毎月楽しむウサギの切り絵 自閉症の安田さん(湖西) 2023年カレンダー製作

 湖西市南台に住む自閉症の安田幸大さん(24)が、得意の切り絵の作品を収録した2023年カレンダーを完成させた。今回は日本の昔話がテーマ。干支(えと)のウサギが作中に隠れているなど、ページを開けばユーモアのあふれる切り絵の世界が広がっている。

切り絵の原画を前に、2023年のカレンダーを紹介する安田さん=湖西市南台
切り絵の原画を前に、2023年のカレンダーを紹介する安田さん=湖西市南台

 表紙の切り絵は、磐田市の神社で実際に見たウサギの石像を表現。餅つきをするウサギの影が浮かんだ月を、石像が見つめる幻想的な姿を描いた。安田さんが「きれいな月だなぁ」とタイトルを付けた自信作だ。
 月ごとに題材にする昔話を登場人物や舞台を考えて選んだ。2月は桃太郎、4月は花咲かじいさん、11月はさるかに合戦。8月の浦島太郎は2カ月かけて仕上げた大作で、12月のかさ地蔵には干支のウサギを登場させた。
 幼少期から切り絵を楽しみ、作品を作り続けてきた安田さん。県立浜名特別支援学校中学部に通っていた当時、両親からの提案を受け、12年版のカレンダーを初めて制作した。市内の就労継続支援事業所で働くようになった今でも毎年作り続けている。
 湖西市新居町の小松楼まちづくり交流館で販売している。1部千円。問い合わせは同館<電053(594)0540>へ。

1月4日から作品展
 安田幸大さんのカレンダーの原画などを並べた作品展が1月4日~29日、湖西市新居町の小松楼まちづくり交流館で開かれる。
 9日午前11時~午後3時には切り絵の実演を行う。開館は午前9時~午後5時。9日以外の月曜休館。

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