記者コラム「清流」 苦手意識の克服は

 子どもの頃から理数系の教科が苦手だった。数字を見て頭が拒絶反応を起こすほどではないにしても、問題文を読む段階で「どうせ解けない」と半ば諦めていた気がする。
 小学生が算数ゲームを通じて思考力や計算力を競う「MATH(マス)やらまいか」の決勝大会が12月上旬、浜松市内で行われた。参加者は驚異の集中力で、黙々と解き進めた。児童の姿が頭から離れず、主催者に手渡された問題を自宅に帰って挑戦してみた。恥ずかしながら12問中1問も解けなかったが、問題に向き合って試行錯誤を重ねることは面白かった。
 苦手意識が強すぎると、本当の楽しさが感じられなくなってしまうのかもしれない。小学生時代の自分に、「解けなくてもいいから、じっくりと考えてみて」と伝えたい。

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