同市天竜区水窪町の水窪文化会館で開かれた。児童全25人、保護者、地域住民らが一堂に集まり、節目を祝った。 同小は1873(明治6)年に創立した。町内にある複数の学校と統合を繰り返し、現在は同町で唯一の小学校。現在の校舎は2001年に建設された。本年度の新入生は開校以来初のゼロだった。 記念式典は、同小が毎年実施している学習発表会「かしのきシアター」と合わせて開催した。浮田佳昭校長は「子どもたちが水窪町を将来背負っていけるように、地域と共に歩む学校を目指していきたい」と話した。学校の歴史をまとめた映像と授業や行事の様子などを紹介する映像を上映した。 児童25人全員で嵐
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串イモ、シイタケ...秋の味覚並ぶ 浜松市天竜区・竜川、物産展にぎわう
浜松市天竜区の竜川観光産業振興会は19日、「第36回たつかわ山の幸物産展」を同区横山町の横山小グラウンドで開いた。秋の味覚や特産品が集まり、地元住民らでにぎわった。 会場では同区の企業、団体などの15ブースが並んだ。道の駅天竜相津花桃の里は、磐田市で生産したエビイモをみそだれに付けた串イモを販売した。焼きたてで香ばしいみその香りが広がり、家族連れなどが買い求めた。 同区で生産した天竜茶やシイタケ、アユの塩焼きなど中山間地域ならではの食材も人気を集めた。
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徳川家康ゆかり 浜松・水窪の神社で例大祭 無病息災など願う
浜松市天竜区水窪町の山住神社で17日、秋季例大祭が開かれた。標高約1100メートルの山あいに構える神社に地元企業の関係者や各自治会長ら約20人が足を運び、無病息災や商売繁盛を願った。 例大祭に合わせて、地元保存会が神楽の舞を奉納し、勇壮な演舞を拝殿で披露した。 この日は降雨に見舞われ、気温は10度に迫る寒さとなった。冬並みに冷え込んだ社殿で粛々と神事は進められた。静寂な雰囲気の中、出席者は玉串をささげ、両手を合わせた。 同神社は徳川家康が戦勝祈願し、戦の難を逃れたという言い伝えが残されている。水窪小は21日、古道を登って同神社を目指す遠足を実施する予定。
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オールディーズで地域盛り上げ 天竜区・浦川でイベント
浜松市天竜区佐久間町浦川の浦川キャンプ村でこのほど、「浦川オールディーズフェスティバル」(実行委員会主催)が開かれた。1960年代前後の洋楽やファッションを指す「オールディーズ」をテーマにしたイベントで、県内外の参加者は特別な一日を楽しんだ。 浦川在住で同実行委の乗本和男委員長(56)が、オールディーズで地域を盛り上げようと企画した。 ステージでは、県内外のバンドが出演し、60~80年代に流行した洋楽や邦楽を演奏した。チャック・ベリーやロックバンド「COOLS(クールス)」など人気アーティストの曲が始まると、ボウリングシャツやレトロなドレスなどを着た参加者が一斉に踊り出し、華やかな雰囲気
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フェスタさくま 佐久間の特産品集まる 健全育成市民大会も開催 浜松市天竜区
浜松市天竜区佐久間町の佐久間歴史と民話の郷会館駐車場で12日、「フェスタさくま」(実行委主催)が開かれた。佐久間ならではの食べ物が集まったほか、地元有志による舞や音楽の生演奏が披露され、多くの老若男女が楽しんだ。 会場の物産展では、特製のみそだれを付けた五平餅やアユの塩焼き、山菜など各種特産品が並んだ。 地元保存会が伝統の「竜神の舞」を披露したほか、さくま飛龍太鼓の生演奏など迫力あるパフォーマンスが続き、会場を盛り上げた。 同イベントの開催に併せ、会場では佐久間地区の小中学生の文化活動やスポーツなどの成果をたたえる青少年健全育成市民大会が開かれた。
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たつやま産業祭 特産品や催し物充実 丸太早切り競争で白熱 浜松市天竜区
浜松市天竜区龍山町の龍山総合運動場で12日、「ほっとぴあたつやま産業祭」(実行委主催)が開かれた。さまざまな種類の特産品を販売する屋台やユニークな催しでにぎわった。 会場には20店舗以上の屋台が集まった。同町瀬尻地区で生産する「赤芽芋」をみそだれに付けて焼いた串いもの販売ブースには行列ができた。龍山森林組合振興会は、キャンプ用品として注目されているスウェーデントーチや、樹齢約100年のヒノキを使用したコースターなどを販売し、アウトドア愛好家の人気を集めた。 丸太の早切り競争も行い、両端に取っ手が付いたのこぎりを2人一組で使って直径約20センチのスギを切り落とした。多くの観衆に見守られる中
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林業知ろう「与作ツアー」 浜松・水窪 30人が伐採など見学
浜松市天竜区水窪町の「天竜T.S.ドライシステム協同組合」はこのほど、木の伐採や工場見学をする「与作ツアー」を開いた。県内外から約30人が参加し、伐採から製材までの流れを学んだ。 ツアーは毎年実施しており、市内のほか都内や愛知、神奈川両県など県外からも天竜材に関心のある人が集まった。 水窪町内に植えられた樹齢70~80年のスギとヒノキの伐採作業を見学した。チェンソーで手際よく木に溝を入れた後、高さ約20メートルの木がゆっくりと地面に倒れた。「ドシン」と大きな音を立てて木が倒れ、迫力ある光景に参加者は歓声を上げていた。 製材工場の倉庫では、天然乾燥で仕上げた木材を見て回った。木材は通常、
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浜松・水窪放火1カ月 自殺の“前兆”事件食い止められたか 専門家「検証必要」【ニュースBOX】
浜松市天竜区水窪町地頭方で10月5日の白昼発生し住宅18棟、倉庫4棟などを焼いた火災から1カ月が過ぎた。火元の自宅に放火した疑いで逮捕、送検された男(89)=鑑定留置中=は事件の約1カ月前から、自宅周辺の住民らに自殺をほのめかす言動を繰り返していたことが分かっている。独居で孤立感を深めていたとみられる容疑者の自宅を、行政は定期的に訪ねて見守りを続けていた。「適切な対策を施していたら(放火に至らない)別の展開があったかもしれない」。自殺対策に詳しい専門家は、行政の対応や体制を検証する必要性を指摘する。 火災発生の当日は晴れて風が強かった。午前11時ごろ、容疑者の自宅から出た火は一気に広がり、
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水窪観光カレンダー発売 絶景や伝統行事、町の魅力を写真で紹介 浜松市天竜区
浜松市天竜区水窪町の天竜区観光協会水窪支部は6日までに、2024年版の「水窪観光カレンダー」を発売した。自然豊かな水窪の風景や伝統行事の様子など、水窪の魅力を写真で紹介している。同町の小松屋製菓や、同区大川の道の駅天竜相津花桃の里など10カ所で販売している。 カレンダーの写真のほとんどは、山里いきいき応援隊の山崎洸一さんが撮影した。同町の熊伏山(標高1653メートル)の「ツゴノ沢大滝」が氷結した様子や、山住峠(1107メートル)から遠州灘を見渡した景色など季節にちなんだ絶景が楽しめる。また、伝統行事「みさくぼ祭り」の名物「仮装コンクール」で、仮装を披露する地元住民のいきいきとした姿も見られ
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稲の脱穀、精米体験 浜松・水窪小児童、足踏み式の脱穀機使い
浜松市天竜区水窪町の水窪小の5、6年生10人が2日、稲の脱穀を体験した。児童は作業を通じて地元の農業への理解を深めた。 脱穀する稲は、児童が10月中旬に刈り取った。同校の「地域サポーター」が用意した足踏み式の脱穀機を使い、稲の穂先に付いたもみから米を取り出した。 児童は使い方を地域サポーターに教わりながら、丁寧に足踏みした。脱穀の後は、唐箕と呼ばれる昔の農機具で、もみに付着した稲の葉やくずを取り除いた。精米も体験した。5年の今井心晴君(11)は「脱穀作業は初めて。稲からお米がたくさん出てきた」と話した。 脱穀、精米した米は12月に、かまどでの炊飯体験で味わう予定という。
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セニアカーで巡る県境の秋 豊根・水窪の移動手段に 浜松
浜松市天竜区水窪町などを拠点に活動する一般社団法人「MIZUNOTE」は28日、スズキのハンドル形電動車いす「セニアカー」を使って温泉やグルメを巡るツアーを開いた。参加者はセニアカーで山あいの道を気軽に移動し、日帰り旅行を楽しんだ。 ツアーは、スズキの協力で実施した。同法人の宇佐美聖子代表(43)によると、水窪町に隣接する愛知県豊根村は、集落と最寄り駅の距離が遠く、移動手段の確保が課題だった。スズキの社員と交流する機会を通じて、今回の企画が立ち上がった。 ツアーの一行15人は、JR飯田線水窪駅から隣駅の大嵐駅へ移った後、セニアカーに乗り換えた。時速約6キロで坂や曲がり道の多い道路約3キロ
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まさかり手に鬼“大暴れ” 静岡県指定文化財「川合花の舞」 4年ぶり演舞 浜松市・佐久間町
浜松市天竜区佐久間町川合地区の八坂神社で29日、県指定無形民俗文化財「川合花の舞」が4年ぶりに奉納された。新型コロナ禍での連続中止から本格再開に向けた最初の段階と位置づけ、演目を一部短縮して実施した。地元の川合花の舞保存会が五穀豊穣(ほうじょう)や無病息災の祈りを込めて伝統の舞を踊った。 境内に設けた約4メートル四方の舞処(まいど)で、中央に置いた沸き立つ湯釜の周囲を回るように、舞い手が次々と演目をこなした。午前9時、一人の舞い手が太鼓のバチを持って踊る「地固め」で始まり、昼過ぎまで続いた。 予定外だった演目「山見鬼」も披露した。鬼の仮面をかぶった舞い手が、両手でまさかりを振り下ろす動
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ゲームや運動で認知症予防 聖隷クリストファー大生が講座 浜松市天竜区
浜松市と聖隷クリストファー大は25日、同市天竜区水窪町の水窪文化会館で生涯学習講座「認知症予防『海馬を鍛えよう!!』」を開いた。同大リハビリテーション学部の学生が講師を務め、認知症の主な特徴や予防法を参加者16人に紹介した。 認知症はさまざまな種類があり、その多くは脳の海馬という器官が萎縮して起こる。認知症を防ぐためには、「記憶を思い出す作業や人と交流したりして海馬を鍛える必要がある」と説明した。 学生は、認知症の予防に効果的なゲームや運動を参加者に紹介した。複数の単語からキーワードを当てる連想ゲームや、体操しながら数字を数え、3の倍数で拍手する「コグニサイズ」などに取り組んだ。同大2年
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記者コラム「清流」 信じられない悲劇
山あいの静かな住宅街で信じられない悲劇が起きた。5日午前、浜松市天竜区水窪町地頭方で住宅18棟、倉庫4棟などを焼く火災が発生した。強風で勢いよく燃え上がる炎が住宅街を一気に焼き、空には真っ黒な煙が広がっていた。鎮火まで7時間。火災現場から必死に逃げる住民の姿が今も脳裏に浮かぶ。 火災が発生した夜、自宅を放火し、全焼させた疑いで89歳の男が逮捕された。男は放火する直前、周囲の住民へ「自殺する」「世話になった」などと伝えていたという。 放火の動機がどのような内容でも、身勝手な行為に変わりはない。火災の被害を受けた地元住民はぶつけようのない怒りを抱えて暮らす。事件の背景にある事実を探りながら、
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いざ、真剣勝負!!県境に熱気と緊張感 静岡と長野「峠の国盗り綱引き」 ”異例”の3本目で遠州軍敗れる【記者ルポ】
4年ぶりに静岡、長野県境のヒョー越峠で22日開かれた「峠の国盗り綱引き合戦」は、浜松市天竜区水窪町の選手で構成する遠州軍が惜しくも敗れ、3連勝を逃した。同町居住2年目の記者(28)も取材に加えて遠州軍の一員の心持ちで参加し、熱気に触れた。 決戦の約2時間前から観衆を乗せたバスが次々と会場に入り、戦いを待ち望む人でにぎわった。開会した正午にはざっと100人を超す。初めて訪れた磐田市の尾高澄夫さん(75)は「綱引きで地域を盛り上げる発想が面白い。楽しみだね」とわくわく感を口にした。辺りには次第に緊張感も漂い始めた。 4年ぶりの決戦は、両軍の大将を務める中野祐介浜松市長と佐藤健飯田市長の舌戦で
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県境で熱戦「国盗り綱引き」 浜松市水窪「遠州軍」VS長野「信州軍」
浜松市天竜区水窪町の「遠州軍」と長野県飯田市南信濃の「信州軍」が互いの〝領土〟と威信を懸けて戦う「峠の国盗り綱引き合戦」(静岡新聞社・静岡放送後援)が22日、県境のヒョー越峠で開かれた。4年ぶりの戦いは遠州軍が惜しくも敗れ、2018、19年に続く3連勝は果たせなかった。 10人制の3本勝負。1本につき2分間綱を引き合った。1本目は、スタートからラストまで綱が動かない展開。2本目は競り合いになり、遠州軍は練習で鍛えた粘り強さを発揮し引き分けに持ち込んだ。異例の2本連続引き分けとなり、最後の3本目で勝敗を決める特別ルールを設け、通常より1分長い3分間で綱引きを実施した。2分を過ぎてから信州軍が
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無形民俗文化財「川合花の舞」再開の一歩 浜松市天竜区佐久間・八坂神社 29日奉納へ
浜松市天竜区佐久間町川合地区の八坂神社で29日、県指定無形民俗文化財「川合花の舞」が4年ぶりに奉納される。舞を披露する川合花の舞保存会は本番に向け、今月初旬から稽古に励んでいる。中止期間が長く、本格的な再開には時間が必要のため、今回は通常よりも簡素化して執り行う。舞は午前9時から同神社の境内で実施し、日中に終了する予定。 例年は約20演目を披露するが、今回は最初の演目である「地固め」と最後の「湯ばやし」の二つの舞を奉納する。前回の2019年は午後3時ごろから夜を徹して実施した。 同会は毎週夜、同地区の川合区民館で練習している。舞い手はお囃子(はやし)の演奏に合わせ、数十分かかる舞を一通
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浜松市天竜区水窪地区 本気の仮装に広がる笑顔 みさくぼ祭り4年ぶり復活【わたしの街から】
浜松市の中心部から車で北へ約1時間半、長野県との境に近い谷筋に集落が現れる。同市天竜区の水窪地区(旧水窪町)だ。コロナ禍が落ち着いた今秋、町最大のイベント「みさくぼ祭り」が4年ぶりに通常開催され、目玉プログラム「仮装コンクール」も復活した。住民が商店街や住宅街に集い、奇抜な衣装と滑稽な寸劇を披露する。互いに楽しませようと工夫を凝らすこの日、通りには住民の温かな笑顔があふれていた。昭和30年代には一時1万人を超えた人口は減少し、現在は2000人を下回る。祭りの規模も縮小傾向にあるが、祭事や地域の後世を支える子どもたちを大切にする風土は変わらない。 祭りの目玉、記者も挑戦 仮装コンクール
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4年ぶり決戦へ練習に汗 峠の国盗り綱引き合戦 10月22日、浜松市水窪
浜松市天竜区水窪町の「遠州軍」と長野県飯田市南信濃の「信州軍」が互いの“領土”を懸けて争う行事「峠の国盗り綱引き合戦」(静岡新聞社・静岡放送後援)が22日、県境のヒョー越峠で4年ぶりに開かれる。勝利を目指し、遠州軍のメンバーが練習に汗を流している。決戦が迫り、出場者は「とにかく勝ちたい」と意欲を燃やす。 綱引きの通算成績は遠州軍が15勝17敗。3本勝負で、勝者は「国境」の立て札を相手側の領土へ1メートル移動できる。昨年は新型コロナウイルスの感染拡大を考慮して綱引きは中止し、交流イベントを開いた。 遠州軍のメンバーは9月下旬から週2日の練習を週3日に増やし、本番に向
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浜松市佐久間と「強い絆」 元ウィーン・フィル奏者ヤイトラーさん 音楽交流33年
オーストリアの元ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団バストロンボーン奏者のカール・ヤイトラーさん(76)=ウィーン在住=が、中山間地域の浜松市天竜区佐久間町で初のコンサートを開いてから33年目を迎えた。1日に開かれた交流コンサートでは、トロンボーンの演奏と指揮を披露し、大きな拍手に包まれた。ヤイトラーさんは「健康でいられる限り、佐久間へ通い続けたい」と話す。 毎年訪れ演奏会や指導 佐久間歴史と民話の郷会館ホールで1日に開かれたコンサートでは、ヤイトラーさん作曲の「佐久間町のファンファーレ」を皮切りに、ヨハン・シュトラウス1世の「ラデツキー行進曲」など10曲を披露した。地元の佐久間吹奏楽クラブ
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一輪車パフォーマンスに大きな拍手 浜松・佐久間、幼小合同運動会
浜松市天竜区佐久間町の佐久間小で14日、佐久間幼稚園との合同運動会が開かれた。さまざまな競技を通じ、児童17人と園児3人が日頃の練習の成果を保護者らに披露した。 徒競走や大玉運びなど11種目を行ったほか、園児はダンスで元気な動きを見せて会場を盛り上げた。児童は一輪車パフォーマンスを披露。1列に並んでこぐ技や円になって回る技を成功させ、保護者や教職員から大きな拍手が贈られた。 運動会のボランティアとして、地元の浜松湖北高佐久間分校や水窪中、佐久間中の生徒も参加した。
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4年ぶり開催 綱引き大会で熱戦 「国盗り綱引き」の前に 浜松市天竜区水窪町
みさくぼふれあい綱引き大会(浜松市、静岡新聞社共催)が8日、浜松市天竜区水窪町の水窪小グラウンドで開かれた。幅広い年代の参加者が集まり、熱戦を繰り広げた。 同市のほか静岡、焼津両市の7チームが出場し、2リーグに分かれて試合を実施した。参加者は「よいしょ」と声を上げ、一生懸命に綱を引っ張っていた。 4年ぶりの開催。水窪町の「遠州軍」と長野県飯田市南信濃の「信州軍」が争う伝統行事「峠の国盗り綱引き合戦」(22日)のプレイベントで、同行事の実行委が主催した。 順位は次の通り。(1)友引会(静岡市清水区)(2)天竜商工会水窪支部(3)水窪協働センター
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中高生が競い合う 佐久間分校で体育祭 浜松市天竜区佐久間町
浜松市天竜区佐久間町の浜松湖北高佐久間分校と佐久間中は27日、合同体育祭を開いた。青空の下、生徒はさまざまな競技で体力やチームワークを競った。 高校生59人と中学生20人が参加した。長縄跳びは学年別の対抗戦で、中高関係なく1位を目指して各学年のグループが一生懸命に縄を跳んだ。このほか、ラグビーボールを蹴りながらリレーする「ラグビーリレー」などで盛り上がった。プログラムの最後に中学生がよさこいソーランを披露した。 会場には多くの保護者や地域住民が足を運び、生徒の勇姿を見守った。
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静岡人インタビュー「この人」 浜松山里いきいき応援隊に就任した 大石紘明さん(浜松市天竜区)
浜松市の中山間地域で地域おこし協力隊の活動を担う浜松山里いきいき応援隊(通称・山いき隊)に4月就任した。担当エリアは天竜区佐久間町。活動を通して中山間地域の可能性や課題を模索する。生まれ育った同区懐山の伝統行事「おくない」の担い手になる決意も固めた。日本福祉大に通う4年生で、現在は休学中。22歳。 ―山いき隊に申し込んだ理由は。 「地元が好きで、地域を盛り上げる事業に携わりたいと考えていた。就活が迫っていた時に母や知人を通じて山いき隊の活動を知った。昨年秋に応募し、佐久間の担当に選ばれた」 ―今やりたいことは。 「佐久間、浦川のレトロな街並みをデザインにしたガチャガチャのグッズやステ
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記者コラム「清流」 変わらない熱気
テレビ番組をモデルにした寸劇、力士のコスプレで紙相撲の再現、侍の一人芝居…。個性豊かな仮装が集まる「仮装コンクール」が今月中旬、浜松市の山あいで4年ぶりに開かれた。私も仮装に参加し、祭りの熱気に触れた。 仮装コンクールは、浜松市天竜区水窪町の最大のイベント「みさくぼ祭り」の目玉行事。私が参加したのは、人里離れた山奥で暮らす住民の暮らしや思いを紹介するテレビ番組「ポツンと一軒家」をモデルにした寸劇だ。 寸劇では、水窪町がロケ地で山奥に暮らす家族を訪問する流れ。農具からテレビ取材班の小道具までセットの再現度は高く、観光客を楽しませたい気持ちが込められていた。人が減り続け、200
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学年超えて交流楽しむ 浜松湖北高佐久間分校/佐久間中/水窪中
浜松市天竜区佐久間町の浜松湖北高佐久間分校、佐久間中、同区水窪町の水窪中は20日、中高交流会を佐久間分校で開いた。新体力テストや体験授業などを通じて交流した。 各校1~3年生計90人が参加した。新体力テストでは、反復横跳びやハンドボール投げなど4種目の競技を実施し、中学生と高校生は互いの記録を競い合って楽しんだ。 体験授業では、化学や数学、英語など高校で習う範囲に中学生が挑戦した。生徒は希望する科目の授業に出席し、アルカリ金属の反応性や英語を使った意見の伝え方などを学んだ。 3校の中高一貫教育のプログラムの一つとして実施した。
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盆踊りで浦川地区盛り上げ 浜松・天竜区佐久間 住民がサークル
盆踊りで地域を盛り上げようと、浜松市天竜区佐久間町の浦川地区の住民が盆踊りサークル「浦川盆部」を立ち上げた。参加者は着物に身を包んで練習に励んでいる。 部長の和田明代さん(74)によると、若者でにぎわっていた約50年前の浦川は、街中の通りで若者が盆踊りを踊っていた。当時の活気ある浦川の文化を取り戻そうと、5月ごろから活動を始めた。部員は現在12人が所属している。 練習は月2回。このほど、地元の「浦川音頭」をはじめ、「いい湯だな」「げんき音頭」などを踊った。 今後の目標は地域のイベントに出演し、バンドの生演奏で踊ること。和田さんは「地元の人が楽しめる空間を作りたかった。にぎやかになるきっ
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仮装コンクール 山あいににぎわい 浜松「みさくぼ祭り」開幕
浜松市天竜区水窪町最大のイベント「みさくぼ祭り」が16日、開幕した。仮装コンクールを含め通常開催は4年ぶり。個性的な仮装やおはやしでにぎわい、帰省客や観光客を楽しませている。17日まで。 仮装コンクール初日のこの日は16組が出場し、町内に4カ所設けた審査会場で仮装を披露した。町から離れた山奥で暮らす住民を紹介するテレビ番組をモデルにした寸劇や、力士のような格好で紙相撲を再現したパフォーマンスなどさまざまな仮装が祭りを盛り上げた。初日は、元気あふれるダンスで持続可能な開発目標(SDGs)の大切さを伝えた神原第5班が優勝した。 夕方に入ると、本町、八幡、小畑、向市場4地区による屋台の引き回し
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おはやしや仮装 準備着々 16、17日に「みさくぼ祭り」 浜松市天竜区
浜松市天竜区水窪町で16、17の両日に開かれる地域最大のイベント「みさくぼ祭り」を前に、地元住民がおはやしの練習や4年ぶりの仮装コンクールの準備を進めている。小規模で実施した昨年から通常開催に戻り、地元住民は久しぶりのにぎわいを楽しみにしている。 9日夜、向市場若連は同町の高根会館でおはやしの練習を開始した。約20人が集まり、演奏を一通り確認した。初めて笛を担当する水窪小6年の三石秋音君(12)は「緊張するけど、きれいな音色が出せるよう頑張りたい」と意気込んだ。 仮想コンクールは例年よりもやや少ない約30組が参加し、1~5位まで表彰する。各組の仮装テーマは、流行に合わせたものや時代劇まで
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特産天然アユ、上手につかめた! 浜松・浦川小児童が特産品学ぶ
