学校跡(旧吉沢小)訪ね 地域の歴史学ぶ 閉校前に浦川小児童 浜松市

 浜松市天竜区佐久間町の浦川小の児童7人はこのほど、廃校となって53年たつ同町の旧吉沢小を訪問した。児童は昔の校舎を見学し、地域の歴史にふれた。同町の学校跡を巡る取り組みは初めて。

旧吉沢小を訪問し、歴史や特徴を学ぶ児童=浜松市天竜区佐久間町
旧吉沢小を訪問し、歴史や特徴を学ぶ児童=浜松市天竜区佐久間町

 旧吉沢小は1965年に開校したが、人口の急減により6年だけの存続で71年に閉校した。同小がある吉沢地区はJR飯田線浦川駅から車で約30分山に入った集落で、現在は11人が暮らす。
 同地区在住の大鷲義育さん(67)が児童を案内した。開校した当初はプールがあったことや、校舎の近くに幼稚園があったことなどを紹介した。
 児童は人がいない教室や廊下を歩き、かつてにぎわいがあった学校の空気に触れた。6年の倉田彩仁佳さん(11)は「寂しさと懐かしさを感じた。(本年度を最後に閉校する)浦川小の歴史も学ばないといけないと思った」と話した。
 同小は閉校を前に児童に地域の大切さを知ってもらおうと、「総合的な学習の時間」を活用して実施した。5月は同町川上、川合地区の学校跡を訪問する。
(浜松総局・大沢諒)

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