静岡県防衛の決意新た 御殿場・陸自板妻駐屯地 60周年行事

 静岡県全域の防衛警備を担う陸上自衛隊第34普通科連隊が所在する陸自板妻駐屯地(御殿場市板妻)は27日、創立60周年記念行事を行った。県内の首長や地元関係者らが見守る中、隊員約420人が観閲行進し、任務遂行の決意を新たにした。

災害派遣活動の装備で観閲行進する第34普通科連隊の隊員=御殿場市板妻の陸上自衛隊板妻駐屯地
災害派遣活動の装備で観閲行進する第34普通科連隊の隊員=御殿場市板妻の陸上自衛隊板妻駐屯地

 水野克輝駐屯地司令は観閲式の式辞で、北朝鮮と中国、ロシアを挙げ「わが国を取り巻く3正面は厳しい状況で世界の安全保障環境の第一線とも言える」と指摘。「これからも平和と独立、生命と財産を守る使命を自覚し精進する」と述べた。川勝平太知事は来賓祝辞で災害派遣活動への謝意を示した。
 3年ぶりに駐屯地を一般開放した。模擬戦闘を公開し、高機動車の体験搭乗を行った。
 板妻駐屯地の源流は1909年に設置された旧陸軍板妻廠舎(しょうしゃ)。戦後は米軍が駐留し、60年に駒門駐屯地板妻分屯地に、62年に板妻駐屯地となった。現在は約1600人が所属する。
 第34普通科連隊は、静岡市に駐屯した精鋭部隊の旧歩兵第34連隊の部隊番号を受け継ぐ。同連隊の大隊長として日露戦争で活躍し「軍神」とたたえられた橘周太中佐にちなみ「橘連隊」とも称される。

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