浜松市天竜区佐久間町の浦川小は8日、同町で浦川地区の特産品のアユについて学ぶ教室を開いた。全校児童11人がつかみ取り体験などを通して地域の魅力に触れた。 浦川漁協の村本和巳筆頭理事(71)が講話した。アユの成長する仕組みや、現在は天然アユが少なく、地元の大千瀬川で釣れるアユが貴重であることなどを紹介。「浦川のアユは魅力にあふれている」と伝えた。 講話の後、児童はアユのつかみ取りに挑戦。素早く水中で動くアユを両手でつかみ、急いでバケツに移した。最後は塩焼きを食べ、天然物のおいしさを味わった。5年の山下大翔君は「とてもおいしかった。地元の川をもっと調べたいと思うようになった」と話した。
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大雨発生時の行動を確認 児童、園児ら参加 浜松市天竜区佐久間町
浜松市天竜区佐久間町の佐久間小と佐久間幼稚園は6日、合同避難訓練を実施した。約30人が参加し、大雨発生時から避難までの行動を確認した。 訓練は大雨の影響で天竜川が氾濫し、川沿いにある校舎の3階部分まで浸水する想定で取り組んだ。 雨が降る中、教職員と児童らは校舎から約500メートル離れた高台に歩いて移動した。児童全員の到着を確認した後、校舎へ戻った。袴田稔校長は「大雨で校舎が浸水する可能性があるので、水害が起こる前にしっかり避難の準備をすることが大事」と児童へ呼びかけた。 同小と同園は大雨を想定した訓練を毎年実施している。
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中山間地の課題や魅力は? 浜松・佐久間分校生と県議が意見交換
高校生に議会や政治を身近に知ってもらおうと、静岡県議会は5日、浜松市天竜区佐久間町の浜松湖北高佐久間分校で県議会高校出前講座を開いた。県議会議員が同校を訪れ、中山間地域の課題や魅力について生徒と意見交換した。 県議会議員は、小沼秀朗氏(掛川市選挙区)、田内浩之氏(湖西市)、赤堀慎吾氏(菊川市)の3人と1年生16人が3グループに分かれて話し合った。 同町や近隣の天竜区水窪町出身の生徒は「中山間地域を持続可能な地域にするにはどうするべきか」と県議に質問した。小沼県議は山の環境を整える治山の役割を紹介し、「山を守ることは災害を防ぐ上で大事。人手不足の仕事なので、自然に興味ある人が来てもらう必要が
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国道152号、片側交互通行で再開 3カ月ぶり 浜松・天竜区
6月の台風2号による大雨の影響で全面通行止めが続いていた浜松市天竜区龍山町の秋葉トンネル北部の国道152号は31日、片側交互通行規制に切り替わり、約3カ月ぶりに通行が再開された。地元住民らは安堵(あんど)する一方、相次ぐ災害への不安を漏らし、対策の強化を求めた。 同所では午前7時ごろ、多くの普通車やトラックが通行した。近くの集落に住む同町大嶺の薬品や雑貨を扱う「中谷薬店」の中谷あけみ代表(75)は「にぎわいが戻ったようでうれしいが、国道152号が使えなくなるたびに集落の人口が減ってしまうのではないかと不安になる」と話した。 通行できるのは日中(午前6時から午後6時まで)だけで、午後6時か
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記者コラム「清流」 残されたハコ
行政が建てた「ハコ」の行き場が失われている。浜松市天竜区水窪町の水窪民俗資料館で長年にわたり、空調のほとんどが機能していない現状が明らかになった。設備の修繕にかかる膨大な費用を賄うことができず、十分な運営ができないハコは増えるだろう。 規模や運営の形は水窪民俗資料館と異なるが、国立科学博物館(東京)は運営費の支援を目的にしたクラウドファンディングを始めた。ハコの管理に関する課題は県内外で急増するし、再編の動きも加速する。 課題が膨らむ一方、明るい動きもある。浜松市の民間企業が今月、閉鎖した市有施設を合宿向けの施設に改装した。地元住民とタッグを組んで実現した。残されたハコを遺物にするか、新
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浜松の中山間地においでよ! ダム見学やこんにゃく作り 応援隊がイベント企画
浜松市天竜区や北区引佐町といった中山間地域で活動する浜松山里いきいき応援隊が、都市部の住民を呼び込む交流体験イベントを企画した。秋葉ダム(天竜区龍山町)などを訪れるノルディックウオーキングや婚活イベントまで8種類のプログラムを用意しており、専用のホームページ(HP)で申し込める。 イベントは「しりたい!たべたい!やまいきたい!」と題し、天竜、佐久間など天竜区の5地区と北区引佐町で展開する。土日を中心に12月まで開催する。 直近では、9月22、23の両日で秋葉ダムの見学や周辺を歩くイベントを開催する。23日は満席になった。このほか、引佐町を舞台にした婚活イベントや、水窪町の郷土料理「丸こん
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シャトル打つときは体の前で 元バドミントン選手・與猶さん 天竜で講座
静岡県バドミントン協会と浜松市スポーツ協会水窪支部はこのほど、バドミントン講座を同市天竜区水窪町の水窪総合体育館で開いた。世界で活躍した元バドミントン選手與猶くるみさん(30)が講師を務め、基本の動作を中心に指導した。 午前中は小学生や初心者を指導し、シャトルの正しい打ち方を中心に説明した。與猶さんは、ラケットが振り遅れないように体の前でシャトルを打つことを伝えた。午後はゲーム形式で参加者と汗を流した。島田市の六合東小4年大石琴菜さんは「教わったことをやってみたらうまくいった。ちゃんと生かして頑張りたい」と話した。 市内外のバドミントン初心者から経験者まで約40人が参加した。講座は、バド
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天竜の四季 演奏と舞踊で表現 二俣町でアーティスト40人が熱演
浜松市天竜区を拠点に置く任意団体「天竜四季の森」は26日、同区二俣町の天竜壬生ホールでコンサート「舞踊と音楽で彩る天竜の四季 翠色の光の物語」(静岡新聞社・静岡放送後援)を開いた。演奏と舞踊の競演で、自然豊かな天竜の美しさを表現した。 コンサートは、東京や神奈川を拠点とする任意団体「SPUTNIK(スプートニク)」が協力。「天竜四季の森音楽団」が演奏し、演出と振り付けは国内外で活躍する舞踊家の吉崎裕哉さんと土田貴好さんが務めた。 約40人のアーティストが出演した。力強いリズムが特徴の曲「火の神」では、ダンサー7人がダイナミックな踊りを見せた。続いて、子どもたちが登場する組曲「天竜四季の音
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陶器に絵付け 自由にデザイン 浜松・佐久間町で住民がハンドクラフト体験
浜松市天竜区佐久間町の山香ふれあいセンターは25日、陶器に絵付けをして楽しむポーセラーツの体験教室を開いた。地元住民9人が参加し、自由にデザインできるハンドクラフトを楽しんだ。 ポーセラーツはシールとして使える転写紙を陶器に貼ってデザインする。転写紙の組み合わせは自由で、一点ものの陶器を作ることができる。 同市在住で教室を展開する鈴木栄里子さん(41)が作り方を紹介した。参加者は花や動物などさまざまな絵柄が入った転写紙を選び、湯飲みと小皿に転写紙をきれいに貼り付けて喜んだ。その後専用の釜で焼き、約1週間後に仕上がるという。 同市天竜区佐久間町の伴りつ子さん(87)は「楽しくて若返った気
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三遠南信道一部 夜間通行止め 9月4~7日
国土交通省浜松河川国道事務所は9月4日から7日まで、三遠南信自動車道の佐久間川合インターチェンジ(IC、浜松市天竜区佐久間町)から東栄IC(愛知県東栄町)間の6・9キロを夜間通行止めとする。規制は午後9時~翌朝6時。 道路施設の点検や清掃、除草が目的。迂回(うかい)路は国道473号と国道151号を利用する。 作業期間中、気象状況や作業の進み具合で規制期間を変更する場合もある。問い合わせは同事務所<電053(466)0129>へ。
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天竜川でボート体験 自然を満喫 地元児童らが教室 浜松・天竜区
浜松市天竜区水窪町の水窪協働センターと同区佐久間町の佐久間協働センターは22日、小中学生を対象にしたボート教室を同区の天竜ボート場で開いた。地元の小学3年生から中学1年生までの13人が参加し、天竜川ならではの自然体験を楽しんだ。 地元のボートクラブ「天竜楽漕クラブ」がオールのこぎ方を子どもたちに教えた。オールをこぐ時の腕や足の正しい使い方を丁寧に説明した。一通りの指導を終えた後、子どもたちは同クラブの会員らとボートに乗り、天竜川の景色を楽しみながらオールをこいだ。 初めてボートに乗った水窪小3年の鈴木菜々さん(9)は「手がとても疲れたけど、楽しかった」と笑顔を見せた。
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科学の仕組み 工作で伝授 静大生が児童向け講座 浜松市天竜区佐久間
静岡大工学部、情報学部の学生でつくる理科工作サークル「Kids Science Cafe(キッズサイエンスカフェ)」は21日、浜松市天竜区佐久間町の小学生を対象にした科学講座を同町内2カ所で開いた。浦川小と佐久間小の児童計約20人が、科学の仕組みを利用して遊ぶおもちゃの工作を楽しんだ。 プロペラの回転を原動力にして光る飛行機「ウインドプレーン」の工作に挑戦した。発光ダイオード(LED)のライトが付いたモーターにプロペラを取り付けた後、機体の外側を好きなデザインに仕上げた。 飛行機を振ってプロペラを回し、先端のLEDが光ると子どもたちは笑顔を見せた。佐久間小4年の永田陽明君(9)は「光る仕
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浜松・浦川に運動合宿施設 市有の旧清流荘を再生 24年オープン
浜松市天竜区佐久間町浦川の市有施設「旧さくま自然休養村清流荘」(旧清流荘)が、運動合宿向けの宿泊施設としてリニューアルする。現在は改装中で、来年オープンを目指す。電気工事やスポーツ事業などを手がける「Kashu(カシュウ)」(同市東区)が借受人となり、施設を管理する。自然豊かな環境と交通面の利点を生かし、浦川地区の拠点に発展させたい考えだ。 改装後の施設名は「STUDIO SAFE URAKAWA」。開放的なロビー、浴場、複数の個室など元々の設備を生かす。場所はJR飯田線上市場駅から600メートル。車の場合、同市北区まで約50分、愛知県豊橋市まで約1時間10分。 プレオープンとして12、
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水窪で盆踊り 5年ぶりに開催 浜松市天竜区
浜松市天竜区水窪町の向市場盆踊り実行委員会と向市場自治会は15日夜、5年ぶりの盆踊り大会を水窪中学校の体育館で開いた。地元住民は久々の盆踊りを楽しみ、先祖を供養した。 台風で中止した2019年の翌年から新型コロナウイルスが流行し、しばらく開催できなかった。 降雨のため、会場を中学校駐車場から体育館に変更した。浴衣を着た参加者は、体育館の中央に作られたステージに集まり、さまざまな盆踊りを楽しんだ。「水窪音頭」から始まり、「水窪小唄」「東京音頭」など12曲を踊った。
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遺族会の思い どう後世に 平和の尊さ 伝承願う 浜松・水窪 会員減少 運営苦慮【戦後78年 しずおか】
戦後78年を迎え、戦争の記憶を語り継ぐ高齢者が県内でも減少している。山あいに位置する浜松市天竜区水窪町の町遺族会は今年6月、会員減を理由に年に1度の慰霊大祭の終了を余儀なくされ、毎年8月15日に開いている慰霊の集いも参加者が年々減るなど、会自体の運営が難しくなっている。町遺族会役員らは、戦争の悲惨さを後世にどう伝えるか答えを見つけられずにいる。 終戦記念日から4日前の8月11日、296柱の先祖が眠る慰霊塔を訪れた町遺族会の知久勝宣会長(81)は「昔は100人以上が終戦記念日に足を運んでいた。今はまばらになってしまった。遺族会以外で訪れる人はほとんどいない」とつぶやいた。元々は約300人い
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浜松市水窪民俗資料館 空調使えず10年超、施設内蒸し暑く 修繕に数千万円
浜松市天竜区の市水窪民俗資料館の空調設備が10年以上にわたりほぼ機能しないまま放置され、修繕の見通しも立っていないことが11日までに同館などへの取材で分かった。修繕には数千万円規模の費用が必要と見込まれ、山あいに位置し入館者が低迷する同館への予算措置が後回しになっている。一部の入館者からは疑問の声も上がっている。 7月下旬の午後、都市部より涼しいとはいえ30度近い暑さの中、館内は外気とさほど変わらない蒸し暑い空気に包まれていた。空調は使えず、同館スタッフは2階の窓を開けたり、扇風機を置いたりして対応していた。7月に同館を訪れた同市在住の60代男性は「市の施設なのにエアコンが効いていないのは
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浦川駅舎の壁画完成 豊かな自然、文化描く 天竜区・JR飯田線 学生×地区の子ども制作
浜松市天竜区佐久間町浦川地区の子どもたちと静岡文化芸術大の学生が合同で制作した壁画「浦川駅舎アートウォール」が11日、JR飯田線浦川駅舎で披露された。浦川を象徴する豊かな自然や文化を詰め込んだ絵に仕上がり、昭和の雰囲気がただよう駅舎を華やかに彩る。 地元企業や同大の学生らでつくる「シン・サクマ計画」が企画し、4~7月に児童と学生が数回集まって制作を進めた。地元の玄関口である駅舎に壁画を設置して浦川の魅力を発進し、地域全体を盛り上げる狙い。 壁画は2枚で、大きさはそれぞれ横5メートル、縦1・1メートル。浦川まつりの花火や川の風景を描いた絵と、浦川歌舞伎と電車をメインにした絵を制作した。
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けん玉の楽しさ体感 浜松・浦川で教室 児童が基本の技挑戦
浜松市天竜区佐久間町の浦川ふれあいセンターは7日、けん玉教室を開いた。浦川小の児童と浦川放課後子供教室の指導員計9人が参加し、けん玉の楽しさを体験した。 日本けん玉協会2級指導員の鈴木俊満さん(43)=同市浜北区=が講師を務めた。参加者は大皿や小皿、中皿など基本の技に挑戦したほか、けん玉を並べて倒すドミノや角のようにして頭に乗せる技「カブトムシ」などさまざまな遊び方で楽しんだ。参加者の技が決まると鈴木さんは拍手を送っていた。 講座の最後に、参加者は日本けん玉協会の検定を受けた。5~10級の技にそれぞれ挑み、全員合格した。8級に合格した山崎陽己君(8)は「玉が皿に乗るとうれしい。初めて成功
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有機茶生産20年、実直に 80歳竹下さん「できる限りやる」 浜松・佐久間町
浜松市天竜区佐久間町で、有機茶の生産に約20年取り組む農家がいる。同町大井の竹下宏さん(80)は生まれ育った土地で一人、実直に農作業を続けている。有機農業ならではの苦労は多いが、地元や茶への思いを抱えながら目の前の作業に没頭する日々だ。 天竜川沿いの国道152号から外れた坂道をしばらく登ると、竹下さんの茶畑が見えてくる。7月初旬、日差しが強く照らす中、竹下さんは二番茶の収穫に汗を流していた。約10キロ分の茶葉を袋に詰めると軽い足取りで茶工場に運ぶ。竹下さんは「(昔より)少しえらくなってきたけど、これしかやることはないんだよ」と笑顔で話す。 竹下さんは約20年前、農薬や化学肥料の使用を止め
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花車や花火で盛り上がり 浜松・天竜で浦川まつり
浜松市天竜区佐久間町浦川で5日、浦川まつりが開かれた。花車の引き回しや打ち上げ花火で地域を盛り上げた。 地元住民や帰省した家族連れが花車を引き回し、山や川に囲まれた浦川の中心部を練り歩いた。参加者は「わっしょいわっしょい」「やーれやーれ」といったかけ声を出したり、おはやしを演奏したりして大いににぎわった。 打ち上げ花火では、スターマインや大玉花火などさまざまな種類の花火が夜空に次々と打ち上がり、大勢の観衆が満喫した。
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4年ぶり「地割れ花火」 12日に開催 浜松市・佐久間
浜松市天竜区佐久間町の天竜区観光協会佐久間支部は12日、4年ぶりの「中部まつり地割れ花火大会」を同町中部の天竜川河川敷で開催する。花火は午後7時半から午後8時15分ごろまで打ち上げる。 例年よりも2、3割多い約500発を用意する。後半へ進むにつれて花火のサイズが大きくなり、メインの「地割れ花火」を終盤に披露する。地割れ花火は、地面から噴き出るように打ち上がる珍しい花火。勢いが強く、「ボン」と多少の揺れを感じるという。午後8時10分ごろに鑑賞できる。同支部の邑瀬三男事務局長は「他の花火大会では味わえない、肌で体感できる地割れ花火の魅力を楽しんでほしい」と話した。 花火のほか、中部商店街の通
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高校生活をイメージ 中学生が一日体験入学 浜松湖北高佐久間分校
浜松市天竜区佐久間町の浜松湖北高佐久間分校は2日、中学生を対象にした1日体験入学を実施した。市内外の中学生や保護者ら16人が参加し、在校生との交流や体験授業などを通じて高校生活のイメージを深めた。 浜松市と同町に接する愛知県東栄町から参加者が集まった。 在校生と中学生の座談会では、高校生活に関するさまざまな話題で盛り上がった。佐久間分校の魅力について、在校生は「生徒数が少ない分、先生が授業の疑問に丁寧に答えてくれる」と少人数ならではの利点を強調した。授業に限らず、文化祭や修学旅行、部活の特徴も紹介した。 体験授業では、社会と理科の授業を実施した。
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無病息災願い「浦安の舞」熊野神社で例大祭 浜松・天竜区
浜松市天竜区佐久間町浦川の熊野神社で29日、例大祭が開かれた。4年ぶりに「浦安の舞」を奉納し、地元の上市場地区の住民の無病息災を祈った。 本殿で地元の小中学生3人が巫女(みこ)の姿で浦安の舞を披露した。宮司や聴衆が見守る中、3人は息の合った舞を見せ、厳かな雰囲気を作っていた。巫女で参加した浦川小4年の山中陽菜さん(9)は「久しぶりで心配だったけれどうまく舞うことができた。もっとにぎやかな町になって、みんな健康でいてほしい」と話した。 神事の後、浦安の舞と同じく4年ぶりの余興で盛り上がった。投げ餅や打ち上げ花火などを実施した。 (水窪支局・大沢諒)
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記者コラム「清流」 認知症と共生社会
6月、「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」が国会で成立した。認知症の人の尊厳が守られる社会を目指すための法律で、高齢化社会の大きな転換点になるだろう。 今月取材した認知症サポーター養成講座では、認知症の人を傷つけない対応を学んだ。散歩の途中で道に迷った認知症の人を周囲が無視する場面が取り上げられると、一部の出席者の間で動揺が見られた。私は「周囲の人と同じ対応をしてしまうんじゃないか」と頭をよぎり、自分自身に注意を促した。88歳の祖母がいる私にとって、人ごとではない講座だった。世間全体でまだ関心が広がっていない分、危機感が増した。 認知症は誰にでも起こり得る脳の病気で、患う人はま
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天竜の四季 踊り、奏でる 市民40人本番へ稽古 8月、地元団体コンサート
浜松市天竜区を拠点に置く任意団体「天竜四季の森」は8月26日、同区二俣町の天竜壬生ホールでコンサート「舞踊と音楽で彩る天竜の四季 翠色(すいしょく)の光の物語」(静岡新聞社・静岡放送後援)を開く。生演奏とダンスのパフォーマンスで天竜の四季の美しさを表現する。 コンサートは東京や神奈川を拠点とする任意団体「SPUTNIK(スプートニク)」が協力した。演奏は「天竜四季の森音楽団」、ダンスの演出と振り付けは国内外で活躍する舞踊家の吉崎裕哉さんと土田貴好さんが担当する。浜松市内の小学生から大人を中心に約40人が出演する。 本番に向けて、出演者らは市内でダンスの練習に汗を流し、吉崎さんは体の動きを
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三遠南信道青崩峠トンネル貫通 掘削4年 水窪側所長「経験ない」難工事振り返る
浜松市天竜区水窪町と長野県飯田市で建設が進む「青崩峠トンネル(仮称)」で5月末、最も難関とされていた掘削工事が約4年の期間を経て完了した。過去に一度断念されていた工事だったが、トンネルを覆う土の強い圧力や複雑な地層を最新技術で突破した。今後も舗装や照明設備の設置といった工事が残る。静岡県側(池島トンネル)を担当した建設会社安藤・間(東京都)の池島トンネル作業所の小林雄二所長は「ほっとした。高い技術で乗り越えることができた」と苦労を振り返った。 青崩峠トンネルは浜松市と飯田市を結ぶ高規格道路「三遠南信自動車道」の一区間。同トンネルの全長は4998メートルで、安藤ハザマはそのうち2144メート
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「じゃがた」料理ずらり 浜松・水窪町の商店街、物産展にぎわう
浜松市天竜区水窪町のNPO法人こいねみさくぼは23日、在来種のジャガイモ「水窪じゃがた」をPRする物産展「第8回こいね水窪じゃがた祭り」を町内の商店街で開いた。料理や特産品が集まり、市内外の行楽客でにぎわった。 水窪じゃがたは他の品種よりも小ぶりで、食べ応えのある引き締まった食感が特徴。みそを塗った水窪じゃがたの串焼きやコロッケのほか、五平餅といった幅広い料理が並んだ。同町のスーパーまきうちは、水窪中の生徒がレシピを考案したコラボ弁当を販売した。かき氷やフランクフルトなど祭りの定番品も並んだ。徳川家康をテーマにした写真コンテスト「どう撮る水窪!!スマホde家康フォトコンテスト」の出展作品の
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児童 声援受け懸命に泳ぐ 浜松・佐久間/浦川/水窪の3小学校 合同記録会
浜松市天竜区佐久間町の佐久間小で12日、佐久間・水窪地区合同の水泳記録会が開かれた。3~6年生42人は目標の達成を目指して一生懸命に泳いだ。 佐久間小、同町の浦川小、同区水窪町の水窪小の児童が参加した。水泳記録会では、50メートル自由形、平泳ぎ、背泳ぎ、リレー、25メートルリレー、チャレンジ、自由形の7競技を実施した。児童は保護者や同級生の声援を受けながら懸命に泳いだ。各レースでは順位にかかわらず、ゴール時に大きな拍手が送られた。
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10月に国盗り綱引き開催へ 浜松、地元水窪「逆転狙う」
浜松市天竜区水窪町の「遠州軍」と長野県飯田市の「信州軍」が県境を懸けて争う伝統行事「峠の国盗り綱引き合戦」の実行委員会は10日までに、行事を4年ぶりに開催することを決めた。10月22日に有観客で実施する。 これまで新型コロナウイルスの感染拡大を理由に中止していた。昨年は会場のヒョー越峠で綱引きをしない代わりに「志気高揚の会」を開き、遠州、信州両軍の健闘を誓い合った。 遠州軍を構成する天竜商工会水窪支所の綱引き担当部長を務める山本功さん(49)は「再び交流できることが楽しみ。(綱引きでは)少し負けているので、今年をきっかけに逆転を狙いたい」と意気込んだ。遠州軍の通算成績は15勝17敗。直
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通いやすい学校とは? 浜松湖北高佐久間分校 社会人とヒント探る
浜松市天竜区佐久間町の浜松湖北高佐久間分校は7日、生徒にとって通いやすい学校のあり方を考える講座を開いた。講師として同町に関心がある社会人を招き、学校や組織の活性化につながるヒントを探った。 佐久間ダム(同町)や地域の自然を生かしたワーケーションの普及事業に参加する県内外の社会人25人と1~3年生60人がグループごとに分かれ、意見を交わした。 グループディスカッションでは、校則の変化を求める意見が主に挙がった。3年の大橋煌弥[こうや]さん(17)は制服で毎日通っていることを取り上げ、「私服で通える学校もある。数日だけ私服で通える日をつくってもいいと思う」と意見を述べた。会社員伊藤康隆さ
