男子東レアローズ完敗、頂点に届かず バレーボール全日本選手権
バレーボールの全日本選手権は18日、東京体育館で男女決勝を行った。男子の東レはジェイテクトに0-3で敗れ、準優勝に終わった。
東レは第1セット序盤はアウトサイドヒッター小沢宙輝がさえてリードしたが、中盤にミスが重なって逆転されると、そのまま落とした。第2、3セットも相手の強力なサーブとアタックを止められずに、ストレート負けした。
▽男子決勝
ジェイテクト 3(25―21 25―13 25―17)0 東レ
篠田監督「久々の決勝 経験の差」
5大会ぶりの頂点を狙った東レは、戦力補強を敢行したジェイテクトに力の差を見せつけられた。就任4年目で初のタイトルを目前で逃した篠田監督は「久々の決勝で経験の差が出た。普段通りの力を出せなかった」と振り返った。
相手は日本代表の左のエース西田が今季、海外から復帰。元日本代表の柳田も移籍で加入し、タレントぞろい。東レは第1セットはパダルにトスを集めて中盤までリードしたが、サーブミスから流れを失い、逆転を許した。アタック決定率は東レが4割に満たなかったのに対し、相手は6割を超えた。
西田を自由にさせたのが痛かった。アタックだけでなく鋭いサーブで崩され、ブロックで止められた。最後も西田にたたき付けられて、勝負あり。東レもアウトサイドヒッター小沢が奮闘したが、役者の違いを痛感させられた。「とにかく悔しい。手も足も出なかった」と言葉を絞り出した。
優勝には届かなかったものの、胃がんを公表したセッター藤井、体調不良が続くミドルブロッカー李ら主力を欠きながら勝ち上がったのはチーム力が底上げされた証拠。3位で迎える新年のリーグ戦再開に向け、セッター酒井(浜松商高出)は「リーグ戦を通して成長したい」と気持ちを新たにした。