丹精の村山蕎麦「おいしい」 1年の活動締めくくりに試食会 富士宮「育てて味わう会」

 富士宮市村山の遊休農地で、在来蕎麦(そば)の「村山蕎麦」を栽培し“おいしく”継承する活動に取り組む「育てて味わう会」がこのほど、1年の活動を締めくくる試食会を同市粟倉の蕎麦店「どあひ」で開催した。同会のメンバーら約25人が順番に来店し、自分たちで育てた村山蕎麦を深く味わった。

村山蕎麦を味わう参加者=富士宮市粟倉
村山蕎麦を味わう参加者=富士宮市粟倉

 夏に種をまき、11月に約20キロ収穫した。2022年は開花時期の降雨が影響し、収量は前年の約半分だったという。12月に入って脱穀した村山蕎麦を「どあひ」に預けた。試食会では石臼でひいた十割蕎麦や蕎麦がきを味わい、村山蕎麦特有の香りを楽しんだ。
 同会を立ち上げた山岡徳次さん(70)=富士市=は「鼻に抜ける香りやモチモチの食感が良く出ている」と22年の出来栄えを語る。メンバーの佐野竹久さん(78)=同市=は「1年間の活動を楽しみながら、大地の恵みをおいしく味わうことができた」と喜んだ。
 23年の活動は1月末から畑の手入れを始める。春からジャガイモの栽培を行い、村山蕎麦の種まきは9月を予定している。新たなメンバーとともに、不要な草刈り機や脱穀機、唐箕(とうみ)など農具の寄付を募集している。問い合わせは山岡さん<電090(3382)4019>へ。

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