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浜松・佐久間研究 住民に紹介 中学生が交流 助言、感想もらう
浜松市天竜区佐久間町の佐久間中は4日、生徒と地元住民の交流会を開いた。1~3年生全20人は、授業の一環で取り組んでいる地域を題材とした研究の進捗(しんちょく)状況を発表し、地元住民から感想やアドバイスをもらった。 同町の学校関係者や観光、産業の関係者ら15人が参加した。3年の村田いち花さんは、佐久間の魅力を伝えるパンフレットの一部を披露した。天竜区観光協会佐久間支部の坂井昭彦支部長は、地域の観光に詳しい人を紹介し、「ぜひ作ってほしい。置いてくれる店はあると思う」と応援した。 2年の遠藤蒼依(あおい)さんは、佐久間の川を研究テーマに選んだ。川のごみを使ったアート作品の制作を検討している。佐
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⚾熱海+浜松湖北佐久間分校 東西連合ナイン、夏舞台へ「感謝、プレーで示す」 高校野球静岡大会
熱海高(熱海市)と浜松湖北高佐久間分校(浜松市天竜区佐久間町)の野球部は昨年に続き、2日開幕した全国高校野球選手権静岡大会に連合チームで挑む。初戦は15日で、磐田南高(磐田市)とオイスカ浜松国際高(浜松市西区)の勝者と戦う。14人の球児は東西にまたがる距離の壁を越え、勝利を目指す。 連合チームは4月末に合同練習を開始した。部員は保護者らの協力の下、車で3時間以上かけて互いの練習場所に通う。 合同練習は週末のみで、チームはコミュニケーションを積極的に図る環境づくりを意識した。キャッチボールや打撃練習は、熱海と佐久間分校の部員でペアを組む。休憩時間はなるべく会話を交わした。今では、互いの高校
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静岡人インタビュー「この人」 NPO法人「山に生きる会」理事長に就任した 坂本貞夫さん(浜松市天竜区)
浜松市天竜区水窪町の豊かな自然や文化を後世に伝える取り組みや、山道の環境整備を手がけるNPO法人「山に生きる会」の理事長に6月1日付で就任した。半世紀以上を同町で過ごし、日々感じている地元の課題は多い。同町自治会連合会会長の経験などを生かし、地域の活性化に汗を流す。75歳。 ―暮らしの中で意識している地域の課題は。 「三遠南信自動車道の部分開通がこれから進み、観光客が増えると思うので、水窪に立ち寄ってもらえる仕掛けをつくらないといけない。一方で、山に生きる会の会員は高齢化が進み、後継者がいない状況。観光面と若手の確保が一番の課題で、どう解決すべきか考えている」 ―理事長に就任して、最初
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「水窪じゃがた」品評会 田嶋さん金賞 23日の祭りで販売
浜松市天竜区水窪町の農家らでつくる「みさくぼ野菜を育てる会」と同町のNPO法人「こいねみさくぼ」は2日、在来種のジャガイモ「水窪じゃがた」の品評会を同町で実施した。同町の田嶋智さん(86)=が最高評価の金賞を受賞した。会員が出品した水窪じゃがたは、23日開催の「こいね水窪じゃがた祭り」で販売する。 水窪じゃがたは、小ぶりの卵サイズで煮崩れしにくい身が特徴。 みさくぼ野菜を育てる会の会員50人が水窪じゃがたを出品し、審査員の県西部農林事務所、農協、協働センターの職員ら5人が形や大きさ、色合いなどを審査した。金賞に輝いた田嶋さんは「最高の気持ち。夫婦で熱心に作ったかいがあった」と笑顔を見せた
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戦没者108柱を追悼 浜松・天竜区龍山町で慰霊祭
浜松市天竜区龍山町の龍山地域戦没者を慰霊する会は25日、戦没者慰霊祭を同町の慰霊碑前で開いた。出席した会員ら8人は、戦争で犠牲になった家族や地元出身者を追悼し、平和の大切さを新たにした。 西南戦争から第2次世界大戦までの戦争で亡くなった旧龍山村(現・龍山町)出身者の108柱の英霊に追悼の意をささげた。 同町の永源寺住職の松本尚武さん(78)が読経した後、参列者は一人ずつ慰霊碑の前に立ち、静かに手を合わせた。同会代表の滝山文男さん(80)は「3歳の時に父を戦争で亡くした。慰霊祭でまつられている方々の存在は忘れられてはならない」と話した。 同会は、遺児を中心に構成している任意組織で、201
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JR浜松駅→長野県飯田市 25人がマラニック 100キロ思い思い縦断
JR浜松駅から長野県飯田市まで縦断するマラニック「夢街道CR」が23日夜から24日にかけて行われた。約100キロのコースに県内外の25人が思い思いのペースで挑戦し、汗を流した。 マラニックはマラソンとピクニックをかけた造語。夢街道CRは、23日午後9時に同駅を出発し、国道152号などを利用して飯田市の宿泊施設「いろりの宿 島畑」に向かうコース。浜松市天竜区の国道152号の一部は6月初旬の大雨の影響で復旧作業中のため、同区龍山町では迂回(うかい)路を使用した。 出発から約9時間経過した24日午前6時ごろ、スタート地点から約70キロの同区水窪町に一部の参加者が到着。額に汗をかきつつも爽やかな
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サイバーセキュリティの仕事学ぶ 浜松湖北高佐久間分校
浜松市天竜区佐久間町の浜松湖北高佐久間分校で21日、1年生を対象としたキャリアセミナーが開かれた。生徒20人は、サイバーセキュリティー分野の仕事について学んだ。 講師は、サイバーセキュリティーや情報システムの開発、運用などを手がける「ラック」(東京)の高橋怜子さん(40)が務めた。 サイバーセキュリティーは、インターネット上の不正アクセスなどによる被害を防ぐ仕事で、活躍の幅が広がっている。スマホ決済による金銭被害の防止から鉄道、水道など生活インフラのシステムを守る業務まで職種はさまざま。 高橋さんは、サイバーセキュリティー業界の特徴として、文系・理系出身に関係なく意欲次第で働けることや
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2日間限り 花火満喫 浜松・水窪で伝統「ぎおん」
浜松市天竜区水窪町の伝統行事「ぎおん」が14、15の両日開かれた。1年間で2日間のみ花火が許される風習で、普段は静かな山あいの町を花火が彩った。 同町の中心部では、日中から爆竹の爆発音が聞こえ始めていた。 午後7時を過ぎると、打ち上げ花火やロケット花火が町内の各地で打ち鳴らされた。子どもたちは、線香花火が燃え続ける時間を競ったり、爆竹や噴き出し花火などを楽しんだりした。水窪小4年の牧内結愛さん(9)は「ぎおんは1年に1度しかないのでとても楽しみにしていた。爆竹が特に面白かった」と話した。
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山間部アワビ養殖終了へ 民営化目指すも技術に壁 浜松・佐久間
浜松市天竜区佐久間町のNPO法人「がんばらまいか佐久間」は14日までに、同町で取り組んでいたアワビの陸上養殖事業を6月末で終了することを決めた。約8年間にわたり事業の民営化を目指したが、養殖の生産管理が困難で軌道に乗らなかった。同NPOの大見芳理事長(70)は「成果が上がらず残念。設備を使用したい企業や組織がいれば話をしたい」と話した。 養殖事業は、地域活性化の一環として、市が2015年に実証実験として始めた。同NPOが事業委託を受け、旧学校給食センターを養殖場に整備して取り組んだ。5年間は市の委託事業として取り組み、その後の3年間は市中山間地域まちづくり事業として採択され、運営資金279
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内輪差の危険学ぶ 浜松・水窪中で交通安全教室開催
浜松市天竜区水窪町の水窪中でこのほど、交通安全教室が開かれた。県交通安全協会天竜地区支部の交通安全指導員は、トラックの内輪差で発生する自転車巻き込み事故の危険さを生徒に伝えた。 1~3年生の生徒17人が出席した。グラウンドで実施した内輪差の実験では、トラックが曲がる際、道路の内側へ車体が侵入することを説明した。 実験の後、交通安全指導員は、県内で過去に発生した自転車の巻き込みによる死亡事故を紹介した。事故は運転者の不注意が主な原因で発生したことを伝えた。交通安全指導員は「自転車に乗っている人がルールを守っても事故に遭う可能性がある。車が自分の近くを通る際はなるべく離れてほしい」と呼びかけ
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森林の役割学ぶ 浜松・水窪小児童が国有林見学
浜松市天竜区水窪町の水窪小の5、6年生11人はこのほど、同区龍山町の瀬尻国有林を見学した。国有林を管理する天竜森林管理署(同市浜北区)の説明を通して森林の役割を学んだ。 児童は、天竜川の治水治山に貢献した実業家金原明善が1888(明治21)年に植林した「瀬尻スギ展示林」を訪ねた。同署の署員は展示林を説明した上で、森林が治水に役立っていることを紹介した。かつて洪水が頻発し「暴れ天竜」と恐れられていた天竜川の洪水を防ぐため、明善が植林したことを説明した。 展示林を見学した後、一行はスギやヒノキの苗木を植栽している場所に移った。署員は、野生動物による苗木の食害を防ぐ対策が必要なことや、森林の環
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水窪の戦没者慰霊大祭廃止 後継者不在、高齢化で負担大きく 遺族会「仕方ない」
浜松市天竜区水窪町の町遺族会は5月、終戦直後からコロナ禍の前まで毎年6月に実施していた慰霊大祭の廃止を決めた。会員の減少で会場を準備する負担が大きくなり、毎年の開催が困難となったためだ。ことしの開催予定日だった今月2日は慰霊塔を開扉し、遺族関係者が訪れてそれぞれ追悼した。会員は「時代の流れ。後継者がいないことは仕方がない」と受け止める。 慰霊大祭は日清戦争以降の戦争で命を失った旧水窪町出身の296柱の英霊に哀悼の意をささげている。同遺族会は1946年に設立され、創設当時の会員は約300人いたが、現在は約120人と減少する一方だ。5月中旬に開かれた遺族会の評議委員会で、慰霊大祭の廃止案が議題
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ソーラン節力強く 浜松湖北高佐久間分校文化祭 花粉症の展示も
浜松市天竜区佐久間町の浜松湖北高佐久間分校は4日、文化祭「佐高祭」を開いた。生徒や教師の有志がソーラン節を披露したほか、学業の成果などを発表した。 ソーラン節は、1~3年生と教員計34人が出演し、「南中ソーラン」と「どっこいしょ」を体育館で披露した。法被に身を包んだ出演者は、息の合った力強いソーラン節で会場を盛り上げた。アンコールでは「どっこいしょ」をもう一度踊り、観客側に向かうサプライズ演出も仕掛けた。来場した地域住民や保護者ら約120人は、出演者の巧みなパフォーマンスに大きな拍手を贈った。 校内では、生徒の実験成果や美術作品などを展示した。学校周辺の花粉の状況をまとめたブースでは、ス
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三遠南信自動車道 活路に生かす準備急げ【西部 記者コラム 風紋】
浜松市と長野県飯田市を結ぶ約100キロの高規格道路「三遠南信自動車道」の整備が進む中、開通効果が期待されている。沿線地域の交流人口の拡大が見込まれ、浜松市天竜区佐久間町、水窪町など北遠地方では自然を生かした憩いの場や気軽に立ち寄れる店舗の充実が地域活性化の鍵となる。開通後の未来を見据えたアクションを地域全体で起こしてほしい。 三遠南信自動車道の全線開通はしばらく先だが、直近では2025年度に鳳来峡インターチェンジ(IC)―東栄IC(延長約7・1キロ)が完成する予定だ。既に開通した前後の道路とつながり、浜松市の都市部から同市天竜区佐久間町の運転時間が大幅に短縮される。防災や医療面の貢献はもち
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一糸乱れぬソーラン目指し 練習に汗 6月4日に披露 浜松湖北高佐久間分校
浜松市天竜区佐久間町の浜松湖北高佐久間分校の生徒は、6月4日の同校の文化祭「佐高祭」でソーラン節を披露する。卒業生や地元住民の指導の下、生徒は一糸乱れぬ力強いパフォーマンスを目指し、真剣な姿勢で練習に励んでいる。 練習初日の29日は、1~3年生27人が参加した。文化祭で使用する曲「南中ソーラン」と「どっこいしょ」の振り付けを学んだ。同校OBの塩沢青空[せいら]さん(19)と片倉美咲さん(21)らが講師を担当し、振り付けの手順や鳴子の持ち方などを教えた。 生徒は、講師の手本を見て一生懸命に踊り、汗を流した。踊りを一通り終えた後、生徒同士で振り付け通りの動作ができているか確認し合っていた。3
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浦川小150周年運動会 子どもと大人のチームが熱戦 浜松
浜松市天竜区佐久間町の浦川小は27日、開校150周年を祝う「150周年浮森運動会」を開いた。児童や保護者のほか、地元の大人たちが参加し、地域全体で節目を祝った。 団体競技では、児童と佐久間中の生徒が中心の合同チームと、保護者ら大人のチームが対抗した。晴天の下、大玉リレーや綱引きなどで大いに盛り上がった。児童は競技に勝つと笑顔で喜んでいた。 浦川音頭は参加者全員で踊った。きれいな人の輪をグラウンドいっぱいに描きながら、曲と太鼓の緩やかなリズムに合わせて地元の踊りを楽しんだ。 小杉英司校長は「地域の方々にとても愛されている学校だと感じている。楽しんでもらえてうれしい」と話した。
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佐久間小児童がタグラグビー体験 協力し合う大切さ学ぶ
浜松市天竜区の佐久間小でこのほど、ラグビーリーグワン1部静岡ブルーレヴズの元選手を招いたタグラグビー教室が開かれた。3~6年生13人は、タグラグビーの楽しさや協力し合う大切さを学んだ。 タグラグビーは腰の左右にタグを付けてプレー。タックルは禁止でけがのリスクが低いため、幅広い年齢層の男女が楽しめる。指導した静岡ブルーレヴズ元選手で育成・普及担当の藤井達也さん(32)は、ボールをパスする練習で「思いやりをもってパスすることが大事。(ボールを)受け取る側は声をかけて準備してほしい」と助言した。 児童はルールや基礎の動作を学んだ後、ミニゲームに挑戦した。勢いよく駆け抜け、トライを決めた6年生の
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浜松・県道水窪森線 6月上旬めど開通 落石、時間規制で
落石災害で全面通行止めとしている浜松市天竜区水窪町の県道水窪森線の開通時期について、市は22日、6月上旬をめどに一定の時間帯に通行規制をした上で開通すると発表した。 6月上旬から7月上旬まで通行止めの時間帯を設ける。通行できる時間帯は正午から午後1時と、午後5時から翌朝の午前8時半。例外として、救急車や消防車などの緊急車両と、ふれあいバスは常時通行できる。 県道水窪森線は山住神社や門桁集落につながる道路で、落石災害が発生した4月30日から通行止めとなっている。
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「オールディーズ」で浜松・浦川に活気を 週末運営、飲食店オープン 静岡県内外のファン盛況
週末の浦川に元気を―。浜松市天竜区佐久間町浦川の飲食店「ハニーディップ」が21日、オープンした。1950~60年代の洋楽や文化を指す「オールディーズ」にちなんだメニューと店の懐かしい雰囲気が特長で、土日を中心に運営する。オープン初日は地元住民や県内外のオールディーズファンで席が埋まり、活気に包まれた。 ハニーディップは地元で理容店を営む乗本和男さん(55)を中心にスタッフ6人で運営している。クラウドファンディングによる支援などを受けてオープンを実現した。 メニューの名前は「エルビス・プレスリー」や「ポール・アンカ」など主に50~60年代に活躍した歌手の名前を採用した。健康に配慮したランチ
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浴衣の着こなし挑戦 浜松の水窪中生、似合う配色も学ぶ
浜松市天竜区水窪町の水窪中の2年生4人が19日、着付けを同校で体験し、夏祭りや花火大会に似合う浴衣の着方を学んだ。地元の丸正鈴木呉服店の鈴木良美店長とスタッフの守屋千鶴さんが着付けを指導した。 生徒は帯の巻き方や位置に苦戦しつつも、浴衣を丁寧に着ていた。普段は着る機会が少ない服装で着こなしを気にしていたが、集合写真では笑顔を見せていた。浴衣を着た後、自分に合った服の色彩や配色を考えるカラーコーディネートの基礎を学んだ。 2年の山本結花さん(14)は「帯を結ぶ作業は難しかったが、普段できない経験ができて楽しかった。(浴衣姿が)みんなかわいかった」と話した。 着付け体験は、家庭科の授業の一
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在来アワ種まき 和菓子の原料に 浜松・水窪で地元NPOと春華堂
浜松市天竜区水窪町のNPO法人「こいねみさくぼ」と、雑穀を使った和菓子ブランド「五穀屋」を運営する菓子メーカー「春華堂」(同市中区)は20日、アワの在来種「ネコアシアワ」の種まき作業を同町で実施した。育てたアワは秋に収穫し、和菓子の原料に利用する。 こいねみさくぼと春華堂は2015年から合同で、アワの生産に毎年取り組んでいる。収穫したアワは、五穀屋で販売する期間限定品のあわ餅「みさくぼ」の材料に使用されている。 種まきは、同法人の会員と同社の社員計12人で取り組んだ。土を入れた育苗トレーに種を3粒ずつ植えた。丁寧な手つきで砂粒のように小さいアワの粒を土に植えていた。 アワは約3週間で長
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独居高齢者、地域で見守る 認知症やうつ病特徴学ぶ「ご近所サポーター」養成講座 浜松市天竜区佐久間町
浜松市天竜区佐久間町の医療機関や地元住民でつくる「佐久間地区生活支援体制づくり だ和いね」は17日、独居の高齢者を見守る人材「ご近所サポーター」養成講座の初回を同町の佐久間歴史と民話の郷会館で開いた。参加した天竜商工会佐久間支部女性部の会員ら18人は、高齢化が進む地域で暮らし支え合う必要性を学んだ。 ご近所サポーターは、地域にいる独居の高齢者を見守るボランティア。独居の高齢者の認知症やうつ病のサインに気づくボランティアがいることで、早期に適切な治療につなげられる。 高齢化が進む地域では、暮らしを支え合うネットワークづくりが課題だ。同区佐久間町では、人口全体の65歳以上の割合を示す高齢化
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佐久間ダム見学 歴史や水力発電学ぶ 浜松市天竜区・佐久間小
浜松市天竜区佐久間町の佐久間小の児童17人が18日、同町の佐久間ダムと佐久間電力館を見学し、身近にある電力施設の役割を学んだ。 佐久間ダムでは、電源開発(Jパワー)の社員がダムの歴史や水力発電の仕組みを説明。完成から67年が経過し、入念に点検を続けていることや、ダムの高低差を利用して大量の水を流し、水車を回すことで電気を作っていることなどを紹介した。 児童は説明を受けた後、ダムの内部を巡ったり、高さ約155・5メートルのダム本体を見上げたりして施設の大きさを実感していた。4年生の永田陽明君(9)は「ダムがとても大きくて、たくさんの電気を作っていることに驚いた」と話した。
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浜松・浦川の文化 児童ら音頭で表現 27日運動会で披露
浜松市天竜区佐久間町の浦川小の児童11人は15日、今月末の運動会で披露する浦川音頭を練習した。浦川地区の文化であるアユ釣りの動作を基にした振り付けを学んだ。 浦川音頭は、運動会で毎年披露しており、大人から子どもまで一緒に踊る。アユ釣りにちなんだ振り付けが特徴で、音源の歌唱は俳優の故・朝丘雪路さんが担当している。 浦川音頭に詳しい笹野訓子さん(66)と井辺俊任さん(43)が指導した。アユ釣りで使う竿(さお)の動きや、大千瀬川から天竜川へ流れる動きを表現した振り付けなどを教えた。児童は、井辺さんがたたく太鼓に合わせて踊りを練習した。 運動会は、開校150周年記念行事として27日に開催される
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三遠南信道の青崩峠トンネル 掘削率99%到達 工事ピーク
浜松市天竜区水窪町―長野県飯田市の間で工事が進む三遠南信自動車道の青崩峠トンネル(全長4998メートル)の掘削率が4月時点で99%に達した。掘削作業の後も複数の工事が続き、開通の見通しはまだ立っていないが、事業者の国土交通省飯田国道事務所の担当者は「工事は着実に進んでいる」と話す。 青崩峠トンネルは、2018年に着工した。現在、水窪町―飯田市の区間を車で向かう場合は国道152号が通行できないため、代わりの狭い林道を通る必要がある。車で30分以上かかる険しい道のりに対し、時速60キロで同トンネルを通行した場合、6分で同区間を行き来できる。 掘削作業は現在ピークを迎えており、ペースを下げて慎
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浜松・二俣小の友情、時を超え 23年前のカプセル開封 創立150周年
浜松市天竜区の二俣小でこのほど、創立150周年記念式典(実行委主催)が開かれた。卒業生による記念講演や23年前の児童が埋めたタイムカプセルの開封式を実施し、在校生、卒業生らが節目を祝った。 熊本あゆみ実行委員長はあいさつで「二俣小学校の児童だという誇りを持ち、仲間と共に学び、考え、行動する子になって」と児童に呼びかけた。 開封式では、卒業生や当時の教職員約230人が参加し、23年前の作品や手紙、おもちゃなどを見て懐かしんでいた。当時、小学4年生の松田(旧姓・笹原)由樹之さん(32)は友達と制作した栗がモチーフのキャラクターの折り紙と絵の一部を見つけ、大いに盛り上がっていた。松田さんは「学
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土砂崩れで通行止め 浜松・水窪集落への林道、ようやく復旧 2年10カ月ぶり
土砂崩れの影響で通行止めになっていた浜松市天竜区水窪町の林道天竜川線が4月末、約2年10カ月ぶりに開通した。幅4メートルの林道だが、山奥の集落と同町の中心部を結ぶ貴重なインフラ。住民からは「待ち遠しかった」と安堵(あんど)の声が上がる。 2020年7月上旬の豪雨で、林道天竜川線の一部約50メートルが崩れた。林道の通行止めは、水窪町の中心部から車で約30~40分かかる塩沢集落と門谷集落の住民らの生活に大きく影響した。 市によると、道路の地盤が想定と異なり、工法を変更したため、工期を約1年延長した。工費は国の補助金を含め1億6625万円。当初の計画より約7千万円多くかかった。 市は土砂崩れ
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稚アユ「大きくなってね」 浜松・浦川小児童 大千瀬川に1500匹放流
浜松市天竜区佐久間町の浦川小の児童10人は10日、同町の大千瀬川でアユの稚魚を放流した。 地元の浦川漁協と国土交通省浜松河川国道事務所新豊根ダム管理支所(愛知県東栄町)が協力して実施した。 児童は、バケツを使ってアユの稚魚1500匹を放流した。アユが川に入る際、子どもたちは「大きくなってね」「生きていてね」と声をかけていた。 小学5年生の倉田彩仁佳[あにか]さん(10)は「アユが元気に育ってほしいと思った。アユの魅力をもっと知りたくなった」と話した。 放流した後、同ダム管理支所の職員が課外講座を開き、ダムの役割などを児童に説明した。
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家康の見た風景どう撮る 水窪の山住神社や高根城跡、山… 「スマホdeフォトコン」 来月30日まで作品募る-浜松
水窪で家康が見た風景を撮ろう―。浜松市天竜区水窪町を舞台に、徳川家康をテーマに撮影した写真を募集する「どう撮る水窪‼ スマホde家康フォトコンテスト」を6月30日まで実施している。 同町で撮影した写真が応募対象。撮影スポットの例として、家康が刀を奉納したと言い伝えられる山住神社や、戦国時代に攻防を繰り広げた高根城の城跡などがある。歴史やゆかりがある場所に限らず、家康が見ていたかもしれない山や川の風景も対象で、ユーモアに富んだ作品を歓迎している。最優秀賞には、1万円相当の特産品が贈られる。 同フォトコンテストは地域活性化団体「よかっつらみさくぼ」が主催し、天竜区観光協会水窪支部が共催する。
