龍山の文化、アートで感じて 浜松市天竜区・町内に2作品 「ぶか凧」「白倉ばやし」表現

 浜松市天竜区龍山町の地元住民らでつくる任意団体「龍山未来創造プロジェクト」は昨年12月、龍山地域の伝統文化や豊かな自然を表現したウォールアートとタペストリーを町内2カ所に設置した。地域ならではの芸術作品が完成し、関係者は「魅力を見える形で残すことができた」と話す。

竜とぶか凧をモチーフにしたウォールアート=浜松市天竜区龍山町
竜とぶか凧をモチーフにしたウォールアート=浜松市天竜区龍山町
紅葉や白倉ばやしをモチーフにしたタペストリー
紅葉や白倉ばやしをモチーフにしたタペストリー
竜とぶか凧をモチーフにしたウォールアート=浜松市天竜区龍山町
紅葉や白倉ばやしをモチーフにしたタペストリー


 ウォールアートは国内外で竜の絵画を発表する国分夢志さんが制作した。龍山を象徴する竜と龍山町の寺尾地区につたわる伝統文化「ぶか凧(だこ)」の共演を、力強い筆遣いで表現した。大きさは幅約6メートル、高さ約1・6メートル。龍山森林文化会館に隣接する屋台小屋の壁を活用した。
 タペストリーは同町白倉地区の龍山高齢者コミュニティーセンターの窓部分に設置した。制作したのは東京出身のアーティスト桂川美帆さん。既に途絶えた伝統文化「白倉ばやし」と、町おこしのために地元住民がかつて植樹し、今も美しい景観を誇る紅葉の魅力を色鮮やかに表現した。白倉地区の青山典弘自治会長(81)は「白倉のために取り組んできたことを思い出させてくれる。若い世代へ未来をつなぐきっかけにしてほしい」と話した。
 同プロジェクト代表の長谷山大騎さん(29)は「地域に長く愛される作品になってもらえるとうれしい。この作品を見て、ぶか凧や昔の白倉に思いをはせてくれるきっかけになってほしい」と期待する。
 (水窪支局・大沢諒)

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