「額田女王」など展示 秋野不矩美術館で特別展始まる

 浜松市秋野不矩美術館(同市天竜区)で10日、特別展「上村松篁(うえむらしょうこう)が描く万葉の世界『額田女王(ぬかたのおおきみ)』挿絵原画展」(同市、同市文化振興財団主催、静岡新聞社・静岡放送共催)が開幕した。花鳥画家として活躍した松篁の作品138点が並ぶ。3月24日まで。

歴史小説「額田女王」の挿絵や関連作品などを展示する特別展=浜松市天竜区二俣町の秋野不矩美術館
歴史小説「額田女王」の挿絵や関連作品などを展示する特別展=浜松市天竜区二俣町の秋野不矩美術館

 作家井上靖(1907~91年)の歴史小説「額田女王」の週刊誌連載で松篁が描いた横長の挿絵や、連載後に刊行した画集の扉絵原画などを展示する。
 「額田女王」は、満開の梅の花とともに一人の女性がたたずむ様子を描く。凜(りん)とした女性の表情が印象に残る。繊細な筆遣いでオスとメスの鶴を描いた「丹頂」は、縦約2・3メートル、横約1・6メートルの2点を一対の絵として描写。「万葉の春(小下絵)」は、飛鳥時代から奈良時代の春をイメージして表現した。
 観覧料は一般800円、高校生、大学生、専門学生500円、70歳以上400円、中学生以下無料。問い合わせは秋野不矩美術館<電053(922)0315>へ。

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