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天竜の四季描く 音楽とダンス 8月浜松で公募参加者とプロ共演 「地域に残る作品に」
浜松市天竜区二俣町の天竜壬生ホールで8月26日に公演を予定する舞台「音楽と舞踊で彩る天竜の四季」の準備に向け、出演者がダンスの練習に励んでいる。天竜の四季をテーマにした迫力ある生演奏とダンスで、自然豊かな天竜の美しさを表現する。舞台の出演者は「地域に残る作品を作りたい」と意気込む。 天竜をテーマにした楽曲制作や演奏活動をする「天竜四季の森音楽団」が主催で、東京や神奈川を拠点とする任意団体「SPUTNIK(スプートニク)」が共催する。同団体代表の舞踊家吉崎裕哉さん(33)=横浜市=が舞台の演出を担い、振り付けは舞踊家土田貴好さん(33)=新潟市=が手がける。 今月27日、公募の参加者とゲス
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浦川地区の魅力 壁画制作へ 児童と静岡文化芸術大生 駅舎活用 アイデア出し合う アート企画始動-浜松
浜松市天竜区佐久間町浦川のJR飯田線浦川駅の駅舎を活用したアート企画「佐久間アートプロジェクト」が今月、始動した。人口減少と高齢化が進む浦川地区を盛り上げる企画の一環で、同町の浦川小の児童と静岡文化芸術大の学生が共同して壁画を制作する。完成した壁画は8月中に駅舎で披露する。 アート企画は、地元企業や文化芸大の学生などでつくる「シン・サクマ計画」が主催。シン・サクマ計画は、地域を超えた交流を活性化させることで、浦川地区のにぎわいをつくろうと発足した。同計画の共同代表は静岡ガスコム(同市中区)の浅野孝記社長と浜松山里いきいき応援隊の金田鈴音さんが務める。アート企画に続いて浦川をテーマにしたさま
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花粉研究の展望解説 東京農大の小塩教授(浜北区出身) 浜松湖北高佐久間分校
東京農業大国際食料情報学部の小塩海平教授(56)=浜松市浜北区出身=がこのほど、花粉調査の協力を得ている同市天竜区佐久間町の浜松湖北高佐久間分校で講話した。2、3年生12人を対象に、花粉研究の展望や研究で大切にしている考えを紹介した。 調査は、花粉量が多い県西部に位置する浜松市内外の高校約10校が協力し、スギ花粉の飛散量を調べている。小塩教授によると、調査している高校の中で特に佐久間分校周辺の飛散量が多い可能性が高い。 小塩教授は効果的に花粉量を減らす研究を進めている。「花粉を抑えれば花粉症の患者の被害を防げる。今後もいろんな実験をしたい」と展望を述べた。 小塩教授は研究に花粉を可視化す
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絵馬に徳川家紋や山犬 17日の例大祭へ販売 浜松市天竜区水窪・山住神社
浜松市天竜区水窪町の石井写真館は、徳川家康にゆかりのある神社として知られる同町の山住神社の新たな絵馬を製作した。徳川家の家紋や神社の象徴である山犬などが描かれた絵馬で、大河ドラマ「どうする家康」にちなんだ地域のPRに役立てる。17日に執り行われる春の例大祭に合わせ、同神社で販売する。 山住神社は標高約1100メートルに位置する神社で、家康は戦勝を祈願したと言い伝えられている。神社の入り口には、神の使いとして山犬をモデルにしたお犬様の像が立っている。 絵馬は、徳川家の家紋と山犬の間に、同神社の印と力強い字体の「山住神社」を重ねた。デザインはレーザー加工で刻んだ。同館の中政俊館長(66)は「
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水窪小児童 シイタケ菌打ちを体験 浜松・天竜区
浜松市天竜区水窪町の水窪小3、4年生11人が13日、校内の敷地でシイタケの菌打ちを体験した。児童は、来年秋ごろに迎える収穫に向けて丁寧にシイタケの菌を木に植えた。地場産品のシイタケに興味を持ってもらおうと毎年実施している。原木で収穫する同町のシイタケは味が濃厚で香りの良さが特徴。水窪町森林組合員が講師を務め、収穫に必要なコナラの木や道具を用意した。 児童は、木に電動ドリルで穴を数カ所開けた後、金づちでシイタケの菌が付いた駒と呼ばれる小さな木片を穴に埋めた。穴を埋め終わるとまた新たな木を使い、駒を埋める作業を繰り返していた。同組合の熊谷啓司組合長は「シイタケがどのように作られているか知ってほ
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リアル野球盤に大歓声 少人数でも試合、アウトゾーンにガックリ 浜松湖北高佐久間分校で大会
浜松市天竜区佐久間町の浜松湖北高佐久間分校のグラウンドで8日、リアル野球盤大会が初めて開かれた。同校野球部やOBなど約50人が参加し、野球盤に見立てたグラウンドで野球を楽しんだ。 大会は、ウェブサイト制作などを手がける「フィーリンク」(同市北区)の山田二三郎社長(33)と同町ゆかりの出身者でつくる「佐久間若者サミット」の大見拳也代表(32)が中心となって企画した。 リアル野球盤はボードゲームの野球盤を基にしたレクリエーションゲームで、本来の野球と異なり、守備や走者が不要。近年、部員が減少する同校野球部の現状などを受け、少人数でも試合ができるリアル野球盤の開催を考えた。交流イベントの一環として
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山あいに香る本格コーヒー 浜松・佐久間に中区の喫茶店 月1ペースで“開店”
浜松市中区の喫茶店「珈琲専心 粋庵(すいあん)」は4月、同市天竜区佐久間町の浦川郵便局前でコーヒーの実演販売を始めた。店の常連客である郵便局長の縁をきっかけに始まった取り組みで、今後は月1回のペースで実施する。喫茶店が少ない中山間地域で出来たてのコーヒーを味わうことができ、ひとときの安らぎの場を提供している。 4日、実演販売の会場には、高齢者から若者まで幅広い年代の地元住民が足を運んだ。サイフォンを使っていれたコーヒーが陶器のカップに注がれ、香ばしい香りが広がった。地元の同町浦川に住む70代女性は「喫茶店がなかったのでうれしい。おいしくてリッチな気分」と満足そうな笑顔を見せた。コーヒーは1
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大河ちなみ特別展 家康人形など紹介 浜松・水窪
浜松市天竜区水窪町の水窪文化会館で、大河ドラマ「どうする家康」にちなんだ特別展が開かれている。五月人形や徳川家康にちなんだ町内の観光スポットなどを紹介している。特別展はしばらく継続し、展示内容は順次変えていく予定。 五月人形は家康をモデルにしていて、甲冑(かっちゅう)を身につけており、将軍ならではの迫力がある。 同町の観光スポットとして、家康とゆかりがあると言い伝えられている山住神社や高根城の歴史を紹介。また、天竜区内の観光スポットをまとめた地図も展示している。
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息合わせ迫力の演奏 さくま飛龍太鼓など披露 浜松市天竜区
浜松市天竜区佐久間町の佐久間歴史と民話の郷会館でこのほど、「佐久間ふれあいコンサート」が開かれた。さくま飛龍太鼓の太鼓パフォーマンスと浜松市消防音楽隊の演奏が披露され、訪れた地元住民は迫力ある生の音楽を楽しんだ。 さくま飛龍太鼓は地元の小学1年~高校3年生を中心とするメンバーが出演し、息の合った太鼓で会場を盛り上げた。 市消防音楽隊は、定番曲や最近の人気曲を演奏した。「ハローファイヤーマン」で幕を開けると、続いて人気アニメ映画の主題歌「リメンバーミー」を披露した。吹奏楽の豪華な音楽とフラッグを使った華やかな演技に大きな拍手が送られた。 開催は2年ぶりで、主催は佐久間歴史と民話の郷会館活
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樹齢178年の一本桜 標高650メートルの絶景 浜松・水窪
浜松市天竜区水窪町の大野地区で、高さ約15メートルの一本桜が見頃を迎えている。暖かい日が続いた影響で、例年よりも10日ほど早く満開に近い状態となった。地域住民によると、今週中が開花のピークとみられる。 一本桜は樹齢178年のエドヒガンザクラで、薄紅色や白色の小さな花びらが特徴。標高約650メートルに位置する水窪小旧大野分校の跡地に植樹されており、山あいならではの眺望と桜がマッチした絶景が楽しめる。 29日は、家族連れやバイクのツーリング客が一本桜を見に訪れた。磐田市の公務員筑摩恭輝さん(42)は「大きな桜が山奥に立っていて立派に見える。天気が良くてきれい」と話した。 一本桜はJR飯田線
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水窪の山と自然 紹介冊子を発刊 浜松の「山に生きる会」
浜松市天竜区水窪町のNPO法人「山に生きる会」は今月、同町のおすすめの山を紹介する冊子「みさくぼ20山」を発刊した。山頂の風景、地図などを掲載している。4月から同町の食事処・物産販売所「水窪の里の駅 碧」で販売するほか、水窪図書館に置く予定。 冊子は84ページ。千円(税込み)。「山に生きる会」が厳選した山を上級者、中級者、初心者向けに順番で紹介している。集落跡や秘境駅として知られるJR飯田線小和田駅などの名所も掲載した。編集、レイアウトには元浜松山里いきいき応援隊の栗島洸さんが協力した。 上級者向けの丸盆岳(標高2066メートル)は、山頂から見られる開けた景色が絶景で、富士山も望めるとい
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雨の中、桜並木を疾走 浜松・秋葉ダムでマラソン大会
浜松市天竜区龍山町で26日、秋葉ダム湖畔を走る「秋葉ダムさくらマラソン大会」が開かれた。4年ぶりの開催で、市内外のランナー501人が桜並木のコースを駆け抜けた。 出場者のエントリーは市内が大半で、遠方は東京都、埼玉、福岡各県などからエントリーがあった。 コースは約千本の「ソメイヨシノ」が続く10キロ。雨が降る中、ランナーは桜とダムで彩られたコースを軽快なステップで走った。499人が完走し、最高齢ランナーは87歳だった。初出場で完走した同市浜北区の会社員弓場未森さん(19)は「きれいな桜を見ながら走ることができて楽しかった」と達成感に満ちていた。 会場には、コーヒーや地場産品などを販売す
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静岡人インタビュー「この人」 中学校の美術教師から画家に転身した 平賀卓也さん(浜松市天竜区)
浜松市内の中学校の美術教師を定年より2年早く辞め、画家に転身した。新たな道を踏み出して2年たつが、ほぼ毎日キャンバスと向き合う生活で、創作活動への意欲は膨らみ続けている。作品には、日常や人の中にある「優しさ」を込める。人物画や風景画など、どんな作品にも共通した思いがある。天竜区佐久間町の浦川地区を拠点に絵を描く。60歳。 ―画家に転身した理由は。 「教師になる前から絵を描きたい思いはあった。教師を勤めていた頃は、仕事と創作活動を両立できず、気持ちが遠ざかっていた。画家を目指すならば覚悟を持ちたいと思い、定年前に転身したかった。2年早く画家の活動を始めることができて良かったと思う」 ―画
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陶器にお絵かき 水窪小児童が体験教室 浜松
浜松市天竜区水窪町の水窪文化会館は22日、春休み体験教室の一環として、陶器に絵や模様を描いて楽しむらくやき講座を開いた。水窪小の児童14人が参加し、陶器を使った創作体験を楽しんだ。 らくやきは、専用マーカーを使って絵を皿やマグカップに描いた後、オーブンで焼いて完成する。制作は簡単で誰でも楽しめる。 児童は、真剣な表情で陶器に絵を描いていた。動物や花をカラフルに描いた作品や、皿に家紋を写した力作など個性あふれる作品が並んだ。4年生の坂本那実さん(10)は「お菓子をのせる皿に使いたい。焼いた後に絵が皿になじんでいて驚いた」と話した。
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浜松・水窪小 新入生不在の春、創立150年で初めて 地域の衰退懸念も
浜松市天竜区水窪町の水窪小は創立150周年の節目となる2023年度、初めて新入生不在の春を迎える。中山間地域に位置する水窪町では、子どもの進学を機に子育て世帯が市中心部へ生活拠点を移す傾向が続く。児童と交流がある地元住民は「寂しい。子どもは地域に元気を与えてくれる存在」と地域全体の衰退を心配する。 同小は1873年に創立された。最も人口が多かった1950年代には千人以上の児童が通っていた。林業の衰退やダム建設の完了に伴い、子育て世帯を含む人口全体が縮小し、22年度現在で児童数は36人。23年度は27人となる。 同小によると、水窪幼稚園を卒園した2人が入学予定だったが、家庭の都合で別の地域
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新築アパートに「水窪木材」 地元材PR、雇用創出も 浜松・天竜区の製材所と設計事務所
浜松市天竜区の三栄製材(同区水窪町)と関島貴浩設計事務所(同区船明)が3月、水窪産の木材を活用したアパートを同区二俣町に建てた。水窪産の木材の魅力をPRし、地元の雇用創出や山林の価値向上を図る。 アパートを建てた背景として、水窪産の活用を広げることで地元の大工の雇用拡大や林業の活性化を図る期待がある。伐採期を迎えている木を木材として利用することで、山の環境維持につながるという。 木材は同製材が調達し、設計と施工は同事務所が務めた。アパートは各部屋1LDKの6部屋で、天井や構造材に水窪産のスギやヒノキを使用した。部屋に入ると木の爽やかな香りがあふれる。1階は車庫として利用できる。 三栄製
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“佐久間中弁当”地域の食卓へ 1年生考案4種 地元店調理 食堂「いどばた」で販売
浜松市天竜区佐久間町の佐久間中の生徒がメニューを考案した弁当が15日、同町の日本料理店「割烹(かっぽう)旅館おかめ」の駐車場で販売された。17日はNPOが運営する食堂「いどばた」で販売する。 弁当のメニューは、家庭科の授業を活用して1年生4人がそれぞれ考えた。2日間に分けて2種類ずつ販売する。15日は、向山桔平さん考案の豚カツを塩で味わう弁当と遠藤蒼依さん考案のちくわ天に色とりどりの野菜を添えた弁当が並んだ。 販売会場では、多くの地元客が訪れ、弁当を笑顔で受け取っていた。弁当は2種類合わせて85食分が売れた。弁当の調理を担当したおかめの坂根寿美さんは「原価や栄養面について苦労する点もあっ
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「塩豚カツおいしいよ」 佐久間中生が考案 弁当販売へ
浜松市天竜区佐久間町の飲食店で15、17の両日、佐久間中の1年生4人がメニューを考えた弁当が販売される。おいしさと栄養面にこだわった4種類の弁当で、1年生は「地元の皆さんに食べてほしい」と話す。同中では初の試み。 弁当のメニューづくりは、家庭科の授業を通じて2月上旬から取り組んだ。同中のコミュニティースクールの協力を得て、生徒考案の弁当を販売し、地元住民に味わってもらう企画が生まれた。 弁当を考案した1年生は、向山桔平さん、遠藤蒼依さん、塩沢夢さん、下山直希さん。向山さん考案の弁当はメイン料理の豚カツに掛川市産の塩「遠州沖ちゃん塩」を付けて楽しめる。向山さんは「塩で食べるおいしさを地元の
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記者コラム「清流」 新たなにぎわい広がる可能性
約10年閉業していた老舗旅館「和泉屋旅館」(浜松市天竜区水窪町)が今年、大衆カフェ酒場に生まれ変わった。営業中に訪ねると、地元住民が酒を飲んだり料理をつまんだりして会話を楽しむ場面があった。既にリピーターがつくなど地域で歓迎されている。 和泉屋旅館は築97年の旅館で、焼失前を含めると100年以上の歴史を持つ。東京都内で居酒屋を営むぴんころさん(仮名)が、施設の雰囲気や水窪の町全体を気に入り、カフェ酒場の開設を決めた。旅館の魅力を生かしながら運営していくという。 地域活性化をテーマにしたイベントの取材で、専門家が地域のにぎわいを作る条件に「まず立ち寄れる空間が必要」と言った。まさにその空間
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「運命」の水窪に魅せられて 手塚さん夫婦移住、民泊開業へ 4年目の挑戦 浜松・天竜
浜松市天竜区水窪町で、山奥の集落に拠点を構えた東京都出身の男性がいる。手塚崇貴[たかき]さん(43)は初めて水窪町に訪れた3年前、特別な縁を感じて移住を決意した。現在はスポーツインストラクターと山仕事で生計を立てる中、民泊事業の準備に向けて汗を流す。手塚さんは「自然に囲まれた暮らしができて楽しい」と充実感に満ちあふれている。 2月中旬の夜、同町の水窪総合体育館でキックボクシングのエクササイズのレッスンが開かれた。「もっと踏み込んで」「ワン、ツー、ワン、ツー」。手塚さんは昨年からレッスンを始め、水窪町や天竜区山東、春野町で指導している。インストラクターは前の勤務地だった東京で軌道に乗り、新天
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閉業旅館で「水窪写真展」 過去の行事や風景 懐かしむ 浜松
約10年前に閉業した浜松市天竜区水窪町の「和泉屋旅館」で4日、旅館や伝統行事「みさくぼ祭り」など懐かしい写真を紹介する特別展が始まった。2階の宴会場では飲食を楽しめる。6日まで。 写真は水窪文化会館の提供が中心で、1階の和室3部屋で飾られている。昭和時代のみさくぼ祭りや行事の風景写真が多く、焼失前の和泉屋旅館とされる貴重な写真も展示している。地元住民は、過去の水窪を見て「懐かしいね」「自分が写ってる」と楽しんでいる様子だった。同町の粟野恵美子さん(85)は「見に来て良かった。昔は本当によくにぎわっていた」と話した。 和泉屋旅館は築97年。東京都内で居酒屋を営むぴんころさん(仮名)が今年、
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全員で給食楽しいね 浜松・浦川小 コロナ禍前に戻す
浜松市天竜区佐久間町の浦川小は2月下旬から、3年ぶりに児童全員が同じ部屋で給食を食べる形式に戻した。来年度に向けた試験的な取り組みで、新型コロナウイルスの感染対策を講じた上で児童は給食の時間を楽しく過ごしている。 同校によると、新型コロナが流行してから2学年ごとに別々の教室で給食を食べてきた。最近は感染対策の基準緩和が進み、16人いる児童数が来年度は11人に減る状況を踏まえ、元の形式に戻した。2月24日から児童全員が一室に集まり、給食を食べている。 3月1日、児童はグループごとに机を分けて給食を食べた。机の間にはパーティションを置き、食べる時以外はマスクを着けて過ごした。6年榑松里哉[の
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水窪写真集を無料配布 今と昔 比べてみて 浜松
浜松市山里いきいき応援隊で浜松市天竜区水窪町を担当する山崎洸一さん(23)が3日、水窪の過去と現在を紹介する写真集の無料配布会を同町のスーパー「やまみち」の前で実施した。配布会は2日間で、4日の配布会は同町の「スーパーまきうち」で実施する。 写真集は昭和、大正時代に撮影された同町の写真と、同じ場所で山崎さんが撮影した写真を比較して楽しめる。写真集の発刊と配布はクラウドファンディングにより実現した。 配布場所では、配布が始まる約10分前から地元住民の行列ができた。山崎さんと同応援隊に今月着任した高坂フランチェスコ太陽さん(29)が、住民に写真集を1部ずつ手渡した。住民は「懐かしいね」「すご
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水窪の老舗旅館 カフェ酒場に再生 ぴんころさん、雰囲気にほれ開店 浜松市天竜区
10年前に閉業した浜松市天竜区水窪町の「和泉屋旅館」が、大衆カフェ酒場に生まれ変わった。東京都内で居酒屋を営むぴんころさん(仮名)が旅館の雰囲気や豊かな自然を気に入り、新たな活動拠点に選んだ。館内の改装を前に、往時の写真を集めた特別展を3月に開く。ぴんころさんは「過去の歴史も大切にしつつ、ここで新たな思い出を作りたい」と話す。 和泉屋旅館は築97年の老舗で製菓店や郵便局が並ぶ通りに位置する。2012年に映画の撮影で同町を訪れた俳優の土屋太鳳(たお)さんが宿泊した。 ぴんころさんは兵庫県加東市出身。バスガイド、講談師などさまざな経歴を持つ。現在は外国人が多く暮らす新宿区大久保で居酒屋を営ん
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佐久間の食、可能性探る そばやアユ活用 浜松の学生、応援隊がトーク
浜松市天竜区佐久間町の地元住民らでつくる任意団体「佐久間と天竜川の流域未来プロジェクト」は23日、同町の浦川ふれあいセンターでトークイベント「佐久間の食文化を語り合おう」を開いた。地元の食材や料理を生かした地域活性化の可能性を探った。 地元住民ら4人によるトークセッションでは食文化を生かした計画や商品開発のストーリーが紹介された。 同町を研究するゼミに所属する静岡文化芸術大学(同市中区)の2年植田勝也さんと同酒井美緒さんは、地域振興策として伝統料理のそばを使った地域ネットワークの構築を提案した。浜松山里いきいき応援隊の青島翔平さんは地元のアユを使ったオイル漬けの開発エピソードを紹介。売
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ユーチューブの使い方は 浜松市天竜区でスマホ使い講座 検索の仕方、注意点理解
浜松市天竜区水窪町の水窪協働センターは18日、スマートフォン講座を水窪文化会館で開いた。同町の15人が参加し、動画投稿アプリ「ユーチューブ」の使い方を学んだ。 講師は、北遠地方を拠点にスマートフォンの利用支援などを手がける「DP SIM Support」の笹本純一さん(同市南区)が務めた。 ユーチューブの利点として、必要な情報を動画で見られることを強調。検索の仕方や配信者のチャンネル登録方法などを説明した。注意点も挙げ「動画の内容を全て信用するのではなく参考程度にとどめるべきだ。見るときはWi-Fi(ワイファイ)を活用してほしい」と伝えた。 同町の小嶋敏子さん(72)は、桜の名所や趣味
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スギ花粉症対策へ飛散調査 顕微鏡で目視、開始確認 4月末 東京農大教授に報告 浜松湖北高佐久間分校
浜松市天竜区佐久間町の浜松湖北高佐久間分校は、東京農業大国際食料情報学部の小塩海平教授と協力し、同校敷地内のスギ花粉の飛散量を調べている。調査は授業の一環として生徒が担当し、1月末から4月末の調査結果を大学側へ報告する。生徒は「今後の花粉症対策に生かしてほしい」と緻密な作業に力を注ぐ。 花粉調査は小塩教授が企画した。同市や磐田市など西部地区の高校数カ所で実施している。調査結果を活用して、花粉症を減らす解決策のヒントにつなげるという。佐久間分校はスギに囲まれた山間地に位置しているため、スギ花粉の飛散量が特に多い見込み。同校では理系で生物選択の2年生が調査を務め、週に2、3回ほど飛散量を調べる
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佐久間の魅力、映像で表現 浜松湖北高分校 学校生活や観光スポット
浜松市天竜区佐久間町の浜松湖北高佐久間分校は16日、2年生7人が佐久間町をテーマに制作した映像作品の発表会を開いた。生徒は学校や地域の魅力を動画で表現した。 地域の歴史や文化を学ぶ「地域総合類型」を選択する2年生が2グループに分かれ、映像をそれぞれ制作した。東京のIT企業「LAC(ラック)」のサポートを受け、昨年の夏休み明けから撮影と編集を開始した。 発表会では、2グループが制作した約3分の動画2本を上映した。ラックの担当者もオンラインで動画を観賞した。最初のグループは、校内や部活動を紹介する動画を発表した。ドローンを活用してグラウンドの広さをPRしたり、弓道部の活動内容などを紹介したり
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浜松・水窪小児童が学習発表 地元の魅力 歌に乗せ披露
浜松市天竜区水窪町の水窪小は15日、1、2年生全8人による学習発表会を開いた。地域に関する1年間の学習成果を発表した。 冒頭、児童は童謡の「にじ」を合唱。学習成果や地元の魅力を歌詞に変えて元気よく歌った後、一人ずつ保護者らの前で学習成果を発表した。 1年の鈴木啓史君は、授業を通じて町内のスーパーや体育館などを見学した体験を振り返り、「水窪は楽しくて人も優しく、最高な町だと思った」と伝えた。 2年の鈴木菜々さんは、NPO法人「山に生きる会」と共に野鳥の森へ訪れた時の感想などを述べた。「豊かな森林がある水窪の大切な自然を守りたい」と話した。
