知事「山梨知事の理解得ている」 リニア工事停止協議、JR東海の伝達に不快感

 川勝知事は定例記者会見で、リニア中央新幹線南アルプストンネル工事を巡り、JR東海に求めている山梨工区の工事停止に関する協議について、同社が「山梨県知事の理解が確認できるまでは応じられない」と伝えてきたと説明した。知事は「山梨県知事の理解はすでに得られている」とし、JRに対し「途方もない見解。誠に失礼な話だ」と不快感をあらわにした。

定例記者会見でリニア工事を巡るJR東海の姿勢に不快感を示す川勝平太静岡県知事=25日午後、県庁
定例記者会見でリニア工事を巡るJR東海の姿勢に不快感を示す川勝平太静岡県知事=25日午後、県庁

 静岡県は山梨工区の工事が県境に近づくと、県内の地下水がトンネル湧水として流出し、大井川の水資源にも影響する懸念があると主張。13日にJR東海に対し、どの地点で工事を停止するかについて、県有識者会議の専門部会で協議するよう求めていた。
 一方、山梨県の長崎幸太郎知事は17日の定例記者会見で「中身の是非は別にして、一言も連絡がなく、やり方として遺憾だ」と静岡県に苦言を呈した。これを受け、両県の担当者が18日に協議したという。
 25日の会見では、川勝知事の代わりに答えた県の担当者が「山梨県の理解を得た」と説明し、川勝知事は「長崎知事も同様に理解している」との認識を示した。
 県によると、JR東海の担当者は24日に「山梨県知事の理解の確認は協議を行う上での必要条件」と県側に電話で伝え、長崎知事の理解を得て同社に伝えるよう求めたという。

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