浅間大社で献香式 富士宮弄静教場 志野流家元ら奉納

 伝統芸道の一つ香道の教室を富士宮市で開く「志野流香道富士宮弄静教場」はこのほど、献香式を同市の富士山本宮浅間大社で開いた。和服姿の生徒や地元関係者ら約70人が見守る中、志野流香道二十世家元の幽光斎宗玄氏らが香りを奉納した。

献香式に臨む家元幽光斎宗玄氏ら=富士宮市宮町
献香式に臨む家元幽光斎宗玄氏ら=富士宮市宮町

 室町時代に栄えた香道は香りを「嗅ぐ」ではなく「聞く」と表現する。幽光斎宗玄氏が香炉の灰をかき上げ整えた後、かぶせた銀葉の上に香木を静かに置くと豊かな香りが拝殿に広がった。参加者は奉納された香りを心静かに聞き、味わった。
 献香式は市制施行80周年を記念し、葬祭請負・仏具販売会社「藤原」で運営している同教場が初企画。同日は市民文化会館に香りを聞き当てる組香席や茶道裏千家渡辺宗哲氏を招いた茶席も設けた。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