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豊凶占う「酒の口開け」 浜松市天竜区・水窪 伝統儀式
浜松市天竜区水窪町西浦地区に伝わる国指定重要無形民俗文化財「西浦の田楽」の別当(祭主)宅で、別当と能衆が1年の豊凶を占う関連儀式「酒の口開け」を実施した。 酒は別当宅で作られた甘酒で、1日から仕込んだ。別当の高木八郎さん(48)と、能衆の中でも酒造りの役割を担う「公文衆」の4人が参加し、甘酒を飲んだ。参加者は「能衆の間」と呼ばれる空間で甘酒を味わった。 能衆で公文衆の森口哲夫さん(78)は「少し塩味があり厳しい年になるかもしれないが、平和に過ごせるよう祈念したい」と話した。 西浦の田楽は、西浦地区の観音堂の祭礼で能衆が夜通しかけて舞を奉納する。1年の無病息災と五穀豊穣(ほうじょう)を祈
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記者コラム「清流」 多くの教訓
浜松市天竜区佐久間町の原田橋の崩落事故から1月31日で8年が経過した。市職員2人の尊い命が失われた事故で、安全対策や地元住民とのコミュニケーションなど多くの教訓が見つかった。 崩落したエリアは元々、土砂が崩れやすい斜面がそばにある。斜面から石が転がって車に当たるトラブルは頻繁にあった。転がる石が前兆だった。わずかなきっかけでも危険を察知し、対策を講じる必要性があった。 新たな橋を架ける際は、地元住民が「もっと下流に架けて」と意見していたがかなわず、事故で元の原田橋とともに崩れた。現在の橋は今、地元住民が望んだ位置に建てられている。 教訓のある事故だが取材を通して風化を感じた。伝承の動き
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皆に幸運を「星まつり」 浜松市天竜区・山住神社 節分祭
浜松市天竜区水窪町の山住神社で3日、厄払いと幸運を祈願する行事「星まつり」が開かれた。神職や奉賛会の役員約20人が集まり、1年の無病息災を願った。 星まつりは、人のそれぞれの運命を表す星回りの流れが好転するよう願う行事。良い年の星回りはさらに良くなり、悪い年は災難から免れるよう祈願する。 参加者は本殿に集まり、希望者の名簿約600人の名前や住所、職業などを読み上げた。最後に「善星皆来悪星退散」と唱えて締めくくった。
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クラフトテープの特徴生かした60点 浜松・天竜区で作品展
浜松市天竜区佐久間町の城西ふれあいセンターの手芸教室「城西成人学級」の受講生によるクラフトテープの作品展が10日まで、同センターで開かれている。色や形にこだわった力作が並ぶ。 平均年齢63歳の受講生14人の作品を紹介しており、作品数は約60点。かごからティッシュカバーまで、軽くて丈夫なクラフトテープの特徴を生かした作品がそろう。 同センターの担当者は「一生懸命作った作品をぜひ見に来てほしい。見てもらうことで次の作品の創作意欲につながる」と話した。
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佐久間病院 オンライン診療開始 中山間地域医療前進へ 浜松・福沢集落
浜松市天竜区佐久間町の国民健康保険佐久間病院は2日、同町の福沢集落で初のオンライン診療を開始した。遠隔で診療することで患者と医師双方の移動の負担を減らす。人手不足の医師の業務効率化につながり、集落が分散する中山間地域の医療体制の維持に生かしたい考えだ。 福沢集落は佐久間病院から10キロ以上離れた集落で、近辺に医療機関や診療所はない。オンライン診療は同集落の福沢集会所で実施し、通信機器はタブレットを活用した。地元の70、80代女性2人が診療を受けた。 内科医の木原彩音医師(29)は佐久間病院で診療を実施した。インターネット電話「スカイプ」を通じて「体の調子はいかがですか」「散歩していますか
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浜松・原田橋崩落事故8年 風化懸念、教訓と記憶「伝承したい」
浜松市天竜区佐久間町の天竜川に架かる国道473号「原田橋」が崩壊し、市職員2人が死亡した事故から31日で8年。再建した原田橋は2月で完成から3年を迎える。地元の念願だった新たな橋は既に日常の風景となり、交通網が安定した一方、一部の地域住民は事故の風化を懸念し、教訓を伝承する必要性を訴える。 原田橋は、2015年1月31日午後5時10分ごろ、橋付近の山の土砂崩れによって市が建設を進めていた新橋とともに崩落した。 同町川合地区の山下邦敏自治会長(71)は事故が起きる数年前、かすかな予兆に触れた。車で原田橋を通過した直後、にぎりこぶし程度の石が「ガツン」とフロントガラスに直撃した。山の斜面から
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劇や合奏 堂々披露 浜松・佐久間小で学習発表会
浜松市天竜区佐久間町の佐久間小は28日、学習発表会を開いた。全校児童16人は寸劇や合奏などを保護者らに披露した。 1、2年生は昔話「おむすびころりん」を題材とした寸劇を発表した。演技の合間に、児童は縄跳びなど特技を舞台上で見せ、堂々とした姿に拍手が贈られていた。 3、4年生は一輪車や跳び箱など運動の演技を取り入れたステージ発表で楽しませた。5、6年生は分数の計算や英語を使った道案内に挑戦した。 最後は全学年でディズニー映画「アラジン」のメドレー合奏を披露した。教師も演奏に加わり、迫力あるパフォーマンスで会場を盛り上げた。
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真剣勝負 百人一首大会 浜松湖北高佐久間分校
浜松市天竜区佐久間町の浜松湖北高佐久間分校で27日、百人一首大会が開かれた。1~3年生52人と教師が参加し、真剣勝負で争った。 大会は、学年の異なる生徒や教師で3人のグループを作り、競い合った。 生徒が上の句を読んだ瞬間に札を素早く取ると、周りの生徒は拍手を送っていた。一方で間違った札に触り、おてつきをする生徒も時々みられた。61枚獲得した2年志智亮太さんは「昨年より枚数が少なくて悔しいが楽しかった」と満足そうに話した。 百人一首大会は毎年実施しており、授業でも百人一首を学ぶという。
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命のリレー 高校生理解 浜松・佐久間で人権教室
浜松市天竜区佐久間町の浜松湖北高佐久間分校で27日、人権教室が開かれた。1~3年生52人は命の大切さや大人としての自覚について理解を深めた。 講師は、天竜区の青山敏郎さん(74)ら人権擁護委員計5人が務めた。 青山さんは「多くの人の命のリレーのおかげでみんなが生まれた」と説明した。続いて、2年前に発生した愛知県の中学生が同級生を殺した事件を取り上げた。殺した動機や当時の家庭環境などを基に、生徒に中学生の気持ちを考えてもらった。 最後に、民法改正で成人年齢が20歳から18歳へ引き下げられたことを紹介。青山さんは「事件を起こせば18、19歳でも名前が新聞に載ることもある」と強調した。
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水窪の今と昔を後世へ 写真集発刊支援募りクラウドファンディング 浜松山里応援隊・山崎さん
浜松山里いきいき応援隊で浜松市天竜区水窪町を担当する山崎洸一さん(23)は、過去と現在の水窪を紹介する写真集の発刊支援をクラウドファンディング(CF)で募っている。25日時点で目標額の8割に到達し、写真集の期待は高い。山崎さんは「応援してくれる人が多くてありがたい。後世につないでほしい一冊」と話す。 写真集の構成は、市内の図書館などで入手した昭和、大正時代の写真と同じ場所で山崎さんが撮影し、昔と今の写真を並べて紹介している。地域住民から撮影場所にちなんだ昔の話を盛り込み、貴重な資料集に仕上げた。A4サイズの全60ページ。 写真集を作った経緯として、水窪では町制70、80年と節目に合わせて
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自然、文化テーマに 地域研究の成果発表 浜松・佐久間中全生徒
浜松市天竜区佐久間町の佐久間中はこのほど、地域の課題を探り、研究した成果を発表する「STリサイタル」を開いた。1~3年生の生徒全21人が、佐久間町の自然や文化などをテーマにした研究の成果を発表した。 STリサイタルは、総合的な学習の一環で実施している。生徒は1年生から一つのテーマを継続して研究し、毎年発表する。 3年生の山崎裕奈さんは、佐久間町の絶景スポットを発信する研究に取り組んだ。龍王権現の滝や川合院など自然豊かな場所をまとめたパンフレットを作り、成果や反響を紹介した。 発表を振り返り、山崎さんは「(パンフレット製作で)協力してくださる方が多く、地元に誇りを持っている人が多い町だ
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食べ比べにぎわう 佐久間新そばまつり、3年ぶり開幕 22日まで
浜松市天竜区佐久間町の旧佐久間協働センター駐車場で21日、「佐久間新そばまつり」(実行委主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が始まった。22日までの2日間で、開催は3年ぶり。県内外のそばを提供する出店や地元の飲食店が並び、にぎわいを見せている。 地元のNPO法人「がんばらまいか佐久間」をはじめ、福島県磐梯町の「会津磐梯そば道場」や長野県伊那市の「高遠そばの会」などが参加し、幅広い地域のそばが会場に集まった。食べ比べを楽しもうと、午前中から多くの出店で行列ができていた。 駐車場近くの佐久間歴史と民話の郷会館では、そば打ち名人の唐橋宏さん(75)=会津若松市=がそば打ちを実演した。唐橋さんは、ウ
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天竜川題材の新曲披露 天竜四季の森音楽団 22日にアクトシティ浜松で公演
天竜四季の森音楽団は22日、「天竜四季の音コンサート2023」(静岡新聞社・静岡放送後援)を中区のアクトシティ浜松音楽工房ホールで開く。天竜川を舞台にした新曲「大河のひかり~光でつなぐ天竜川~」を披露する予定で、メンバーらは「曲を天竜川の未来へつなぐ光にしたい」と意気込む。 「大河のひかり」は、メンバーで演奏家の鈴木のぞみさん=同区龍山町在住=と、約3年前まで天竜川の管理業務に携わっていた田中里佳さんが協力した。流域で暮らす人の思いを「光」と表現し、歌詞とメロディーに川の美しさや雄大さをちりばめた。 鈴木さんは「流域で暮らす人の思いは光としてつながっていく」と語る。田中さんは「曲を通じて
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田遊び 正月飾り焼き、無病息災祈る 浜松・水窪町
浜松市天竜区水窪町の神原薬師堂で12日夜、昨年の正月飾りを焼く伝統行事「田遊び」が開かれた。地域住民は今年の無病息災を祈った。 観音堂には、寺院の住職や地域住民らが集まり、無病息災や家内安全を祈願した。観音堂の隣では、地元の消防団員がだるまやしめ縄、お札など役割を終えた昨年の正月飾りを燃やした。炎は人の身長を大きく超える高さまで勢いよく燃え上がり、「パチパチ」と音を立てた。 田遊びは「どんど焼き」として地域に浸透している。
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佐久間中生の書や美術並ぶ 図書館で特別展 浜松・天竜区
浜松市天竜区佐久間町の佐久間中の生徒が製作した美術や書道の作品などを紹介する特別展が29日まで、同町の佐久間図書館で開かれている。 縦と横約20センチの木箱を使うボックスアートでは、音が一切聞こえない静かな真夜中をテーマにした作品や、花飾りや綿を使って想像の世界を表現した力作が楽しめる。 書道は、各学年で異なる文字に挑戦した。1年生は「月光」で、字のバランスやはねの大きさに一人一人の個性が出ている。 社会の授業で学んだ韓国の歴史にまつわる学習成果も展示した。日韓の交流関係や食文化などを深掘りした内容が展示されている。 特別展は佐久間協働センターでも27日ごろまで実施し、絵画作品を中心
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情報発信は目標明確に 浜松湖北高佐久間分校 効果的な手法学ぶ
浜松市天竜区佐久間町の浜松湖北高佐久間分校で12日、情報発信の手法を学ぶ講座が開かれた。2年生7人は、インターネットで情報を届ける上で必要な考え方や効果的な発信方法を学んだ。 講師は、企業のホームページ作成やITを活用した業務効率化の支援などを手がける同市中区の「ノコヤドットネット」の鳥居宏一代表(53)が務めた。 情報発信の基本として、鳥居代表は「目的やゴールが必要で、ふわっとした表現にしない」と説明し、ターゲットを具体的に決める大切さを強調した。 インターネットの検索で1ページ目に表示される方法も指導した。「ユーザーは答えを求めて検索している。ニーズに合った情報を準備しないといけな
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水窪の飯田線秘境駅 心引かれ、ひとり黙々と清掃 愛知の27歳青年、往復6時間かけ通う
人里から離れ、自然に囲まれた「秘境駅」と呼ばれる浜松市天竜区水窪町のJR飯田線小和田(こわだ)駅の周辺でただ一人、黙々と清掃活動に励む青年がいる。愛知県半田市の会社員高橋祐太さん(27)。昨年から清掃を始め、最近では映画監督に着目されるなど活動が徐々に浸透している。高橋さんは静岡、長野、愛知3県にまたがる小和田駅周辺の環境を生かした地域おこしのきっかけを探っている。 2022年12月中旬、高橋さんは複数の清掃道具を背負って小和田駅を訪れた。駅舎から天竜川沿いの道路へ移り、枯れ葉やゴミを一定のペースで掃く。作業の注意点は道路に付着したこけをはがさないこと。「昭和の雰囲気を残したいんです」と笑
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新そばまつり 3年ぶりに“帰ってくる” 浜松・佐久間で21日から
浜松市天竜区佐久間町の旧佐久間協働センター駐車場で21、22の両日、県内外のそばを楽しめるイベント「佐久間新そばまつり」(実行委主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が3年ぶりに開かれる。貴重なそば料理を味わえるほか、地元の飲食店が数多く出店する。 同町でソバの生産に取り組むNPO法人「がんばらまいか佐久間」をはじめ、福島県会津若松市、磐梯町や長野県伊那市の団体などがそば料理を提供する。 そば打ちの実演コーナーも設ける。会津若松市在住の唐橋宏名人が両日の午前中にそば打ちを披露する。物産展では、五平餅などの地場産品やそば打ち道具を販売する。 実行委の大見芳委員長は「新型コロナウイルスの影響で中
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紙飛行機 飛んでいけ 浜松・水窪小児童が体験教室 手作り、飛距離競い合い
浜松市天竜区水窪町の水窪文化会館はこのほど、冬休み体験教室の一環として紙飛行機をつくる講座を同館で開いた。水窪小の5、6年生4人が参加し、手作りの紙飛行機を飛ばして楽しんだ。 水窪協働センターの職員が講師を務め、紙飛行機の折り方を説明した。簡単に折ることができるタイプと、滞空時間が長いタイプの2種類を作った。 子どもたちは、完成した紙飛行機を館内ホールで飛ばし、距離を競い合った。さまざまな方向に飛んでいく紙飛行機の様子に笑顔を見せた。6年生の丹羽柚水(ゆずな)さん(11)は「結構遠くまで飛んでくれたのでうれしかった」と振り返った。
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西浦の田楽「舞」 コロナで3年連続中止 浜松・水窪
浜松市天竜区水窪町の伝統行事である国指定重要無形民俗文化財「西浦の田楽」保存会は8日までに、2月8日夜から9日朝にかけて予定していた舞の中止を決めた。中止は3年連続で、新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえて判断した。関連行事は実施する。 西浦の田楽は1300年以上続く行事で、旧暦1月18日の月の出から日の出にかけて五穀豊穣(ほうじょう)や無病息災を願う。舞に参加する「能衆」は世襲制で、代々継承されてきた歴史ある田楽を見ようと、県内外から多くの客が毎年訪れる。 保存会会長で別当(祭主)の高木八郎さん(48)によると、会員から感染拡大を懸念する意見や開催の判断を延期する意見が挙がった。高木さ
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水窪「だわいね」魅力紹介 山里いきいき応援隊・栗島さんの活動冊子に
浜松山里いきいき応援隊の栗島洸さん(31)が、浜松市天竜区水窪町の観光や歴史などをまとめた冊子「だ・わいね」を製作した。飲食店を紹介するマップから過去の集落の跡まで、地域の魅力を幅広く紹介している。約3年間にわたる隊員活動の成果をまとめた一冊。栗島さんは「これまでの取り組みを形として残したかった」と振り返った。 冊子の名前は会話の語尾につく「~だよ」を指す水窪弁の「だわいね」を使った。冒頭には地元で人気のスーパーや飲食店をまとめたマップを掲載した。 山奥の集落を巡るコーナーでは、秘境駅として人気を集めるJR飯田線の小和田駅や過去の集落の歴史などを紹介。土地に残る家屋の写真や当時暮らしてい
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歌や民族楽器楽しむ 浜松市天竜区で音楽イベント
浜松市天竜区水窪町の水窪文化会館で24、25の両日、県内外のアーティストがさまざまなパフォーマンスを披露するイベント「水窪アーシストインレジデンス-地球への感謝祭」が開かれた。歌の披露や楽器のセッションなどを通して、クリスマスのひとときを楽しんだ。 イベントは、同町の食事処・物産販売所「水窪の星の駅 碧」を運営する「国盗り」が主催。県内外で活動する演奏家やダンサーを招いた。 25日、湖西市の民謡歌手山本よしみさん(66)は静岡県にちなんだ遠州民謡を披露。水窪を舞台にした「遠州水窪の刈干唄」など4曲を伸びやかな歌声で歌い上げた。 続いて、民族楽器によるセッションが行われ、会場は幻想的な雰
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願い込め餅つき 浜松・水窪住民ら元気よく正月準備
浜松市天竜区水窪町の交流施設「田楽の里」で25日、地域住民らによる餅つき会が開かれた。参加者は、2023年が良い1年になるよう祈りを込めて餅をついた。 西浦地区の住民や三遠南信自動車道の工事関係者ら約30人が参加した。参加者はきねを大きく振り上げ、力強く餅をついた。建設業の安永旭辰(あきのぶ)さん(27)は「『来年はいい年になるように』と思いながら餅をついた」と話した。 新型コロナウイルスの感染対策として例年よりも規模を縮小して実施した。作られた餅は、正月用の餅として注文予約していた地域住民に配布された。
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阿波踊りや輪投げ 住民らふれあい 浜松・水窪町の大野自治会
浜松市天竜区水窪町の大野自治会は24日、大野自治会集会所で3年ぶりのクリスマス会を開催した。会員19人が参加し、久々のにぎわいを楽しんだ。 クリスマス会は、多くの住民から「実施してほしい」との声が集まり、同自治会は新型コロナウイルスの感染対策として、参加者の体温を確認した上で実施した。水窪地区社会福祉協議会も協力した。 会場は、阿波踊りの余興やプレゼントがもらえる輪投げなどで盛り上がった。道下武彦自治会長(63)は「多くの人が望んでいたので開催できてうれしい。今後も地域のふれあいを大切にしたい」と話した。
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映像で龍山の人、自然表現 校舎や茶畑舞台 舞踊家兼作家の吉崎さん(浜松)
浜松市天竜区龍山町に今年滞在した舞踊家兼映像作家の吉崎裕哉さん(32)=横浜市在住=が今月初旬、龍山町をテーマにした映像作品「響-HIBIKI-」をユーチューブで公開した。住民との出会いや豊かな自然などにインスピレーションを受けて制作した。 作品では、天竜川に架かる瀬尻橋や旧龍山北小の校舎、茶畑などを舞台に男女の若手ダンサー2人が力強いダンスを踊る。音楽は、作品名の由来となった「天竜四季の森音楽団」の曲「響-HIBIKI-」を使用した。 吉崎さんは、県文化財団「アーツカウンシルしずおか」のマイクロ・アート・ワーケーション事業を活用し、今年2、3月、同町に2週間滞在した。地元住民に昔の話
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記者コラム「清流」 新たな挑戦に注目
約36年にわたり、地元住民や観光客に愛されてきた浜松市天竜区水窪町の売店「みさくぼ路の里」が来年1月末で閉店することが決まった。地元の食材や土産物を扱い、小さな集落の“にぎわいの場”となっていた。閉店を惜しむ声は多く、喪失感が広がっている。 インターネット通販の普及など、購入手段の多様化で苦戦を強いられてきた店舗販売は、新型コロナウイルスの影響で急激に追い込まれた。来年導入のインボイス(適格請求書)への対応も懸念材料になった。 路の里の後継に地元NPO法人が手を挙げており、存続する可能性も出ている。同区佐久間町浦川では新たなカフェの開業準備が進む。厳しい状況が続く
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浜松・水窪小児童 高齢者に弁当配達「寒さに気をつけて」
浜松市天竜区水窪町の水窪小児童が果物や野菜の絵を掛け紙に描いた弁当がこのほど、同町のお年寄りに届けられた。このうち、高氏君子さん(91)宅へは、6年の西岡公瑛(こうえい)君(12)と田辺雪華さん(11)が訪れ、直接弁当を手渡した。 西岡君と田辺さんは「寒いので健康や体に気をつけてください」と伝え、高氏さんは「おいしい弁当をありがとう。2人もかぜに気をつけて」とお礼を述べた。 事業は水窪地区社会福祉協議会が展開する歳末福祉事業の一環。同協議会の配食サービス事業を利用しているお年寄り約40人を対象に配布された。
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山の素材満載のマルシェ 天竜・二俣、クリスマスの演出も
浜松市天竜区の天竜区観光協会は18日、天竜二俣駅前でクリスマスにちなんだイベント「サンタのマルシェ」を開いた。山間部ならではの素材を生かした飲食物の販売や、さまざまな催しでにぎわった。 会場では、サンタの帽子をかぶったスタッフが来場者をお出迎えした。しし鍋や地元で生産された緑茶のティーバック、サツマイモのスイーツなど幅広い種類の飲食物が並んだ。 バルーンアートを楽しむブースでは、花の形につくった風船をもらって喜ぶ子どもの様子が見られた。けん玉で遊ぶコーナーも盛り上がった。会場運営を担った同協会佐久間支部の邑瀬三男事務局長は「寒さが厳しくなった中、多くの人が足を運んでくれてうれしかった」と
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天浜線フォントでカレンダー 静岡大情報学部、沿線地域PRへ製作
静岡大情報学部の学生が、天竜浜名湖鉄道の駅名看板などに使用されている手書き文字をデジタルフォントにして活用したカレンダーを製作した。フォントを使った俳句と電車の風景を組み合わせた。沿線地域のPRや活性化につなげる。限定400部で、19日から浜松市天竜区の天竜二俣駅の売店「てんはまや」で無料配布する。 手書き文字をフォント化した「天浜線フォント」は、同大情報学部杉山岳弘研究室と学生有志が企画した。丸みを帯びた字体が特徴で、公式サイトからダウンロードできる。企画は「静岡大学地域連携応援プロジェクト」の補助金を活用した。 カレンダーは、俳句を添えた電車の写真のページと、季節のイラストや沿線地域
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在来種新そばを堪能 浜松・水窪で試食会
浜松市天竜区水窪町の「みさくぼ野菜を育てる会」はこのほど、新そばの試食会を同町の水窪山村開発センターで開いた。同会メンバーや水窪協働センターの職員らを招き、地元でつくったそばを堪能した。 水窪町の食材を後世に伝える取り組みの一環として毎年実施している。原料のソバは同町の在来種で、粒が小さく濃い色が特徴。今年は9月ごろの天候不順で実りが少なく、収穫量は平年の3割程度に落ち込んだ。 出席者15人はしいたけを使った特製のかけつゆで味わった。メンバーの柳田温さん(70)は「おいしくて香りがいい」と絶賛。守屋銀治会長(88)は「水窪の食材を地元の人に知ってもらいたい。これからも在来種を大切にしてい
