全国高校選抜大会ローイング 男子シングルスカル広瀬(沼津工)悔しい3位 新居5位、浜松湖南女子6位

 ローイング(旧ボート競技)の全国高校選抜大会は24日、浜松市の天竜ボート場で決勝と順位決定戦が行われた。3クルーが決勝に進んだ県勢は男子シングルスカルの沼津工・広瀬薫が3位と善戦した。男子ダブルスカルで新居(和田、平山)が5位、女子かじ付きクオドルプルで浜松湖南が6位にそれぞれ入賞した。
▽男子シングルスカル決勝 ③広瀬薫(沼津工)7分32秒63
 ▽同ダブルスカル決勝 ⑤新居(和田、平山)7分8秒38
 ▽女子かじ付きクオドルプル決勝 ⑥浜松湖南(竹内、粟野未、荒井、粟野来、市川)7分42秒21

ゴール直前 一瞬の油断  男子シングルスカル決勝3位の広瀬に笑顔はなかった。レース後は悔しさと疲れでしゃがみ込み、「ゴールの直前で抜かれてしまった」とうつむいた。2位と0・3秒差。他選手のゴールのブザーを聞き間違え、一瞬の油断が生まれた。男子シングルスカル決勝で3位に入った沼津工の広瀬=浜松市天竜ボート場
 全国の舞台は不安から始まった。2月の練習中に右手中指を負傷し、しばらくボートに乗れなかった。筋力の強化に集中し、できる限りのレベルアップを図った。
 予選、準決勝はともにトップで通過し、胸をなで下ろした。決勝も安定したレース運びだったがゴール直前のミスに課題が残った。
 全国高校選抜の3位は沼津工ボート部で過去最高の順位。顧問の植松聖陽教諭は「通過点と思ってほしい」とエールを送る。直近の4月に日本代表選抜を控える。「日本代表になってアジア大会の出場を目指したい」と前を向いた。(水窪支局・大沢諒)
新居挽回ならず 序盤展開悔やむ  男子ダブルスカル決勝で5位入賞を収めた新居(和田、平山)は序盤で相手のリードを許したレース展開を悔やんだ。ゴール後、天を仰ぐ男子ダブルスカルに出場した新居の和田(左)と平山(右)=浜松市天竜ボート場
 安定したペースでこぐことを意識したが、500メートル時点で他校が一気に出力を上げた。和田は「いずれペースは落ちるだろう」と考えていたが、そのまま突き放され、挽回はならなかった。
 全国高校総体(インターハイ)に向け、平山は「体力を強化し、ラストスパートの残り250~300メートルで追い抜くレースをできるようにしたい」と切り替えた。
息合わせ力走 浜松湖南女子  女子かじ付きクオドルプル決勝に進んだ浜松湖南は6着で終えた。後半にペースを落としたが、最後まで息を合わせて力走した。レースの終盤、こぎ手の名前を呼び励ました舵手(コックス)の竹内は「冷静になり、皆のリズムを保つことを心がけた」と振り返った。女子かじ付きクオドルプル決勝で6位だった浜松湖南=浜松市天竜ボート場
 体力面での不足を補うため自主練習を積み重ね、全国レベルまで実力を引き上げた。目標とした舞台で全国の強豪と競った経験は大きく、部長の荒井は「努力して食らいつき、決勝まで進むことができた。体力など総合的な実力を高めていきたい」と前を向いた。女子かじ付きクオドルプル決勝で6位だった浜松湖南=浜松市天竜ボート場

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