移住、起業者へ 空き家紹介 「にぎわい創出に」 水窪でNPO 事業準備 浜松市

 浜松市天竜区水窪町のNPO法人「まちづくりネットワークWILL」は、同町で起業や移住を考える人に空き家を紹介する事業の準備を進めている。地域住民との交流や文化を尊重できる人が空き家を受け継ぐ流れが理想で、新たなにぎわいの創出につなげる。2024年度中に事業の本格化を目指す。事業の担当者は「水窪が盛り上がる仕掛けにしたい」と話す。

空き家の状態を調べるメンバーら=浜松市天竜区水窪町
空き家の状態を調べるメンバーら=浜松市天竜区水窪町

 2月中旬、空き家の紹介事業に関わるメンバーは、現在は使用されてない民家や宿を訪れた。立地条件や室内の状態、景観などを確認した。民家を所有する80代男性は「(空き家の紹介事業は)とても賛成できる。ふさわしい人がいればいつ買っていただいてもかまわない」と話した。
 水窪町史によると、林業や水窪ダム工事が最盛期の1950年代は人口1万人を超えていた。しかし、2024年3月1日現在で人口は1624人に減少した。人口減少に伴い、空き家も目立つようになった。
 空き家の紹介事業は市中山間地域まちづくり事業の1千万円を活用し、空き家の調査費用や物件情報をまとめたサイトの立ち上げなどに活用する。
 同NPO法人の平沢文江理事長は「商売したい人や移住後のテーマを持っている人が水窪に来られる仕組みにしたい。地域のお年寄りの元気にもつながる」と話す。
 (水窪支局・大沢諒)

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