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迎春準備 古民家・久保邸に「男木」 浜松市天竜区水窪町
浜松市天竜区水窪町の水窪民俗資料館に隣接する古民家の久保邸の玄関に16日、古くから地元に伝わる正月飾り「男木」が据え付けられた。 男木は現在の門松のような風習で、水窪町文化財懇話会のメンバー2人と水窪協働センター生涯学習グループの職員1人で据え付けた。約5メートルの杉の木2本を設置した後、しめ縄を張った。赤い実の付いたナンテンを飾り、華やかに仕上げた。 男木はかつて水窪町の多くの家庭で浸透していたが、現在は数軒にとどまる。同懇話会の坂本友一さん(76)は「来年が幸せな1年になることを祈って準備した。この風習を少しでも知ってもらいたい」と話した。
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クリスマス 個性あふれるリース作品並ぶ 浜松・水窪、28日まで
浜松市天竜区水窪町の水窪文化会館で28日まで、地元3団体が製作したリースの作品展が開かれている。自然の素材で作った色鮮やかな16点を紹介する。 市民グループの「花の会」「草木染めの会」「山に生きる会」が連携して企画し、山に生きる会が土台のつるやツルウメモドキを調達した。赤色や緑色に染めた松ぼっくりを付けてクリスマスの雰囲気を演出した作品やスギの葉で作った飾りなど、さまざまな個性を楽しめる。草木染でカラフルに仕上げた力作も注目を集める。
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冬の寄せ植え 玄関先華やかに 浜松・龍山で教室
浜松市天竜区龍山町の龍山森林文化会館で15日、寄せ植え教室が開かれた。地元の参加者11人は、正月にちなんだ門松の寄せ植えを制作した。 講師は、市内を中心にガーデニング教室を展開する「まるさだ園芸」の笹瀬幸代さん(68)が務めた。 参加者は、赤い花びらのガーデンシクラメンや、紫色の花びらのビオレなど冬の花で彩った色鮮やかな門松の制作に挑戦。直径30センチの鉢に培養土を詰めた後、門松の周りに花を添えていた。笹瀬さんの助言をもらいながら、丁寧に花を植えたり、構図を考えたりしていた。 寄せ植え教室は、龍山協働センター主催の生涯学習教室の一環で開催された。
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新年へ期待込め 思い思いに門松仕上げる 浜松・水窪町で講座
浜松市天竜区水窪町の地域活性化団体「よかっつらみさくぼ」と水窪協働センターはこのほど、門松作りの講座を水窪文化会館で開いた。町内外の14人が参加し、新年への期待を込めて制作に励んだ。 講座は2回に分けて実施し、現役世代に参加してもらおうと午後7時に開催する夜の部を設けた。参加者14人のうち11人が夜の部に参加した。 素材で使用する竹や赤い実が特徴のナンテンなどは地域住民の提供で調達した。参加者は、折り鶴を添えたり、竹の周りをナンテンや松で豪華に飾ったりするなど、自由な発想で門松をアレンジした。初めて門松を作った水窪小4年の冨士川理子さん(9)は「とにかく楽しかった。思った通りにできた」と
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JR飯田線の今昔 水窪駅で写真紹介 1月31日まで
JR飯田線にまつわる昔や今の写真を紹介する企画展「飯田線写真館」が1月31日まで、浜松市天竜区水窪町のJR飯田線水窪駅で開かれている。約130枚ある写真の選定や設営準備を担当した浜松山里いきいき応援隊の山崎洸一さん(23)は「懐かしい駅の風景や思い出を楽しんでほしい」と呼びかける。 会場では、山崎さんや地域住民らが撮影したJR飯田線に関する写真や雑誌を展示した。設営には水窪協働センターやJR東海が協力した。 昭和30~50年代に飯田線を走っていた電車の写真はモノクロで、懐かしい雰囲気を感じさせる。2009年まで営業していた「佐久間レールパーク」の写真も楽しめる。 また、同区佐久間町城西
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老人施設に門松 住民有志が手作り 浜松・天竜区
浜松市天竜区佐久間町の川合地区の住民有志が16日、特別養護老人ホーム「さくまの里」に門松を寄付した。施設入り口の両端に置き、彩りを添えた。 門松は長さ約1メートル70センチの竹を使って制作。赤い実が付いたナンテンや黄色のハッサクを飾り、豪華な雰囲気に仕上げた。 住民有志による門松の寄付は15年以上続いている。竹を調達した渡辺良司さん(75)は「利用者や職員に正月気分を味わってもらいたい」と話した。中野幸代施設長(58)は「寄付を通して支援の気持ちをいただいた。この気持ちを業務に生かしていきたい」と感謝した。
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花描いた油絵力作 画家平賀さん個展 浜松市天竜区で29日まで
浜松市天竜区佐久間町浦川の画家平賀卓也さん(60)の個展が29日まで、同町の浜松いわた信用金庫佐久間支店で開かれている。花をテーマに描いた油絵4点を展示しており、花の色鮮やかさや繊細さを楽しめる。 平賀さんは約30年にわたり市内の中学校で美術の教師を勤め、昨年画家に転身した。現在は生まれ育った浦川を拠点に表現活動に力を注いでいる。 今回の作品は、いずれも沿道や道端で咲いていたヒャクニチソウやノウゼンカズラなどが題材。枯れている部分や花びらが散っている様子などを綿密に描き、花の生命力や時間の経過を伝えている。平賀さんは「生活にある優しさや安らぎを花で表現した」と話す。
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クラフトバンドのバッグ作りに挑戦 浜松市天竜区で講座
浜松市天竜区佐久間町の佐久間協働センターはこのほど、クラフトバンド講座を同町の佐久間歴史と民話の郷会館で開いた。町内の10人が参加し、手作りバッグに挑戦した。 10月から始まり、今回で最後の4回目。講師は、同町在住のクラフトバンド作家仲谷さゆりさん(73)が務めた。 クラフトバンドの素材は紙で修理しやすく軽くて丈夫な特徴を持つ。色も豊富でさまざまなデザインが楽しめる。 参加者は、階段のような模様が入るあじろ編みのバッグを製作した。最後の手順となる持ち手とふちを丁寧に編み込んだ。参加した農家の女性(87)は「模様をきれいに仕上げる作業が難しかった。やりがいがあり楽しかった」と振り返った。
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龍山の民話 語り部が披露 浜松市天竜区、三味線演奏も楽しむ
浜松市天竜区龍山町の旧龍山北小を拠点としたアート企画「龍山、ぽちゃん」(静岡新聞社・静岡放送後援)はこのほど、演奏家らによるライブパフォーマンスが開かれて来場者を楽しませた。 エンターテイナーで語り部として活動する山城和磨さん=浜松市南区=と、津軽三味線奏者の中村祐太さん=同市浜北区=がステージを披露した。山城さんは龍山に伝わる民話を臨場感あふれる語りで聞かせ、中村さんは三味線の力強い音色を響かせた。 他の出演者による打楽器マリンバのデュオやタンバリンとパーカッションの演奏なども行われ、会場は終始盛り上がった。
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天竜署が特殊詐欺防止パネル ベートーベンの目をみて冷静に 水窪金融機関3カ所設置
浜松市天竜区の天竜署はこのほど、特殊詐欺対策として「ベートーベンの目」を使った啓発パネルを同区水窪町の金融機関3カ所に設置した。ベートーベンの鋭い眼光が印象的で、振り込め詐欺を注意するメッセージが添えられている。 パネルは浜松いわた信用金庫水窪支店、水窪郵便局、JA遠州中央水窪支店3店舗の各ATMの近くに置いた。元々、自転車の盗難を注意する看板として使用され、同署管内の盗難被害を激減させる効果があったという。特殊詐欺被害の防止にも期待できると判断し、金融機関で活用する運びとなった。 同町では2月に100万円の被害が発生している。浜松いわた信用金庫水窪支店の担当者は「目を見て一度われに返っ
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伝統芸能「浦川歌舞伎」 児童が堂々発表 浜松市天竜区佐久間町
浜松市天竜区佐久間町の浦川小はこのほど、学習発表会を同小体育館で開いた。1~6年生16人は、授業で学んだ成果や伝統芸能「浦川歌舞伎」を披露した。 前半は学年ごとに学習成果を発表。5、6年生は、動画投稿サイト「YouTube」をイメージした動画や流行を取り入れた演劇の中で、修学旅行の経験や跳び箱の技を披露した。 後半の浦川歌舞伎では演目「白浪五人男」を実施し、3~6年生が出演した。保護者らを前に堂々とした演技をこなし、大きな拍手に包まれた。
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水窪「北遠駅伝」2022年も中止 コロナ感染拡大考慮
天竜区駅伝大会等実行委員会・水窪地域部会は8日までに、2023年2月26日の開催を予定していた「第71回天竜区・北遠駅伝大会」の中止を決めた。静岡県内外のランナーが出場するため、新型コロナウイルスの感染拡大を考慮した。中止は3年連続となった。 10月末の同部会の会合で中止が決定した。 北遠駅伝大会は6区間に分けて23・6キロを走るレースで、天竜区水窪町の市街地を巡るコースを設けていた。同部会によると、毎年約400人が参加している。
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鳥獣対策、寸劇で 佐久間幼稚園 共存の大切さ訴え 浜松
浜松市や県、地元猟友会などでつくる浜松地域鳥獣被害対策協議会は7日、山間地の鳥獣被害を啓発する勉強会を同市天竜区佐久間町の佐久間幼稚園で開いた。3~6歳の園児7人は、寸劇を通じて被害をもたらす野生動物の種類や森林に入る際の害虫対策などを学んだ。 同協議会の会員がサルやイノシシなど畑の作物を食べてしまう動物に扮(ふん)してステージに登場。対策として畑に防護策を設置することで被害を守り、山に暮らす動物を悪者にしない共存の大切さを伝えた。 寸劇の後、防護策は電流が流れていて近づいてはいけないことや、森林や山に生息する害虫のマダニから身を守る方法を説明した。 同協議会は、鳥獣被害を身近に感じて
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飲食やゲーム満喫 3年ぶり交流事業 浜松市天竜区水窪
浜松市天竜区水窪町の水窪地区社会福祉協議会はこのほど、歳末交流事業を3年ぶりに水窪協働センター前で開いた。幅広い年代の地元住民が訪れ、温かい飲食物やゲームで満喫した。 会場では、おしるこを提供したほか、住民有志が川魚の甘露煮やおでんをふるまった。輪投げやミニゴルフも設け、老若男女が楽しんだ。 新型コロナウイルスの影響で2年連続中止し、感染対策として恒例の餅つきは実施しなかった。同協議会の担当者は「多くの人が集まることができてうれしかった。年末年始は元気に過ごしていただきたい」と話した。
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性の多様性 生き方認め合って 浜松湖北高佐久間分校で講座
浜松市天竜区佐久間町の浜松湖北高佐久間分校でこのほど、思春期講座が開かれた。1~3年53人は、性の多様性をテーマにした講座を通じて、一人一人の価値観を尊重し合う大切さを学んだ。 講師は、県内を中心に講演活動をする佐々木雅啓さん(57)=同市北区=が務めた。佐々木さんは、性的少数者の総称を指すLGBTQ+を紹介し、生徒自身の性の認識や性的指向を考えてもらう時間を設けた。生徒は互いに自身の性について説明し合った。 佐々木さんは「それぞれの生き方を認め合うことが大事」と呼びかけた。
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必要な情報早く正確に 浜松・水窪でスマホ活用 「回覧板」運用へ試験配信
浜松市天竜区水窪町の地域活性化団体「よかっつらみさくぼ」は、今夏から通信アプリのLINE(ライン)を活用して、生活情報やイベント告知などを地域住民に試験配信している。スマートフォンを活用することで、地域の情報を住民に素早く確実に届ける狙い。同団体は「スマホで見られる『デジタル回覧板』のような仕組みにしたい」と利便性に期待する。 ラインアカウント「水窪くらしの情報局」では、7月末から町内のモニター約50人を対象に週1回、写真や文字、音声を使った情報を届けている。最近では、新型コロナウイルスの抗原検査キットの配布に関するお知らせや、同町の水窪中の生徒が考えたお弁当販売の告知などを配信した。
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「みさくぼ路の里」1月閉店 住民や行楽客に愛され36年 浜松・天竜区の売店
浜松市天竜区水窪町で地場産品や土産物を販売する「みさくぼ路(じ)の里」は、来年1月末で閉店する。売り上げの不振が原因で、近年は新型コロナウイルスの感染拡大でさらに客入りが落ち込んでいた。地元住民や行楽客に愛された町の関所は、36年間続いた営業を一区切りとする。運営元の水窪町森林組合は店舗と販売事業の後継者を探している。 同森林組合によると、9~11月に開かれた理事会で閉店が決まった。目標の売り上げに届かない年が続いたことや、来年10月に始まるインボイス(適格請求書)で収益が悪化する見込みから閉店する判断とした。 みさくぼ路の里は1986年10月、林業の道具を扱う店として始まった。地元生
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浜松・天竜の風力発電 相次ぐ計画撤退 住民の不安解消に努力を【解説・主張しずおか】
浜松市天竜区で計画している大規模風力発電について、地元住民の理解が得られていない。地元住民の反対などにより、計画の撤退が相次ぐ。自然災害への不安視や建設過程の複雑さが原因。事業者は住民の意向を最大限配慮した計画を作る努力が求められる。一方、住民側にも納得できる説明を要求する姿勢が必要になる。 同区の山中で最大12基の風力発電機を設置する計画を進めていたJR東日本エネルギー開発(東京都)は先月11日、計画の撤退を市と地元自治連に伝えた。市によると、候補地の風力が見込みより足りないことが同社の調査で判明し、撤退が決まった。厳しい調査結果に加え、計画に対する住民側の理解も得られていなかった。事
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空間全体を芸術作品に アート企画「龍山、ぽちゃん」開幕 浜松市天竜区
浜松市天竜区龍山町で2日、アート企画「龍山、ぽちゃん-龍山の昔、今ここから-」(静岡新聞社・静岡放送後援)が始まった。空間全体を芸術作品として表現する「インスタレーション」を活用した企画で、旧龍山北小の校舎を拠点にアート作品の展示やワークショップなどが楽しめる。4日まで。 同町の若手でつくる任意団体「龍山未来創造プロジェクト」が主催し、常葉大学造形学部(静岡市)の蜂谷充志教授や学生が協力した。 蜂谷教授は、同町の天竜杉14本を輪に並べた展示物を制作した。廃校前に巣立った児童の人数と木の本数を合わせており、生命力を感じさせる。同大の4年松島彩乃さん(22)は同町瀬尻地区の伝統「ぶか凧」を作
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クイズや演劇で学習成果披露 浜松・水窪小
浜松市天竜区水窪町の水窪小でこのほど、児童や園児の学習成果を発表する「かしのきシアター」が開かれた。演劇や地域にまつわるクイズショーなどを来場した保護者らに披露した。 同町の水窪幼稚園の園児は絵本「ぽんたのじどうはんばいき」の演劇に挑戦した。さまざまな動物にふんして明るい演技を届けた。 水窪小の3、4年生は、寸劇を交えて地元食材に関するクイズを出題した。雑穀が作られている理由について「水窪の環境が(生産に)適しているから」と説明した。5、6年生は同小の旧分校を実際に訪れて調べた成果を発表した。
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名人クラスは岡本さん優勝 浜松・浜北で親睦将棋大会
浜松市浜北区の浜北文化センターでこのほど、遠州親睦将棋大会(旧萩原荘親睦将棋大会)が開かれ、県西部を中心に高齢者62人が参加した。 上位入賞者は次の通り。 名人 ①岡本康夫②渡辺伸五③関口真貴④須山佳宏⑤嶌英昭▽S ①黒川晴夫②伊藤憲次③幸田好司④池谷雄二⑤吉田志郎▽A ①山口昌行②桑原明③松原政宏④澤井克夫⑤花本真也▽B ①松尾三十四②中根清③中村敏男④芝田信照⑤田辺栄司▽C ①木下恵史②榛葉雄治③内藤利雅④平野惣一⑤片山久
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霜月祭 湯払いや祭典、無病息災祈る 浜松市天竜区水窪町
浜松市天竜区水窪町の諏訪神社は19、20の両日、霜月祭を開いた。20日は祭典や湯払いが執り行われ、同町小畑地区の住民の無病息災や五穀豊穣を祈願した。 本殿で開かれた祭典には、宮司や氏子ら約30人が集まった。厳かな空気の中、自治会長らが玉串を供えた後、神殿舞を奉納した。 祭典の後、氏子らは5グループに分かれて同地区の民家や店舗約60軒を回り、湯払いをして清めた。新型コロナウイルス対策として投げ餅は中止した。 旧町史によると、同神社は鎌倉時代に建立され、信州や遠州で広く信仰されたと伝えられている。
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ソフトバレー大会 チームワーク競う 浜松・水窪町
浜松市スポーツ協会水窪支部はこのほど、同市天竜区水窪町の水窪総合体育館でソフトバレーボール大会を開いた。小学生から大人まで24人が参加し、体力とチームワークを競った。 大会は、地元の小学生が受講するジュニアスポーツ教室の一環として毎年実施していて、大人も特別に参加している。ソフトバレーボールは通常のバレーボールより軽くて安全性が高く、幅広い年代が楽しめる。 3人制で4分間のゲームを2回行い、点を多く取った方が勝ち。小学生部門は3チーム、一般部門は5チームの総当たり戦で争った。優勝チームで活躍した水窪小の6年伊藤栞さん(11)は「初めて優勝できてうれしい。失敗もあったけど他のメンバーが慰め
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利用者の悩み解消 スマホ無料相談会 浜松市天竜区
浜松市天竜区佐久間町の山香ふれあいセンターで16日、スマートフォンの無料相談会が開かれた。スマホ初心者の高齢者が訪れ、サービスや機能に関するさまざまな悩みを解消した。 相談会は佐久間協働センターの主催。スマホを暮らしに生かしてもらおうと町内で定期的に開催している。今回は同区水窪町を拠点に携帯の契約事業や工事、スマホ講座などを展開する笹本純一さんと、浜松山里いきいき応援隊の金田鈴音さんが対応した。 会場では、ショートメッセージサービス(SMS)が利用できない悩みが寄せられた。金田さんは相談者のスマホを調べ、つまずいた原因を解消した。このほか、マイナンバーカードとスマホの連係や連絡先の整理の
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商売繁盛、五穀豊穣 春華堂新人ら祈願 浜松市天竜区・山住神社
浜松市中区の菓子メーカー、春華堂の社員がこのほど、同市天竜区水窪町の山住神社を訪れ、商売繁盛と五穀豊穣(ほうじょう)を祈願した。同町のNPO法人「こいねみさくぼ」とともに生産、収穫しているアワを使用した菓子商品の販売が縁で実施している。 新入社員の研修の一環として、3年ぶりに同神社を訪ねた。 新入社員ら9人は、同町のNPO法人「山に生きる会」の案内で、神社付近の山住峠(標高1107メートル)へつながる古道を登った後、本殿で祈願した。 新入社員の渡辺華子さん(24)は「今回の経験を通して同期と団結する気持ちが深まった。来年入社する新たなメンバーへこの思いを引き継いでいきたい」と話した。
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地元企業などが無病息災を祈願 浜松・山住神社
浜松市天竜区水窪町の山住神社で17日、秋季例大祭が開かれた。地元企業の関係者や各自治会長など約20人が標高約1100メートルの山あいに位置する本殿に集い、無病息災や商売繁盛を祈願した。 厳かな雰囲気で祭典が執り行われる中、来賓が玉串を供えた。町内外から訪れた参拝客も、本殿の前で手を合わせていた。神社近くの山住峠で一望できる秋色の山々を楽しむ一行もいた。同神社は、徳川家康が武運を祈り、戦の難を逃れたという言い伝えが残されている。
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龍山の幸、特産品に行列 浜松・天竜区で産業祭
浜松市天竜区龍山町の龍山総合運動場で13日、「ほっとぴあたつやま産業祭」(同実行委主催)が3年ぶりに開かれた。特産品や山の幸を使った料理の出店を中心ににぎわいが生まれた。 地元のNPO法人「ほっと龍山」は、同町瀬尻地区で生産している里芋の在来種「赤芽芋」を使い、みその特製だれをつけて焼いた串イモを販売した。香ばしい香りが広がる焼きたての串イモを求める来場者で長い行列ができていた。 龍山猟友会は、鹿肉を使った串焼きや、イノシシ肉の鍋料理「シシ汁」をふるまった。珍しい料理を前に、多くの家族連れや若者が並んだ。 また、地元で生産している龍山茶やキャンプ道具として需要が高まっているスウェーデン
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水窪中で高根祭 活動成果を発表 浜松
浜松市天竜区水窪町の水窪中はこのほど、日頃の学習成果や芸術分野の取り組みを発表する「高根祭」を同校で開いた。全校の生徒16人は、地域を題材にした研究発表や、ステージ上で英語スピーチなどを披露した。 生徒は、授業の一環として、地域の課題や活性化のヒントを考える時間「高根タイム」の成果を発表した。3年の赤石陽飛(ひなと)さんは水窪町で飲食店をつくる計画を紹介。町内の飲食店へのインタビューなどを参考に、地元食材を使ったメニューやバリアフリーを意識した店舗の設計を提案した。 ステージ発表では、英語スピーチのほか、クリエイティブ部による吹奏楽の演奏などが披露された。最後は全校合唱で締めくくった。
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地域をきれいに 浦川小児童清掃 浜松
浜松市天竜区佐久間町の浦川小はこのほど、道徳の授業として同小周辺の清掃活動を実施した。全校の児童16人が参加し、地域の美化に努めた。 清掃活動は郷土を大切にする心を育む目的で実施している。 清掃する場所は児童が話し合いで決めた。3班に分かれ、JR浦川駅、キャンプ場、浦川幼稚園3カ所を対象に取り組んだ。 同駅では、駅前の街灯周辺やトイレなどのごみを片付けた。児童は地域住民の学校運営協議会委員とともに、30分かけて落ち葉や瓶などの生活ごみをくまなく回収した。 駅の清掃に参加した6年の桃井暖來(はる)さんは「思ったよりも汚くて驚いた。みんなできれいに使ってほしい」と気持ちを込めた。
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合唱や演奏披露 自己表現に挑戦 浜松・佐久間中
浜松市天竜区佐久間町の佐久間中は11日、文化活動発表会を同中の体育館で開いた。全校生徒21人は合唱やピアノ演奏などを披露し、さまざまな自己表現に挑戦した。 第1部は学年ごとに合唱を発表。トップバッターの1年4人は合唱曲「大切なもの」を語りのパートを加えて歌い上げた。一人一人の個性が詰まった歌声とハーモニーで会場を活気づけた。締めくくりとして、全校生徒で「夏の日の贈りもの」を歌い、訪れた保護者や地域住民から大きな拍手が送られた。 続いて、生徒有志によるピアノ演奏やダンス、英語スピーチなどの発表があり、ジャンルが異なるパフォーマンスで盛り上がった。
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進路選択 自分見つめる 浜松湖北高佐久間分校でキャリア講座
浜松市天竜区佐久間町の浜松湖北高佐久間分校でこのほど、「総合的な探求の時間」でキャリアについて学ぶ講座が開かれた。1、2年41人が意見交換しながら自分を見つめ直す作業などを通じ、進路を決める上で大切な一人一人の個性について考えた。 同町ゆかりの若者らでつくる「佐久間若者サミット」が講座を企画し、東京都のIT企業で人事を担当する栗原慎太郎さん(32)が講師を務めた。時代の変化に伴い職業や生き方の選択肢がますます広がる中、栗原さんは「自分の好きなことや得意なことを知る必要がある」と強調した。 生徒は趣味や好きな食べ物、頻繁に訪れる場所などを1枚の白紙に書き出した後、生徒同士で紙に書いた内容を
