遭難防止へ登山者調査 天城高原、啓発活動に利用 大仁署
山岳遭難事故の防止に向け、大仁署は29日、伊豆市菅引の天城高原登山道入り口で登山者を対象にアンケートを行った。装備やルートなどを調べ、統計結果を消防や市と共有して事故防止の啓発活動に活用する。
紅葉シーズンを迎え、登山客の増加が見込まれる休日に合わせて実施した。同署の山岳遭難救助隊員7人が登山客に行程や人数、年代、登山経験などを聞き取り、地図を使って足元が不安定など注意が必要な場所を説明した。登山を終えた人にも迷いそうになったポイントやかかった時間などを聞いた。
同署によると、今年に入って同日までに管内で発生した山岳遭難事故は昨年同期の5件から7件増の12件。そのうち6件が道迷いで、下山中に日が暮れて救助を求めた事例もあったという。同署は31日に市などと共同で登山道パトロールを行い、危険箇所を現地で確認する。
同署の加藤義之地域課長は「山を安全に楽しむための準備をしっかりしてほしい」と呼びかけた。
(大仁支局・小沢佑太郎)