商店街路上に休憩場所 ヒト中心の空間利用模索 沼津市、11月15日まで社会実験

 沼津市などは27日、中心市街地の回遊性向上を目的にした社会実験「オープンヌマヅ2022アーケード」を同市大手町の沼津仲見世商店街で始めた。JR沼津駅付近鉄道高架化に伴う市街地再生に向け、商店街の道路上に休憩場所を設けるなどヒト中心の空間利用を模索する。11月15日までの各日午前9時~午後7時。

旧マルサン書店仲見世店前に設けられた休憩スペースで開かれた絵本の読み聞かせ会=沼津市大手町の沼津仲見世商店街
旧マルサン書店仲見世店前に設けられた休憩スペースで開かれた絵本の読み聞かせ会=沼津市大手町の沼津仲見世商店街

 実験は約260メートルの商店街4カ所に休憩や飲食に活用できる椅子やテーブルを置いた。商店街南端には、毎日4~6のスタンドが出展し、軽食や雑貨などを販売する。性別や世代を判別する人工知能(AI)カメラを1台設置し、期間中の通行状況を分析する。
 空き店舗の旧マルサン書店仲見世店内では、市立図書館で所蔵期間を終えた本や雑誌約3500冊が並び、自由に持ち帰れる。無料のWi-Fiも設置し、休憩スペースやアニメ「ラブライブ!サンシャイン‼」のキャラクターパネルも展示した。毎週水、金、土曜には絵本の読み聞かせも行う。
 関連イベントとして、沼津駅南口では、11月10日まで(8日除く)、日替わりでキッチンカーが出店する他、同商店街は「秋の感謝祭」を開催する。
 同商店街の鈴木浩司販促委員長は「商店街にゆっくり休める場所がほしいという声は多かった。商店街でテークアウトし、食事や会話を楽しんでほしい」と期待した。

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