独居高齢者、地域で見守る 認知症やうつ病特徴学ぶ「ご近所サポーター」養成講座 浜松市天竜区佐久間町

 浜松市天竜区佐久間町の医療機関や地元住民でつくる「佐久間地区生活支援体制づくり だ和いね」は17日、独居の高齢者を見守る人材「ご近所サポーター」養成講座の初回を同町の佐久間歴史と民話の郷会館で開いた。参加した天竜商工会佐久間支部女性部の会員ら18人は、高齢化が進む地域で暮らし支え合う必要性を学んだ。

グループワークをする参加者=浜松市天竜区佐久間町の佐久間歴史と民話の郷会館
グループワークをする参加者=浜松市天竜区佐久間町の佐久間歴史と民話の郷会館


 ご近所サポーターは、地域にいる独居の高齢者を見守るボランティア。独居の高齢者の認知症やうつ病のサインに気づくボランティアがいることで、早期に適切な治療につなげられる。
 高齢化が進む地域では、暮らしを支え合うネットワークづくりが課題だ。同区佐久間町では、人口全体の65歳以上の割合を示す高齢化率は63・1%(2022年10月現在)と市全体の倍を超える割合にあたる。
 講師で国民健康保険佐久間病院保健師の守下聖さんは、独居の高齢者が増えている現状を取り上げ、「社会的孤立の対策が必要」と危機感を強調した。講座では認知症やうつ病の特徴などを紹介したほか、グループワークを実施した。守下さんは取材に「日頃から支え合う体制ができることで慣れ親しんだ場所に長く暮らせる。見守っている高齢者に多少の変化を感じたら関係機関に相談してほしい」と話した。
 講座は今後、2回実施する予定。

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