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水窪小児童 サツマイモを収穫「焼き芋楽しみ」
浜松市天竜区水窪町の水窪小は11日、生活の授業の一環としてサツマイモの収穫作業を学校近くの畑で実施した。1、2年10人が参加し、収穫の楽しさや食べ物の大切さなどを学んだ。 児童は、同小の地域サポーター5人と協力して収穫作業に励んだ。スコップで土を掘った後、サツマイモをゆっくりと土から引き抜いた。児童はとれたてのサツマイモを見て「大きい」「おいしそう」などと興味津々だった。 地域サポーターによると、今年はサツマイモの生育に合う天候で、昨年よりも収穫量が増えたという。 2年の平田湊真(そうま)君は「今年はたくさんとれてうれしい。焼き芋で食べるのが楽しみ」と話した。 同小は収穫したサツマイ
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オールディーズに浦川沸く 浜松・天竜区でマルシェ初開催
浜松市天竜区佐久間町浦川の浦川キャンプ村第2駐車場でこのほど、オールディーズをコンセプトにしたイベント「浦川Rockin’マルシェ」(ウラフェス実行委主催)が開かれた。1960年代以前の懐かしい雰囲気に包まれた会場に、県内外の行楽客が集まった。 イベントではオールディーズにちなみ、当時の米国の音楽を流したり、クラシックカーを展示したりした。出店は飲食店から占いまで、市内外の多様な店が集まった。 催し物として、浦川のダンスサークル「ウラカワオールディーズクラブ」がダンスを5曲披露。観客も踊りに参加するなど盛り上がりを見せた。 かつてにぎわった浦川をオールディーズで盛り上げよう
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浜松市中区の相曽さん Sクラス優勝 日将連浜北支部大会
日本将棋連盟浜北支部の11月大会が5日、浜松市浜北区の浜北文化センターで開かれ、76人が参加した。上位入賞者は次の通り。 S ①相曽剛史(中区)②安藤舜聖(富士市)③石野俊夫(掛川市)④石川晴翔(西区)⑤加賀照久(島田市)▽A ①安原敏夫(静岡市)②門奈佑紀(東区)③村松清(同)④渡辺伸五(北区)⑤岡本康夫(掛川市)▽B ①高野涼介(東区)②原木優太(同)③門奈光(同)④花本真也(西区)⑤牧野斉(浜北区)▽C ①宮城島捷翔(浜北区)②武村岳史(同)③木下信雄(掛川市)④佐原向(浜北区)⑤三輪勝次(東区)▽D ①赤松賢伸(天竜区)②片山久(東区)③高橋直之(北区)④平野惣一(東区)⑤高瀬冬馬
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ダンスの楽しさ、小学生が学ぶ 浜松・龍山で27日披露
浜松市天竜区龍山町の任意団体「龍山未来創造プロジェクト」はこのほど、小学生対象のダンス講座「天竜の自然と楽しく踊ろう」を同町の龍山森林文化会館で開いた。受講した子どもたちは、27日に同館で開催される「龍山ふれあい文化祭」で学んだ成果を発表する。 講座は、表現の楽しさを知ってもらおうと県事業「ふじのくに子ども芸術大学」を活用して実施した。9月に初回を開き、今回で3回目。 同団体メンバーの鈴木千陽さん(24)が市内外から参加した小1~5年の児童7人に振り付けを指導。子どもたちはジャンプやターンがある2曲の振り付けを真剣に学んでいた。 菊川市から参加した河城小3年の岩堀那南(なな)さん(9)
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皆既月食満喫 浜松市天竜区で住民ら観望会
浜松市天竜区水窪町の水窪文化会館の天体観測ドームで8日夜、月が地球の影に入り赤銅色に見える「皆既月食」と天王星が月に隠れる「天王星食」を見る星空観望会が開かれた。地元住民15人が訪れ、貴重な天体ショーを楽しんだ。 皆既月食中の惑星食は約442年ぶり。午後7時すぎに皆既月食が始まると、参加者は天体望遠鏡をのぞき込んで月を見たり、望遠鏡に映った月をスマートフォンで撮影したりするなどしていた。 水窪小6年の田中大智君は「月が欠けているように見えた。天体の面白さを知った」と話した。次回の観望会は12月13日。
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天竜川すいすい 児童がボート挑戦、息合わせオール 浜松
浜松市天竜区の天竜川沿いに位置する天竜ボート場でこのほど、ボート教室が開かれた。同区水窪町の水窪小の児童がボートをこぐ体験を通して地元の自然の魅力に触れた。 教室は市事業の一環。地域の特色の一つであるボートを身近に感じてもらおうと、市内の小中学校に通う児童と生徒向けに実施している。今回は、同小の3~6年27人が参加した。 地元の天竜楽漕クラブと島ボートクラブのメンバーが講師として、子どもたちにオールをこぐときのこつや注意点を指導した。 基本動作を学んだ児童は、4人ごとに分かれてボートに挑戦。「いち、に、いち、に」と声を出しながらオールを力強くこいでいた。6年南屋琉我(りゅうが)君は「緊
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佐久間芸術祭 演奏や舞など25演目を披露 浜松
浜松市天竜区佐久間町の「佐久間歴史と民話の郷会館」でこのほど、「佐久間芸術祭」の芸能部門の発表会が開かれた。楽器の演奏や舞など25演目が披露された。佐久間芸術祭は、1~3日の作品展を皮切りに始まった。 芸能部門には、町内外の団体と個人が出演した。8人で構成する「おりづる会」は、大正琴で歌謡曲「北海の満月」などを発表した。息の合った演奏と繊細な音色で会場を盛り上げた。 銭太鼓を使ったパフォーマンスも続き、大きな拍手に包まれた。
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養殖アワビの殻で地元の子ども、静大生が工作 浜松・佐久間特産品 「虹色」カードに
浜松市天竜区佐久間町の「佐久間歴史と民話の郷会館」で6日、同町の施設で養殖しているアワビの殻を使ってカードのおもちゃをつくるワークショップが開かれた。地元の3歳から小学6年の児童ら5人が参加し、地域の特産品について理解を深めた。 子どもたちは、好きな絵をカードに描いた後、虹色の光沢が特長のアワビの殻をカードに入れてきらびやかに仕上げた。佐久間小1年の坂井佳希君(7)は「殻の色がすごくきれい。とても楽しかった」と満足そうに話した。 フィールドワークで同町を訪れている静岡大学地域創造学環の学生がワークショップを企画。カードづくりのほか、アワビ養殖が始まった過程を物語形式で紹介する朗読会も実施
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みさくぼマルシェ 地元食材出店盛況 浜松
浜松市天竜区水窪町の水窪協働センター前の市駐車場で6日、地場産品や地元企業の出店が集まるイベント「みさくぼマルシェ」(みさくぼ夢街道実行委主催)が開かれた。町内外から訪れた行楽客でにぎわった。 地元商店街で毎年実施してきた「みさくぼ夢街道」の代替企画として開かれた。新型コロナウイルス対策として神楽の披露は中止し、駐車場へ会場を移して3年ぶりに対面販売を行った。 会場ではヤマメの塩焼きなど、地元食材を使った飲食物や写真展などで充実した。晴天に恵まれる中、五平餅、イカの姿焼きなどを販売する出店に長い行列ができていた。 水窪文化会館で開かれたアマチュアバンドのコンサートも盛り上がった。
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舞踊や楽器演奏 幅広い年代が発表 浜松・水窪文化祭
浜松市天竜区水窪町の水窪文化会館で5日、水窪文化祭の芸能部門発表会が開かれた。地元住民が舞踊や楽器の演奏などを披露した。 水窪文化祭は地域活性化団体「よかっつらみさくぼ」の主催。小学生からお年寄りまで幅広い年代の個人・団体が出演した。 「本町かっぽれ会」は水窪小唄に合わせて舞踊を披露。アンコールでは水窪音頭を踊り、大きな拍手に包まれた。 このほか、水窪小の児童によるピアノ演奏や地元住民らの声楽などさまざまな芸能発表があり、観客を大いに楽しませた。 発表の様子は動画投稿サイト「ユーチューブ」のチャンネル「いつみっくチャンネル」で生配信された。録画も後日公開される。
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山住峠の看板 10年ぶり刷新 浜松・水窪町のNPO
浜松市天竜区水窪町のNPO法人「山に生きる会」はこのほど、同町の標高約1100メートルに位置する山住峠の看板を約10年ぶりに取り換えた。 新たな看板の大きさは5メートルを超える。素材は丈夫で湿気に強い栗の木を採用した。 同会によると、前の看板は腐り始めていたため、安全面を考慮して取り換えることを決めた。 同会のメンバー4人で新たな看板の製作に取り組んだ。チェーンソーなどを使って木を削り、防腐剤を塗って仕上げた。看板の下にベンチも新たに設置した。同会の熊谷修理事長は「紅葉シーズンが本格的になる前に完成して安心した。記念写真にぜひ看板を使ってほしい」と呼びかけた。
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紅葉満喫 青崩峠ウオーキングツアー 浜松市天竜区水窪町
浜松市天竜区水窪町の西浦区民交流の場管理組合「田楽の里」はこのほど、同町と長野県飯田市の県境に位置する青崩峠を巡るウオーキングツアーを開いた。参加した水窪町の住民は、見頃を迎えた紅葉の絶景を眺めて楽しんだ。 ツアーは、4月と11月の年2回開催している。 参加者8人は、同峠へ登りながら昔の人々が歩いたとされる古道の雰囲気を楽しんだり、紅葉の景色を一望できる展望台で写真を撮影したりしてツアーを満喫した。 案内役を務めた同組合の守屋千づる代表(68)は「青崩峠の古道は、歩いて訪れる人がいないと廃れてしまう。今後もツアーを通じて魅力を伝えていきたい」と話した。
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食欲の秋 浜松・佐久間の魅力満喫ツアー アワビ養殖所にも訪問
浜松市天竜区佐久間町でこのほど、地域の食をテーマにしたツアーが開かれた。同市の都市部から9人が参加し、中山間地域の魅力にふれた。 都市部と中山間地域の交流を図る市事業の一環で実施した。インバウンド事業を手がける「mocha-chai(モカチャイ)」がツアーを企画し、地元のNPO法人「がんばらまいか佐久間」が講師を務めた。 参加者は地域伝統のそば打ちを体験した後、浦川地区の街中を散策して五平餅を堪能したり、自然の景色を楽しんだりした。 最後に同町のアワビ養殖所も訪れ、施設管理を担う浜松山里いきいき応援隊の青島翔平さんが案内した。青島さんは「まず市内に広めて、佐久間のアワビを知ってもらえる
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水窪の四季、カレンダーに 景色や行事を写真で紹介 浜松
浜松市の天竜区観光協会水窪支部はこのほど、2023年版の「水窪観光カレンダー」の販売を始めた。季節にちなんだ水窪町の景色や行事の写真を紹介している。町内の土産物などを扱う店舗のほか、道の駅「天竜相津花桃の里」(同区)、市民協働センター(中区)などで購入できる。 JR水窪駅から見た雪をかぶる街並みや初夏の風習「ぎおん」の様子、門桁の紅葉など水窪の魅力が詰まった写真が楽しめる。日付欄には地域行事の予定を記した。 写真を主に担当した浜松山里いきいき応援隊の山崎洸一さん(23)は「水窪の良さを詰め込んだ。写真を見て楽しんでほしい」と話した。 1500部限定で、一部500円。郵送希望や問い合わせ
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浜松・水窪文化祭開幕 住民の力作展示 5日に芸能発表
浜松市天竜区水窪町の水窪文化会館で3日、水窪文化祭が始まった。作品展は6日まで。芸能発表は5日に実施する。 水窪文化祭は、同町の地域活性化団体「よかっつらみさくぼ」の主催。地域住民が日頃の文化活動の成果を披露し、交流を深める目的で実施している。 作品展の会場では、盆栽や、クラフトバンドを使った小物やかばんなど、さまざまなジャンルの力作を展示している。水窪小と水窪幼稚園の子供たちが描いた絵画も紹介している。 5日の芸能発表は午後1時に開演する。舞踊やコーラス、手品などが披露される予定。発表の様子は、動画投稿サイト「ユーチューブ」のチャンネル「いつみっくチャンネル」で生配信する。録画も後日
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水窪の山々、秋色に 山住峠周辺で紅葉が見頃 浜松・天竜区
浜松市天竜区水窪町の標高約1100メートルに位置する山住峠周辺で、紅葉が見頃を迎えている。11月上旬ごろまで紅葉の景色を楽しめる。 天竜区観光協会水窪支部や同町のNPO法人「山に生きる会」によると、カエデやモミジなどは葉の色が変わり始めたばかりで、これから気温が下がるにつれて一帯に紅葉が広がる見込み。 2日は晴天に恵まれ、同峠近くの山住神社の駐車場から色鮮やかな赤と黄色の山々が見えた。 家族で訪れた磐田市の無職鈴木茂男さん(69)は「赤色が特にきれいで見晴らしが素晴らしい。とてもいい景色」と話した。
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名人クラス 片岡さん優勝 浜松市北区の萩原荘将棋大会
浜松市北区の「市ふれあい交流センター萩原」(旧萩原荘)で23日、萩原荘親睦将棋大会が開かれた。コロナ禍で約3年ぶりとなった開催に64人が参加し、最強の名人クラスで片岡高明さんが優勝した。 上位入賞者は次の通り。 名人①片岡高明②増井豊③木俣良一▽S ①岡本康夫②三輪宗男③伊藤憲次▽A ①吉田志郎②金田且視③牧野斉▽B ①松田寿一②澤井克夫③河村正夫▽C ①芝田信照②中根清③中村敏男
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制服多様化で高まる主体性 浜松・佐久間中 学校課題話し合う契機に
浜松市天竜区佐久間町の佐久間中は昨年11月、多様性を尊重するため、制服のスラックスやスカートの着用を性別に関係なく認めるなど新たな校則を導入した。校則を変えて1年を迎える中、一部の生徒から「学校生活が楽しくなった」と好評だ。 制服選択の自由化をきっかけに、生徒は新たな課題と向き合うようになったといい、学校側は「主権者教育につながっている」と手応えを示す。 1年女子の塩沢夢(ゆめ)さんは、スラックスで学校生活を送る。「スカートよりも過ごしやすくて助かる」と話す。ネクタイとリボンの着用も認められていて、昨年度の卒業式でも一部の3年生が着用した。 生徒会長の2年村田いち花さんは新たな校則を導
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高根城の魅力学ぶ 浜松観光ボランティア
浜松市の浜松観光ボランティアの会は27日、ガイド研修の一環として、同市天竜区水窪町の「高根城跡」を訪れた。参加した同会中ブロックの会員19人は、高根城の歴史や特長を学んだ。市などによると、同城は南北朝時代の応永21(1414)年に築城され、後に武田信玄が自軍の拠点として改修した。山や川に囲まれた地形を生かした攻めにくい城だったと推測されている。 同町のみさくぼ観光ボランティアガイドの会が参加者を案内し、復元された堀や井楼櫓(せいろうやぐら)を巡った。参加した堀内映(うつる)さん(70)は「(高根城は)信州側の動きを監視する役割があったと思う。実際に現場へ来ることで理解が深まった」と充実感を
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記者コラム「清流」 行事のよろこび
静岡、長野県境にまたがるヒョー越峠で23日、「峠の国盗り綱引き」に代わる企画で浜松市天竜区水窪町の「遠州軍」と長野県飯田市南信濃の「信州軍」が顔を合わせた。新型コロナウイルスの感染対策として綱引きは中止したが、参加者からは「久々に集まることができてよかった」と両軍の再会をよろこぶ声が多く上がった。 遠州軍を構成する天竜商工会水窪支部の綱引き担当部長を務める山本功さん(48)は「(信州軍の)元気な姿が見られてうれしい」と話した。峠の国盗り綱引きは、三遠南信地域の活性化を目的に始まった。来年に向け、参加者の気持ちは前へ進んでいる。 今年は、コロナ禍などで中止したイベントが次々に再開している。
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旧龍山北小校舎などでアート企画 12月2日から3日間 浜松
浜松市天竜区龍山町の若手でつくる任意団体「龍山未来創造プロジェクト」は12月2~4日の3日間、空間全体で芸術を表現する企画「龍山、ぽちゃん-龍山の昔、今ここから-」(静岡新聞社・静岡放送後援)を同町の旧龍山北小校舎などで開く。作品展やワークショップを展開し、アートの力で地域交流の場をつくる。 人口が500人を切った龍山町で、帰省客や地域住民らが交流するイベントをつくろうと、常葉大造形学部(静岡市葵区)の蜂谷充志教授の研究室と協力して企画した。 校舎では、空間を一つの芸術作品にする手法「インスタレーション」を実践する。映像、作品展、ワークショップ、ステージパフォーマンスを教室や多目的室で開
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静岡人インタビュー「この人」 「水窪100山」完登 田中大輔さん(浜松市浜北区)
浜松市天竜区水窪町のNPO法人「山に生きる会」が同町の山や峠をまとめた「水窪100山」。そのすべてを約4年で登り切った。今春、最後の不動岳(標高約2171メートル)を登って同会公認の初の完登者になり、7日に賞状が贈られた。山登りを楽しむ傍ら、同町の自然や地域に関する情報の発信もする。浜北区在住の会社員。50歳。 -水窪100山に挑戦したきっかけは。 「地元の山を登りたいと考えていた。『山に生きる会』のホームページを見たり、山登りの記録を共有できるスマートフォンアプリ『YAMAP(やまっぷ)』と『ヤマレコ』の二つで情報収集したりした。2019年に挑戦を始め、今年5月に100山目を登り切った
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国盗り綱引き「来年こそ勝負」 コロナで中止も遠州・信州両軍集結 浜松・水窪/長野・飯田の県境
浜松市天竜区水窪町と長野県飯田市の県境にまたがるヒョー越峠で23日、秋の恒例行事「峠の国盗り綱引き」の代わりに企画された「志気高揚の会」が開かれた。新型コロナウイルスの影響で綱引きは3年連続で中止となったが、集まった水窪町の「遠州軍」と飯田市南信濃の「信州軍」は来年に向けて健闘を誓い合った。 遠州軍を構成する天竜商工会水窪支部の会員ら22人と信州軍を構成する飯田市の飯田商工会議所遠山郷支部の会員ら18人が出席。両軍代表者が相手にエールを送った後、綱引きの勝敗で争う目印「国境」の立て札の前に並んで両軍の顔合わせをしたり、綱を握る構えをしたりして英気を養った。 天竜商工会水窪支部の牧内一支部
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水窪中生考案「青春弁当」 栄養、見栄えに工夫、完売の盛況
浜松市天竜区水窪町の「スーパーまきうち」で15、22日の両日、水窪中の2年生がメニューを考案した「青春の中学生弁当」が販売された。4人の生徒がそれぞれ考えた弁当が販売され、用意した各50食が完売した。 家庭科授業で弁当のメニューを考える時間があり、水窪小中学校コミュニティスクールのコーディネーターを務めるスーパーまきうち取締役の牧内真美さんから、中学生が考えた弁当を同スーパーで販売する提案が出た。 遠見石侑平さん、楠遥稀さん、平出琥太郎さん、伊藤健さんの4人が弁当の企画に参加。昨年度から準備し、メニューの調理手順も考えた。15日に平出さんと伊藤さんの弁当2種類が、22日に遠見石さんと楠さ
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アセス準備書、再縦覧へ 天竜風力発電事業 意見漏れで修正版
浜松市天竜区佐久間町、龍山町の山中で中部電力子会社のシーテック(名古屋市)が計画する「ウインドパーク天竜風力発電事業」(仮称)について、同事業の環境影響評価(アセスメント)準備書の縦覧を28日から再び実施する。同社は、準備書に住民側の意見の一部が反映されていなかったとして、修正版を公開する。 同社によると、準備書に関する意見を以前に募集した際、メールで寄せられた意見の一部が同社パソコンの迷惑メールのフォルダーに収納されていたことに気づかず、意見を反映できていなかった。8月の住民説明会で住民側から指摘があった。 地域住民に対し十分な対応ができなかったとして、準備書を取り下げ、修正版を公開す
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一輪車の妙技 旋回お見事 浜松・水窪小の全児童36人披露
浜松市天竜区水窪町の水窪小でこのほど、全児童36人の一輪車のパフォーマンスが披露された。1~6年生が協力し、練習の成果を発揮した。 青空の下、児童は大きな列をつくって旋回する技「プロペラ」をはじめ、見事なチームワークで難しい技を保護者らの前で次々と成功させた。約20分間の演技を披露し、保護者らは子どもたちの勇姿をカメラに収めるなどしていた。 児童のまとめ役を担った6年の鈴木麻未さんは「楽しみながら頑張って取り組むことができた。想像よりもうまくいったので感動した」と達成感に満ちあふれていた。 一輪車のパフォーマンスは元々、9月の体育祭で発表する予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大で
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寄せ書きたこでエール 「国盗り」控え水窪の団体へ 浜松・西区入野地区の小中学生
浜松市西区入野町の入野地区の小中学生が寄せ書きをしたたこが20日、同市天竜区水窪町のみさくぼ綱引倶楽部へ寄贈された。7月下旬に同地区で講師を務めた綱引き教室のお礼と23日に県境のヒョー越峠で開かれる「峠の国盗り綱引き」へのエールを込めた。 たこは「入野地区凧揚会」がつくった。縦横58センチの用紙に赤色の背景を施し、「義廣」と白文字で大きく書いた。寄せ書きには、「綱引き頑張ってください」「地域を盛り上げてください」などと温かいメッセージが並ぶ。 同区水窪町の水窪協働センターで開かれた贈呈式では、綱引き教室を主催した入野協働センターの担当者が同倶楽部のメンバー3人にたこを手渡した。 今年
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ぬるま湯使い生地 伝統のうどん作り 水窪のNPOが講習会
浜松市天竜区水窪町のNPO法人「山に生きる会」は16日、同町の山村開発センターで郷土料理講習会を開いた。参加者約20人は、昔ながらの手料理を楽しんだ。 同町で小麦粉の生産が盛んだった約70年前に定着していた手打ちうどんに挑戦した。調理時間の短さが特長で、水ではなくぬるま湯を使って生地をつくることで、生地が早めに完成するという。 参加者は、調理経験者の助言を受けながら生地を円盤状にゆっくり伸ばしたり、うどんの細さを意識して切ったりしていた。同会理事の守屋千づるさん(68)は「ちょうど良い柔らかさでおいしかった。郷土の味をちゃんと後世に残せるようにしたい」と話した。 郷土料理講習会は、伝統
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浦川を元気に 響けオールディーズ 浜松で11月、初のイベント
かつての地元のにぎわいを再びつくろうと、浜松市天竜区佐久間町浦川の理容店「ヘアーサロンノリモト」の店主乗本和男さん(55)が、趣味のオールディーズの音楽で協力の輪をつくり、浦川地区の地域おこしに汗を流している。11月6日に浦川駅前で初のイベントを開く予定で「浦川を知ってもらうきっかけにつなげたい」と意気込む。 9月上旬、同町の浦川ふれあいセンターで乗本さんはダンスの指導をしていた。BGMは1960年代以前の米国の音楽シーンを彩った名曲が中心。懐かしくて元気が出るメロディーとリズムに合わせ、小学生から大人まで真剣な表情で踊りに励んでいた。11月のイベント「浦川Rockin,(ロッキン)マルシ
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クラフトバンドのかばんや小物並ぶ 浜松・水窪で伊藤さん個展
浜松市浜北区在住のクラフトバンド作家伊藤一美さんの作品展が今月末まで、天竜区水窪町の水窪文化会館で開かれている。かばんや小物など、丁寧につくられた作品約20点が並ぶ。 クラフトバンドは紙でできており、軽くて丈夫な性質が特長。伊藤さんによると、色の種類が豊富でさまざまなデザインを楽しめる点や修理しやすい点が魅力という。 作品展では買い物で使える手提げやポーチ、かごなど色や形が異なる一点ものを紹介している。 展示期間中の28日には、伊藤さんが講師を務めるクラフトバンド講座が同館で開かれる。
