駅周辺の自転車盗「気を付けて」 沼津の高校生が呼びかけ 3年ぶり再開

 沼津市内の私立高6校で構成する啓発グループ「ハイスクール防犯隊」が3年ぶりに活動を再開した。新型コロナウイルス禍で中断を余儀なくされていたが、10月の沼津署のキャンペーン「自転車盗被害ゼロの日」に参加。「同じ高校生に防犯意識を持ってもらいたい」とメンバーは意欲的だ。

通勤、通学の人に自転車盗難被害防止を呼びかける「ハイスクール防犯隊」=10月中旬、JR沼津駅北口
通勤、通学の人に自転車盗難被害防止を呼びかける「ハイスクール防犯隊」=10月中旬、JR沼津駅北口


 「自転車はツーロックを」「盗難被害が増えてます」。11日朝、JR沼津駅北口には市職員や市地域安全推進員らとともに、防犯隊18人が広報活動に臨んだ。祝日明けの通勤、通学者に大きな声で呼びかけ、ポケットティッシュを手渡した。
 防犯隊は2010年、自転車盗への対策強化や若者による万引などの犯罪根絶を呼びかけようと、同署の依頼で発足。加藤学園、加藤学園暁秀、飛龍、桐陽、沼津中央、誠恵の各高校の生徒たちが自らの意志で取り組んできた。
 参加生徒は当初少なかったものの、年を追うごとに内容が定着。発足時から携わる加藤学園高の生徒指導部長河本秀昭教諭(56)は「生徒間のコミュニケーションのおかげで増えてきた。今後も6校で協力していきたい」と話す。桐陽高1年杉田大翔さん(16)=同市=は「啓発品を受け取ってくれた時はやりがいを感じる。交通マナーを守ってもらう活動もやりたい」と見据える。
 今年の同署管内の自転車盗難件数は181件(7日時点)で昨年同期比で30件増。全体の約3割は、高校生がよく利用する沼津駅周辺の駐輪場で被害に遭っている。同署の朝比奈利充生活安全課長は「同世代からの声かけで波及効果があればいい」と期待する。

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