沼津市、26年度に新排水機場 大平地区の水害対策

 沼津市は9日、2019年の台風19号で浸水被害のあった大平地区の新たな水災害対策計画を市議会建設水道委員会で報告した。26年度までに新たな排水機(ポンプ)場を設置して狩野川へ注ぐ大平江川の排水機能を高め、同様の大雨時でも床上浸水の被害が起きないよう対策する。

排水機場設置
排水機場設置

 計画は国、県などと8月に策定した狩野川中流域水災害対策プランに盛り込まれた。1998年の同地区での水害を基に2012年に策定した現計画を見直し、24時間雨量370ミリを記録した19年の水害を想定。計13項目の対策を5年、10年、20年と時期を区切って示した。
 計画では、雨水が流れ込む大平江川と狩野川の合流地点付近に、市が毎秒6・6立方メートルの排水機能を持つ排水機場を設置する他、20年程度かけて大平江川の拡幅や護岸整備を行う。国も長期的に狩野川の堤防を整備する他、県は国道414号バイパスの建設に合わせた雨水貯留施設の整備などを実施する。
 大平地区は狩野川の対岸より地盤が1メートル以上低く、水位が上昇すると雨水が流れにくい地形になっている。19年の台風19号では、床上浸水42戸、床下浸水16戸の被害が出た。

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