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地域の自然や伝統学ぶ 浜松・水窪中 青崩峠や足神神社訪問
浜松市天竜区水窪町の水窪中1年生4人は11日、総合的な学習の一環として地元の青崩峠や足神神社を訪れ、水窪地区に根付いた魅力ある自然や伝統文化について学んだ。 地域のNPO法人「山に生きる会」が同町と長野県飯田市との県境にある青崩峠を案内し、戦国時代の歴史や周辺で生育する植物を説明。特有の強い風が吹く中、生徒は真剣に話を聞いた。足神神社では守屋治次宮司が国指定重要無形民俗文化財「西浦の田楽」を紹介し、約1300年続く伝統文化の大切さを伝えた。 1年生の高木美音(みお)さん(13)は「(初めて峠を登り)景色がきれいで楽しかった。西浦の田楽を知ることで、地元を誇らしく感じた」と振り返った。
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陸上養殖アワビの殻や竹でワークショップ 浜松・天竜区
浜松市天竜区二俣町の国登録有形文化財ヤマタケの蔵でこのほど、同区佐久間町のアワビの殻や竹を使って楽しむワークショップが開かれた。 ワークショップは、浜松山里いきいき応援隊の青島翔平さん(31)と金田鈴音さん(21)が主催し、今回で2回目。佐久間町の自然や産業を他の地域に知ってもらうきっかけづくりとして開催した。午前は同町の陸上養殖で生産しているアワビの殻を使ったストラップづくりを実施、午後は同町の竹を筒にした万華鏡を作った。万華鏡づくりでは、親子連れなど8人が参加した。竹に人魚を描いた同区二俣の島袋美那ちゃん(6)は「(万華鏡をのぞいて)海が見えた気がする。楽しかった」と満足している様子だ
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山仕事の安全祈願 浜松・水窪で「山の講」
浜松市天竜区水窪町のNPO法人「山に生きる会」はこのほど、山仕事の安全を祈願する「山の講」を同町の交流施設「田楽の里」で開いた。 同会の会員ら約20人が参加し、ひな壇にはぼた餅や古くに使われていた山道具などを供えた。守屋治次宮司が祝詞を読み上げた後、参列者を代表して同会の寺田昇顧問と熊谷修代表が玉串をささげた。神事に続き、同会が水窪町の山や峠をまとめた「水窪100山」を全て登頂した同市浜北区在住の会社員田中大輔さん(50)の表彰式も行った。 表彰式の後、参加者はぼた餅を食べたり、酒を飲んだりして祭礼の時間を過ごした。
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「森の秘密基地」で自然と音楽楽しむ 浜松・天竜区
浜松市天竜区佐久間町の任意団体「いもほり」はこのほど、同町の耕作放棄地を再利用した「森の秘密基地いもほり」で秋の自然体験イベントを開いた。 森の秘密基地では月に数回イベントを開催しており、自然の楽しさにふれる機会や地域交流のきっかけを創出する拠点として市内外の家族連れが訪れる。 今回は同町出身で作詞家兼歌手のうめたちあきさん(53)=同市東区在住=が訪問。開放的な空間で参加者10人とともに同町の旧城西小の校歌やアニメ主題歌などを歌い、特別な1日を過ごした。木でつくった打楽器の演奏も楽しんだ。初めて訪れた同市東区の内田悠喜(はるき)ちゃん(5)は「木のおもちゃができて楽しかった」と元気よく
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#写真で魅せる私の天竜 台風に負けずSNSで盛り上げて 浜松山里いきいき応援隊・山崎さん発案
台風15号の被害を受けた浜松市天竜区を応援しようと、同区の自然あふれる絶景や日常の風景を写真で発信して盛り上げる取り組みが、交流サイト(SNS)で広がっている。発起人で浜松山里いきいき応援隊の山崎洸一さん(22)は「取り組みに共感する人が多くてうれしい。今後も天竜を盛り上げたい」と話す。 同区二俣町などで復旧作業のボランティアに入った山崎さん。土砂にまみれた道路や浸水した家屋を目の当たりにした半面、復旧後も活気が戻らない観光事業者や飲食店関係者の声を聞いた。 地域に暗い雰囲気が広がる中、明るい話題づくりが必要と考えた。山崎さんは9月30日、「#(ハッシュタグ)写真で魅せる私の天竜」と付け
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野鳥の森巡り自然を楽しむ 浜松・天竜区でツアー
浜松市天竜区水窪町の野鳥の森でこのほど、「野鳥の森ウォーキングツアー」が開かれた。参加者は緑豊かな山の中を巡り歩き、地域の自然の魅力に触れた。 市の事業の一環で、都市部の市民と中山間地域の交流を深める狙いで実施した。同市中区のインバウンド事業などを手掛ける「mocha-chai(モカチャイ)」がツアーの企画と運営を担当し、地元のNPO法人「山に生きる会」が講師として山道を案内した。 参加者10人は、野鳥の森を巡る約4キロのコースを歩いた。連なる山の景色を見渡したり、木の滑らかな肌を触ったりして楽しんだ。 参加した同市東区の小学校教員鈴木佳純さん(28)は「いろんな植物を見ることができた
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記者コラム「清流」 同じ構図
台風の接近で激しい雨が降る中、浜松市天竜区緑恵台ののどかな住宅街を大量の土砂が襲った。土砂がなだれ込んだ先には家族連れやお年寄りが暮らす家があった。人が密集する場所に危険な土砂が放置されたまま。熱海市の土石流災害と、今回の土砂崩れは同じ構図ではないか。現場を歩きながら強く感じた。 地元に長く住む住民は「数年前に運ばれてきた盛り土ではないか」と指摘していた。土砂が流れ込んだ住宅3棟のうち、同居する家族3人がけがを負った。命に別条はないが、家から無事に脱出できたのは奇跡に近い。 次の事故が起きないよう、行政には詳しい原因の究明が求められる。なぜ危険な土砂が住宅街に放置され、関係ない人を巻き込
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音街ウナ列車、新装発進 天浜線の仮装アイドル 11月アルバム発売PR
天竜浜名湖鉄道(浜松市天竜区)と音声合成ソフトの開発会社「エム・ティー・ケー」(同市東区)は23日、同社の仮想アイドル「音街ウナ」のラッピング列車を一新した「うなぴっぴごー!」のお披露目式を天竜二俣駅で開いた。ファンや家族連れ約100人が生まれ変わった列車を見て楽しんだ。24日から定期車両として運行する。 音街ウナは2016年7月にデビュー。動画投稿サイトなどで国内外のファンから支持を集めていて、「音楽の街」を掲げる浜松市の地域振興に貢献している。11月16日に発売するウナのセカンドアルバムのPRに合わせてデザインを変えた。 今回のうなぴっぴごー!は、オレンジ中心の配色から、ウナの帽子の
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天竜区に新風力発電計画 浜松 3社目、最大12基
東京都の「浜松陸上風力発電」が浜松市天竜区佐久間町、春野町の山中で風力発電事業を計画していることが22日、同社などへの取材で分かった。来月4日から、周辺への影響を予測した環境影響評価(環境アセスメント)の配慮書の縦覧が区役所や各協働センターなどでできる。 浜松陸上風力発電は、洋上風力発電事業を手がける「インフラックス」(東京都)のグループ会社。「仮称浜松陸上風力発電事業」の想定区域は、佐久間町上平山、春野町豊岡、気田の天竜スーパー林道沿い。竜頭山から秋葉神社の間に風力発電を設置する。 同社によると、事業の想定区域は約1500ヘクタールで、風力発電機を設置する想定範囲は約200ヘクタール。
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秘密基地で木工楽しむ 親子、豊かな自然に笑顔 浜松・天竜
浜松市天竜区佐久間町の任意団体「いもほり」は17日、同町の耕作放棄地を再活用した「森の秘密基地 いもほり」で木工を楽しむワークショップを開いた。市内外から親子13人が参加し、豊かな自然に触れながら木や竹を使った作品づくりを楽しんだ。同団体のスタッフやボランティア5人が製作を手伝った。 親子は、トンカチやのこぎりを使って弓や巣箱づくりなどに挑戦した。作業が一段落すると、子供たちは近隣の日月神社で虫を探したり、材料探しに林を散策したりした。家族で参加した浜名中1年山下聡太郎さんは「いろんな材料を使って楽しく作業ができた。車の中で見た山の景色や細い道路も面白かった」と笑顔で話した。 森の秘密基
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大洞若子城御城印 5種に刷新 朱雀など描き見栄え良く 浜松・佐久間
浜松市天竜区観光協会佐久間支部はこのほど、大洞若子城の御城印を刷新した。1種類から5種類に増やし、注目度の向上を図る狙い。担当者は「多くの人に知ってもらえるきっかけにしたい」と期待する。 同支部によると、大洞若子城は、高根城(水窪町)の支城として戦国時代の武田家の遠州侵攻で戦略拠点にしたとされている。新たな御城印は、縁起物とされる朱雀(すざく)、青龍、玄武、白虎を背景にそれぞれ描いた4種類の絵と、同城跡の下方に位置する鉄橋と鉄道の風景を描いた計5種類。浜松山里いきいき応援隊の鈴木千陽さんが製作に協力した。 5種類とも600枚ずつ用意しており、価格は1枚300円(税込み)。同支部の邑瀬三男
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二俣の教育発展 建部新八郎しのぶ 浜松市天竜区で124回忌法要
明治時代に旧豊田郡鹿島村(現浜松市天竜区二俣町鹿島)の教育の発展に尽力した建部新八郎(1856~1899年)の124回忌の法要が10日、同区二俣町の北鹿島墓地で開かれた。初開催の法要に出席した関係者約30人は、地元の偉人に思いをはせた。 法要は、地元世話人の久保田敦博さん、鈴木悟さんら4人でつくる顕彰会の主催で執り行われた。 新八郎は1856(安政3)年に江戸で誕生し、明治維新の後は教育者の道を選んだ。旧鹿島村にあった二俣尋常小学校鹿島分校の初代校長として学童の育成に力を注ぎ、多数の人材を輩出した。久保田さんら地元有志の調査で所在不明だった建部家の墓が昨年見つかるなど、功績をたどる動きが
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3年ぶり「みさくぼ祭り」盛り上げへ 子どもら囃子の稽古に汗
浜松市天竜区水窪町で3年ぶりに開催する伝統行事「みさくぼ祭り」の準備に向け、地元の若連や子どもたちが囃子(はやし)の稽古を始めた。参加者たちは、久しぶりの行事を盛り上げようと、練習に汗を流す。 みさくぼ祭りでは、町内の神原、小畑、向市場、本町計4地区が参加し、囃子と屋台をそれぞれ披露する。今年は新型コロナウイルス対策で恒例の仮装パレードを中止とし、屋台の引き回しもしない。 神原地区の八幡若連のメンバーと小中学生ら約20人が8日夜、水窪協働センターで練習を開始した。感染対策を講じて取り組んだ。 参加者は、3年ぶりに演奏する太鼓と笛の感覚を確かめつつ、力強い音色を響かせた。行事に初めて参加
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記者コラム「清流」 地域活性化へ新たな挑戦
今月から水窪支局に赴任した。地域活性化に汗を流す地元住民の話を聞く機会があり、斬新さに驚いた。 天竜区佐久間町浦川で理容室を営む乗本和男さん(54)は、1950~60年代ごろのポピュラーな洋楽を指す「オールディーズ」で地域を盛り上げようと、音楽イベントを企画している。 4月に浦川小で開いたイベントでは、名古屋市のバンドや地元のダンスサークルを招き、約300人が集まる盛況ぶりだった。乗本さんは現在も県内外の音楽ファンと交流を広げている。新たな催しをきっかけに浦川を知り、足を運んでもらいたいという。 最近は新型コロナウイルスの影響で伝統行事の中止が相次ぐ。閉塞(へいそく)感が漂う今こそ新し
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城南静岡が団体初V 個人は土橋 東海中学総体・新体操
▽団体 ①城南静岡22・400点(望月音、西尾、永瀬、渡辺、森)②長泉18・800点⑤沼津市立高中等部16・600点⑥島田二16・550点⑦静岡英和13・450点 ▽個人 ①土橋莉子(城南静岡)44・850点③小川(島田金谷)41・050点⑥高村(御殿場西)37・850⑧安川(浜松三方原)35・700点⑩鈴木(裾野東)35・100点 ■あふれる躍動感 表情豊かに 昨夏に続く2度目の挑戦で初の東海制覇を果たした。団体の城南静岡は県大会で出したチーム記録を1・100点上回る22・400点をマーク。1、2年生で構成するチームでまとめ役を務める1年望月音は「納得いく演技とまではいかなかったが、
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風力発電事業の環境影響は 企業が天竜で説明会
浜松市天竜区佐久間町、龍山町の山中で「ウインドパーク天竜風力発電事業」(仮称)を計画する中部電力子会社シーテック(名古屋市)は3日、同事業の環境影響評価(アセスメント)準備書説明会を同区の龍山森林文化会館で開いた。住民35人が出席した。 シーテックは、環境影響評価に基づく調査の評価結果を報告した。騒音、粉じん、動物の生態系など計12項目を調査し、いずれも環境基準を下回るか、もしくは影響は小さいと予測される結果が出たと報告した。 参加した住民からは「表層水の水質は調査しているが、地下水の調査はしていないのか」などの質問が出た。同社担当者は「工事で地中に深く掘ることはなく(地下水の)影響はな
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浜松・佐久間ダム 発電学ぶ 親子26人、施設の規模に驚き
浜松市は3日、「夏休みエネルギー体験ツアー」を開いた。参加した市内の親子12組26人は、同市天竜区の佐久間ダムの関連施設を見学し、ダムの役割を学んだ。 親子は佐久間ダムと佐久間電力館を訪れ、ダムの水力発電の仕組みや水害防止に貢献していることなどを学んだ。ダムでは下流部にエレベーターで移動し、高さ155・5メートルのコンクリート施設を一望した。参加者は施設の大きさに驚きつつ、記念写真を撮ったりして楽しんでいた。 初めて訪れた市立中部小6年の間瀬悠太朗君(12)は「迫力がすごかった。もっといろんなエネルギーの施設を見たくなった」と好奇心にあふれていた。 ツアーは、市内に22施設ある関連施
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県中学総体 静岡市で開会式 土橋さん宣誓「夢追う」
静岡県中学校総合体育大会(静岡新聞社・静岡放送後援)の総合開会式が23日、静岡市駿河区の草薙このはなアリーナで開かれた。県中体連、県教委の役員と新体操の選手らが出席した。=関連記事11面へ 県中体連の河合祐一会長は「最後まで諦めず、存分に戦ってほしい」とエールを送った。選手を代表して、新体操に出場する城南静岡中3年の土橋莉子さん(14)が「(コロナ禍で)当たり前の日常を失ったが、一歩ずつ進んできた。夢を追うことの素晴らしさを伝えたい」と宣誓した。 2021年度の総合優秀成績校の東海大翔洋中(男子)と浜松浜北北部中(女子)が優勝旗を返還した。21年度成績優秀校の長泉中、吉田中、浜松丸塚中には
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ベンチ塗装を提案、作業 静岡長田北小の女児8人
静岡市駿河区の長田北小6年生8人が20日、ボランティア活動として、学校近くの長田北ポケットパーク緑地に設置されているベンチ5基を色鮮やかに塗装した。 児童らによると、ベンチは元々塗装されておらず、地味な印象で利用が少なかったという。きれいに塗り直して多くの人に利用してもらおうと、仲の良い女子児童8人が学校に提案。緑地を管理する市の許可を得て実施した。 児童は昼休みを使って作業に取り組んだ。市職員3人のサポートを受け、若草色のペンキを丁寧に塗った。塗装を友人に呼び掛けた石原芽香さん(11)は「(今までベンチが利用されず)とてももったいないと感じていた。休憩に使ってほしい」と明るい表情で話し
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ウクライナ侵攻 関心持ち続けて 静岡の市民団体が慈善イベント
世界の子どもたちを支援する静岡市の市民団体「しずおか笑顔プロジェクト」は5日、同市駿河区のグランシップでウクライナ支援のチャリティーイベント(静岡新聞社・静岡放送後援)を開催した。パネルディスカッションなどを通して、ロシアによるウクライナ侵攻の現状を来場者約300人に伝えた。 国内外の支援者や高校生を交えたパネルディスカッションでは、避難者支援に携わるワルシャワ日本語学校教頭の坂本龍太郎さん=ポーランド在住=が、海外の避難者が異国の言葉や文化の違いに苦労して暮らしていることや日本の避難者支援が少ないことを説明。「侵攻はまだ続いている。関心を持ち続けてほしい」と呼び掛けた。 パネリストを務
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富士山生かす街づくり研究 静岡・山梨の4小学校連携 発表目指し顔合わせ
富士山の登山口に近い静岡、山梨両県の小学校の児童が連携し、地域課題の解決策を探る「富士山登山口子供サミットプロジェクト」を始めた。5日、オンラインによる「スタートの会」を開き、富士山周辺の魅力や課題を共有した。 参加するのは富士宮市の大宮小、小山町の須走小、御殿場市の印野小、山梨県富士吉田市の吉田小の6年生。4校の児童は総合学習の授業の中で富士山を生かした街づくりについて考え、9月ごろに途中経過を報告し合う。12月~来年1月に、研究成果を披露するサミットを開催する。 初顔合わせとなったスタートの会では、各校がスライドで富士山に関連した地域の魅力や課題を説明。須走小は富士山周辺の野鳥や観光
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玉入れ元気よく 静岡大付属静岡小 ミニ運動会で復活
静岡大付属静岡小は29日、ミニ運動会を静岡市葵区の同校で開いた。新型コロナウイルスの影響で中止していた運動会の人気種目「相棒玉入れ」を3年ぶりに再開し、1年生と6年生約200人は元気よく汗を流した。 コロナ禍で中止・縮小していた行事を可能な限り復活させようと、5、6年生でつくる本部委員会は「思い出リベンジャーズ」と題したプロジェクトを立ち上げた。第1弾の企画としてミニ運動会を開催した。 相棒玉入れは、高学年と低学年がチームを組んで玉入れをする競技。新型コロナが拡大した2020年度以降、運動会の規模縮小で種目から外れていた。子どもたちは網を目がけて勢いよく玉を投げ続け、網に入ると笑顔を見せ
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ボール遊びで楽しく交流 B3ベルテックス静岡 子ども食堂訪問
男子バスケットボールB3のベルテックス静岡の岡田雄三選手(26)=三島市出身=と吉田健太郎選手(26)が27日、静岡市葵区の松富団地集会所で開かれた井宮北しょうぶ子ども食堂を訪ねた。選手はボール遊びなどを通じて、地元の子どもたちと交流を深めた。 同団地で毎月開かれる子ども食堂の運営支援に携わり同チームとオフィシャルクラブパートナー契約を結ぶアイワ不動産が、昨年に続き企画した。夕食前に行ったボール遊びでは、年長から中学1年生までの18人がポートボールやドッジボールなどに参加し、選手と共に楽しく汗を流した。 交流を振り返り、岡田選手は「バスケットボールといった球技に限らず、運動を好きになるき
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広島の箕牧さん、被爆経験を語る 静岡雙葉学園中・高
広島県原爆被害者団体協議会の箕牧(みまき)智之理事長(80)=同県北広島町=が17日、静岡市葵区の静岡雙葉学園中・高で講演し、自身の被爆体験を基に戦争の恐ろしさを伝えた。 ロシアのウクライナ侵攻をきっかけに、同中高の生徒が有志で立ち上げた平和の大切さを学ぶ企画「FUTABA中高生PEACEプロジェクト」の一環として、箕牧さんを講師に招いた。 箕牧さんは3歳の時に被爆した。原爆で父を亡くしたことや、被爆に伴い発症した病気に苦しんだ経験を伝えた。最近は、世界情勢の不安から戦争勃発の危機を感じているといい、「戦争は絶対に反対してください」と呼び掛けた。 第24代高校生平和大使の同高2年川口真
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静岡県労金 生活困窮者へ食料品支援 25店舗に回収箱設置
静岡県労働金庫(古川正明理事長)は1日、創立70周年事業の一環として、食料品を生活困窮者などの支援団体に送る「フードドライブ」事業を始めた。食料品の回収ボックスを県内全25店舗に設置し、寄付を募る。初回の回収期間は30日まで。11月と来年3月にも回収期間を設ける。 回収した食料品は、静岡市葵区の認定NPO法人フードバンクふじのくにを通じて、県内の生活困窮者やシングルマザーなどを支援する団体へ贈られる。 同金庫は約10年前から社会貢献の一環として、職員自らが食料を支援団体に寄付する取り組みを開始し、同法人の設立にも協力した。70周年の節目を機に、寄付活動の輪を広げようと今回実施した。 古
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長田の桃、本格出荷へ JA静岡市が目ぞろえ会
JA静岡市の長田桃生産委員会は27日、モモの出荷の本格化を前に目ぞろえ会を同市駿河区の同JA長田集出荷場で開いた。 地元の生産者48人が参加した。長田地区のモモは、水はけが良く温暖な気候の土地で育てられ、みずみずしく柔らかい果肉が特徴。果実の表面の状態や色合い、病害などさまざまな出荷基準を確認した。 今期の出荷は、ハウス栽培の果実が5月6日、露地栽培は23日に始まった。目標は出荷量50トン、売上高5千万円を目指している。7月上旬まで収穫を行う予定。同JAの担当者は「小ぶりのモモが多いが、質は良く量も確保できている」と本年産に期待を寄せた。
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居場所カフェ再開 静岡中央高、生徒ら気軽に悩み相談
静岡市葵区の静岡中央高でこのほど、定時制や通信制の生徒たちが進路などの悩みを市民ボランティアらに気軽に相談する「居場所カフェ」が再開した。新型コロナウイルス禍で中断した2020年2月以来2年ぶり。 カフェは高校生を支援する県事業の一環として、NPO法人しずおか共育ネット(同市駿河区)が委託を受け運営している。本年度は毎週水曜に開催する。18日は訪れた生徒にカフェの雰囲気に慣れてもらおうと、同法人の運営スタッフやボランティアらとボードゲームなどで遊んだり、談笑したりして過ごした。 カフェは17年度に市事業として開始。家族の介護など周囲に打ち明けにくい悩みを抱える生徒もいたことから、第三者に
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静岡県庁本館など設計、中村与資平の功績は? 常葉大・土屋教授が足跡紹介
静岡県内の建築物愛好家グループ「たてもの文化倶楽部」はこのほど、浜松市出身の建築家中村与資平をテーマにした講座を静岡市葵区のレストラン「フランセ」で開いた。建築史に詳しい常葉大造形学部の土屋和男教授が中村の足跡を紹介した。 中村は、静岡市庁舎や県庁本館など多くの公共建築物の設計を担った。土屋教授は、中村が携わった建築物を写真で紹介。内装にあしらわれた彫刻などに触れ、「現代でも通用する高い技術を取り入れている」と説明した。 市内外の24人が参加し、講座後は質疑応答もあった。 (社会部・大沢諒)
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若者の消費トラブル防げ 常葉大生ら静岡で街頭啓発
静岡県中部県民生活センターは17日、5月の「消費者月間」に合わせ、悪質商法の被害防止を呼び掛ける街頭活動を静岡市葵区のJR静岡駅で実施した。4月から成人年齢が18歳に引き下げられたことで、被害が拡大する可能性が高い若年層への注意喚起に重点を置いた。 常葉大の防犯サークル「ジャスティス」のほか、県警、県弁護士会など9団体22人が参加し、若者を中心に相談先を記したリーフレットを手渡した。ジャスティスの部長を務める同大2年深沢武竜さん(19)は「インターネットや交流サイト(SNS)でだまされないように」と話した。 同センターに寄せられた2021年度の消費者相談は1660件。全体では20年度比で