流域市町の意見まとめ、JR東海に送付 静岡県 リニア大井川水問題巡る問答冊子に対し

 静岡県は1日までに、JR東海がリニア中央新幹線工事に伴う大井川水問題を巡り住民から寄せられた質問と回答を記した冊子について、大井川流域市町や利水者の意見をまとめ、同社に送付した。県に意見を寄せた14の市町・団体のうち、内容の修正を求めるなど否定的な意見は8件、肯定的な意見は3件だった。
 否定的な意見では「調整前の情報が一方的に発信され、地域住民の誤解を招く懸念がある」などとJR東海の回答の表現を問題視する内容が多かった。肯定的な意見としては「地域の意見を広く受け止めるための取り組みとして評価する」などの声が寄せられた。
 県は「(水資源への影響を予測する)水収支解析が示す数値は不確実なのに、確定的な表現になっている」などと懸念を伝え、これらの意見を同社が駅などで配布しているパンフレットに反映させるよう求めた。
 冊子は、7月から募集していた大井川水問題に関する意見・質問のうち、主なものとJR東海の回答をまとめた内容で、10月下旬から大井川流域の駅などで配布している。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