記者コラム「清流」 「0次の備え」とは

 災害時に自宅で避難生活を送る「在宅避難」の利点を啓発する県東部の母親防災グループ「マモルマムズ」のメンバーに話を聞く機会があり、「0次の備え」という言葉を初めて耳にした。
 阪神大震災を機に設立された「人と防災未来センター」(神戸市)は、非常時の備えを0~2次に分けて提案する。非常持ち出し品(1次)やライフラインの断絶を想定した備え(2次)に対し、0次は普段からの携行品。リストには携帯電話や飲料、あめなどの食べ物、ホイッスル、携帯ラジオなどが並ぶ。
 メンバーが「0次の備え」を引き合いに強調したのは、防災を生活に取り入れる大切さ。物の備えに加え、実際にそれを生かせる力が大事という。私もしまい込んだ防災用品を確認しなければ。
 (社会部・西條朋子)

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