伊豆山復興の思い、ベンチに 地元出身作家とカフェ客共作 熱海の国道135号沿いバス停

 熱海市出身のイラストレーター富岡美紀さん(35)と写真家YUTAさん(32)が、同市伊豆山のコミュニティーカフェ「あいぞめ珈琲店」に訪れた客とともに作ったベンチが24日、同店近くの国道135号沿いのバス停「伊豆山中央」にお目見えした。土石流からの復旧復興を応援する人々の思いがこもったベンチに、住民から感謝の言葉が聞かれた。

富岡さん(右)とYUTAさん(左)らが手がけたベンチに腰かける高齢者=熱海市伊豆山
富岡さん(右)とYUTAさん(左)らが手がけたベンチに腰かける高齢者=熱海市伊豆山


 ベンチの制作は、富岡さんとYUTAさんが同店で8月に開いた作品展「永縁(えいえん)」をきっかけに、住民と来訪者のつながりを形にしようと企画した。熱海の海に生息する魚などの型を切り抜いたステンシルを富岡さんがデザインし、その上から約50人の来訪者が思い思いの色で転写した。
 同店を運営するボランティア団体「テンカラセン」のメンバーがバス停にベンチを設置すると、さっそく地元の高齢者が腰かけて「かわいらしいデザイン」「とても助かる」などと話した。富岡さんは「伊豆山を訪れた人の気持ちを含めて一つの作品になった」と話し、YUTAさんも「今後も多くの人が伊豆山との縁を感じられる作品を作りたい」と語った。

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