記者コラム「清流」 新たな挑戦に注目

 約36年にわたり、地元住民や観光客に愛されてきた浜松市天竜区水窪町の売店「みさくぼ路の里」が来年1月末で閉店することが決まった。地元の食材や土産物を扱い、小さな集落の“にぎわいの場”となっていた。閉店を惜しむ声は多く、喪失感が広がっている。
 インターネット通販の普及など、購入手段の多様化で苦戦を強いられてきた店舗販売は、新型コロナウイルスの影響で急激に追い込まれた。来年導入のインボイス(適格請求書)への対応も懸念材料になった。
 路の里の後継に地元NPO法人が手を挙げており、存続する可能性も出ている。同区佐久間町浦川では新たなカフェの開業準備が進む。厳しい状況が続く中、地域で生まれる新たな挑戦に注目したい。

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