高病原性鳥インフル 範囲拡大し監視継続 野鳥死骸、触らず連絡を

 静岡県は14日、浜松市東区で7日に回収された野鳥の死骸から高病原性鳥インフルエンザウイルスが確認されたと発表した。県内で同ウイルスに感染した野鳥が確認されるのは、県に記録が残る2004年以降で初めて。養鶏場などへの感染拡大を警戒し、関係者が監視活動を続けている。

静岡県庁
静岡県庁

 高病原性鳥インフルエンザの疑い事例として環境省が9日に回収地点の半径10キロを野鳥監視重点区域に指定したため、県は10日から同区域での監視を行っている。同ウイルスの陽性確定を受け、監視範囲を周辺に広げた。異常がなければ2023年1月5日に解除する。
 県自然保護課の中山淳也課長は「ほかにも感染した野鳥がいると想定し、調査、監視の意識を強める」と話した。
 環境省によると、全国では9月以降、本県を含めて1都17県(14日現在)で野鳥の高病原性インフルエンザが確認されている。
 県は死んだ野鳥を見つけたら素手で触らず県農林事務所などに連絡するよう求めている。鳥インフルエンザは通常の接し方では人に感染せず、感染した個体の鶏肉、鶏卵を食べても感染の可能性はないとして冷静な行動を呼びかけている。

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