静岡県司法書士会 ダイヤル設置 身近な困りごと 迷わず電話を

 暴行や傷害の被害を受けた、残業代が支払われない―。静岡県司法書士会犯罪被害者支援委員会は、電話1本で司法書士に直接つながり、身近な困りごとを無料で相談できるダイヤルを設置した。専門の相談窓口を設けることで、犯罪被害者や周囲のトラブルに巻き込まれた人が手軽に相談できる環境作りを目指す。全国的にも珍しい取り組みで、同委員会の担当者は「悩みを抱える多くの人に気軽に活用してもらいたい」とPRする。

「司法書士直通 被害者もあんしんダイヤル」をPRする内田勝善司法書士=浜松市中央区
「司法書士直通 被害者もあんしんダイヤル」をPRする内田勝善司法書士=浜松市中央区

 相談ダイヤルの名称は「司法書士直通 被害者もあんしんダイヤル」。昨年の犯罪被害者週間(11月25日~12月1日)に合わせて設置し、1月29日時点で数件の相談が寄せられている。
 トラブルの一例として、昨年秋、傷害事件で逮捕された容疑者の車が浜松市内のある駐車場にしばらく放置されていた。車は約1カ月後に消えたが、駐車場を管理する女性は「車を撤去する方法が分からず、誰に相談するべきかわからなかった」と話す。同委員会の内田勝善司法書士(浜松市中央区)によると、身近で大小問わずさまざまなトラブルが発生した際、誰に相談するべきか悩む当事者は多いという。
 このほか、交流サイト(SNS)で誹謗(ひぼう)中傷を受けた、別居中の配偶者が家計にお金をいれてくれない―など多岐にわたるトラブルの相談を受け付ける。内田司法書士は「悩みの内容によっては犯罪に巻き込まれている可能性もある。迷わず電話してほしい」と話した。
 相談の受付時間は、毎週火曜、木曜の午後2~5時。問い合わせ先は、同ダイヤル<電080(4905)5949>へ。
 (水窪支局・大沢諒)

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