食と職で磐田市民つなぐ 空き家を改装、交流拠点創出 地元野菜メニュー提供×コワーキング

 磐田市の中心地に建つ築50年超の空き家を改装し、「食と職の交流拠点」を創出するプロジェクトが民間の手で進められている。規格外の地元野菜などを使ったメニューを提供する飲食店と子ども食堂、さまざまな人が利用できる仕事場「コワーキングスペース」を同じ空間に設置する計画。運営側は世代を超えて多様な人々が地域に集い、新たな連携や創造を育む場所にしたいと意気込む。

磐田市役所に隣接する築50年超の民家
磐田市役所に隣接する築50年超の民家
「磐田ベース」として改装する民家を案内する夏目記正さん。1階は飲食店と子ども食堂、2階はコワーキングスペースに変える=10月下旬、磐田市
「磐田ベース」として改装する民家を案内する夏目記正さん。1階は飲食店と子ども食堂、2階はコワーキングスペースに変える=10月下旬、磐田市
磐田市役所に隣接する築50年超の民家
「磐田ベース」として改装する民家を案内する夏目記正さん。1階は飲食店と子ども食堂、2階はコワーキングスペースに変える=10月下旬、磐田市

 主に活動に取り組むのは会員向けセミナーなどを開く企業「P’s(ピース)」の夏目記正さん(41)=浜松市北区=ら3人。以前より磐田市内の知人から「地元の人々が交流する拠点がない」などの相談を受けていた夏目さんが、かつて別事業で手がけた廃棄ミカンを使った商品開発の経験なども生かし、地域課題の解決を図りたいと考え立ち上げた。
 活動拠点の空き家は磐田市役所に隣接する木造2階建ての民家。現在は柱や梁(はり)がむき出し状態だが、クラウドファンディング(CF)で資金を募り、11月下旬から工事に乗り出す予定だ。壁を張り替えて建物の基礎や柱を補強し、「磐田ベース(基地)」と名付けて誰もが使いやすい空間をつくる。
 1階では規格外野菜などを使ったランチや弁当を販売。売り上げは施設の運営費や、無償で食事を提供する子ども食堂の経費に充てる。2階はコワーキングスペースとして開放するほか、レンタルスペースとしてセミナーや会議の場にも利用してもらう構想という。
 夏目さんは「シェアオフィスを利用する大人と食堂に通う子どもたちが交流し、互いに学び合って前向きに過ごせる楽しい場をつくりたい」と話す。

 18日までCF受け付け
 運営者は寄付を18日午後11時まで受け付けている。目標額は300万円。詳細はCFサイト「READYFOR(レディーフォー)」で確認できる。

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