沼津市の電動キックボード実験 類似事例比3倍の利用 課題は安全面「危ない」3割

 沼津市は24日、市中心部や沼津港周辺で9~10月に実施した電動キックボードの社会実験結果を公表した。国内類似の社会実験と比べて3~4倍の587回、約15万5千円の利用と売り上げがあり、一定の需要がうかがえた。一方、利用者アンケートでは3割が「危ない」との感想を記すなど、安全面での課題も浮かび上がった。

電動キックボード社会実験利用者の年代
電動キックボード社会実験利用者の年代

 実験は9月17日~10月16日に実施した。国の特例を使い、ヘルメット着用は任意とした。利用者は226人で、平均走行距離は2・18キロ、利用時間は12分だった。利用者は47%が市内在住、26%が県外在住で、観光と街乗り需要が併存する傾向がみられた。利用者の世代別では55%が30代以下だった。
 140件の回答があったアンケートでは、複数回答の感想で66%が「移動が楽しい」とする一方、34%が「危ない」とした。路面のへこみによる振動で体勢が不安定になる点や、車による幅寄せなどの危険を訴える声もあった。
 市の関野勇治まちづくり統括監は「新たな移動手段としての潜在力がある。一方で安全面の問題は対応を検討したい」とした。

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