4年ぶり決戦へ練習に汗 峠の国盗り綱引き合戦 10月22日、浜松市水窪

 浜松市天竜区水窪町の「遠州軍」と長野県飯田市南信濃の「信州軍」が互いの“領土”を懸けて争う行事「峠の国盗り綱引き合戦」(静岡新聞社・静岡放送後援)が22日、県境のヒョー越峠で4年ぶりに開かれる。勝利を目指し、遠州軍のメンバーが練習に汗を流している。決戦が迫り、出場者は「とにかく勝ちたい」と意欲を燃やす。

決戦に向け、綱引きの練習に励む遠州軍のメンバー=浜松市天竜区水窪町
決戦に向け、綱引きの練習に励む遠州軍のメンバー=浜松市天竜区水窪町

 綱引きの通算成績は遠州軍が15勝17敗。3本勝負で、勝者は「国境」の立て札を相手側の領土へ1メートル移動できる。昨年は新型コロナウイルスの感染拡大を考慮して綱引きは中止し、交流イベントを開いた。
 遠州軍のメンバーは9月下旬から週2日の練習を週3日に増やし、本番に向けて士気を高めている。10月中旬の練習では「よいしょ」と声を合わせ、綱を力強く引っ張っていた。
 綱引き合戦の始まりは1987年。旧磐田郡水窪町と長野県南信濃村の両商工会青年部の交流事業として始まった。今年5月には水窪と飯田をつなぐ青崩峠トンネル(仮称、全長4998メートル)の掘削作業が終わり、開通への期待が両地域で膨らむ。遠州軍主将の山本功さん(49)は「青崩峠トンネルが完成に近づき、水窪と飯田の絆をさらに深める一日になると思う。勝利して領土を取り戻したい」と意気込んだ。
 当日は会場行きのシャトルバスを数便用意する。バスは水窪協働センター前の市営駐車場から出発する。問い合わせは天竜区観光協会水窪支部<電053(987)2100>へ。
 (水窪支局・大沢諒)

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