金魚の王様 ランチュウ飼育 小沢さん(沼津)全国品評会2位 工夫重ね、海外でも人気

 “金魚の王様”と呼ばれるランチュウの飼育・販売に取り組む沼津市西浦木負の小沢忠幸さん(46)が、11月上旬に大阪府で開かれたランチュウ愛好家による品評会「第65回日本らんちう協会 全国品評大会」の当歳魚の部で2位に当たる西大関に輝いた。県勢では最高成績となった小沢さんは「何万匹に1匹の美しいランチュウが集まる中、違いが出せたことがうれしい」と喜びを話す。

2位にあたる西大関に選ばれたランチュウ(小沢忠幸さん提供)
2位にあたる西大関に選ばれたランチュウ(小沢忠幸さん提供)
工夫を重ねて飼育に取り組む小沢忠幸さん=11月下旬、沼津市西浦木負
工夫を重ねて飼育に取り組む小沢忠幸さん=11月下旬、沼津市西浦木負
2位にあたる西大関に選ばれたランチュウ(小沢忠幸さん提供)
工夫を重ねて飼育に取り組む小沢忠幸さん=11月下旬、沼津市西浦木負

 品評会では左右対称であることや頭と尾の形、八の字を描くように泳ぐかなどが基準になる。受賞した当歳魚の部はことし生まれたランチュウで競い、約500人が出品した。小沢さんによると、同部門は「作り手の力量が問われる一番の難関」。小沢さんのランチュウは「フンタン」と呼ばれる頭のこぶが大きく発達していて四角く見えるのが特徴で、短い審査時間でもインパクトを与えた。
 全国での入賞は15大会連続という。自宅の一部を改装した飼育スペースには約30の水槽があり、年間で約300匹を育て上げる。血統管理を行い、サプリメントを餌として与えるなど工夫を重ね、体色や体形をコントロールしている。小沢さんのランチュウは海外からも人気が高く、新型コロナウイルスの感染拡大以前はタイやシンガポールの愛好家に招かれ、飼育方法を指導していたという。
 飼育を始めたのは約20年前。ランチュウを趣味で育てていた父政平さんが亡くなったのがきっかけだった。小沢さんは「父は『何でもいいから一番を取れ』が口癖だった。何とか全国大会で優勝し、感謝の思いを届けたい」と次を見据えた。

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