記者コラム「清流」 一方通行の行政サービス

 静岡市のマタニティー教室に参加しようと開催日を確認した。毎月のように市内の保健福祉センターで実施されている。だが、全て平日の昼間。諦めるしかなかった。
 働く妊婦は少なくない今、行政の事業が社会状況に即していない部分を目の当たりにした。
 市への問い合わせメールの返信は「必要があれば個別で対応する」とのこと。参加目的は同じ境遇の妊婦と直接交流することでもあるのに、と残念な気持ちになった。
 土曜開催の市のヨガ教室では、参加者から土曜だから参加できたという声を聞く。初産や経産婦、周期の異なる妊婦が集まり、情報交換できる時間はいつも有意義で楽しい。行政サービスは、受ける側の気持ちに立つ視点がどれだけあるかが大切だと感じる。

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