伊豆の国市長 大河ドラマ館閉館後「郷土資料館の移転前向き」

 伊豆の国市の山下正行市長は21日の定例記者会見で、大河ドラマ館が設置されている韮山時代劇場映像ホールの大河ドラマ館閉館後の運用について「郷土資料館を移転できるように前向きに検討したい」と述べた。
 市郷土資料館は現在、大仁地区の市中央図書館の2階にある。史跡が多い韮山地区からのアクセスが悪く、来訪者の周遊コースに入っていないことに加え、建物の構造上、夏季に高温になって来場者や史料にとって適切な環境ではないなどの課題がある。
 市は当初、映像ホールは大河ドラマ館閉館後の来年3月から貸し出しを再開する予定だった。しかし大河ドラマをきっかけに多く人が市内に訪れ、同劇場を拠点に地域を周遊していることから、市郷土資料館を移転してレガシー(遺産)を生かすとともに、郷土教育の充実や観光振興に活用する方針で検討を始めた。
 6日の市民との意見交換会では映像ホール利用団体を中心に移転に反対する意見も出た。山下市長は「観光客だけでなく子どもたちの学習に活用でき、公益性がある。利用者には代替施設の説明をして理解をできるだけ得たい」と述べた。
 市は27日午後6時半から、韮山農村環境改善センターで再度、意見交換会を開く。

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