無形民俗文化財「川合花の舞」再開の一歩 浜松市天竜区佐久間・八坂神社 29日奉納へ

 浜松市天竜区佐久間町川合地区の八坂神社で29日、県指定無形民俗文化財「川合花の舞」が4年ぶりに奉納される。舞を披露する川合花の舞保存会は本番に向け、今月初旬から稽古に励んでいる。中止期間が長く、本格的な再開には時間が必要のため、今回は通常よりも簡素化して執り行う。舞は午前9時から同神社の境内で実施し、日中に終了する予定。

川合花の舞の練習に励む会員ら=浜松市天竜区佐久間町川合の川合区民館
川合花の舞の練習に励む会員ら=浜松市天竜区佐久間町川合の川合区民館


 例年は約20演目を披露するが、今回は最初の演目である「地固め」と最後の「湯ばやし」の二つの舞を奉納する。前回の2019年は午後3時ごろから夜を徹して実施した。
 同会は毎週夜、同地区の川合区民館で練習している。舞い手はお囃子(はやし)の演奏に合わせ、数十分かかる舞を一通り踊り、振り付けを細かく確認していた。
 保存会の山下邦敏会長(71)は「1年間の無病息災を願う気持ちで取り組む。来年、再来年の開催に向けた再開への一歩にしていきたい」と話した。
 川合花の舞は三遠南信地域で伝わる湯立神楽で、約700年の歴史があると言い伝えられている。
 (水窪支局・大沢諒)

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