セニアカーで巡る県境の秋 豊根・水窪の移動手段に 浜松

 浜松市天竜区水窪町などを拠点に活動する一般社団法人「MIZUNOTE」は28日、スズキのハンドル形電動車いす「セニアカー」を使って温泉やグルメを巡るツアーを開いた。参加者はセニアカーで山あいの道を気軽に移動し、日帰り旅行を楽しんだ。

セニアカーで移動する参加者=愛知県豊根村
セニアカーで移動する参加者=愛知県豊根村

 ツアーは、スズキの協力で実施した。同法人の宇佐美聖子代表(43)によると、水窪町に隣接する愛知県豊根村は、集落と最寄り駅の距離が遠く、移動手段の確保が課題だった。スズキの社員と交流する機会を通じて、今回の企画が立ち上がった。
 ツアーの一行15人は、JR飯田線水窪駅から隣駅の大嵐駅へ移った後、セニアカーに乗り換えた。時速約6キロで坂や曲がり道の多い道路約3キロを移動した。セニアカーはジョギングくらいのスピードで進み、参加者は落ち着いた様子で運転していた。運転した後、同村の喫茶店「栃の木」で昼食を取り、湯の島温泉に立ち寄った。
 宇佐美代表は「移動が便利になると、豊根村と水窪の行き来も簡単になる。移動の課題を今後も考えていきたい」と話した。
 (水窪支局・大沢諒)

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