食育漫画が若者に好評 静岡市、5年目で軌道 習慣の乱れ解決へ発信 

 若い世代に主体的な取り組みを促す静岡市の食育事業「しずおかカラダにeat(イート)75」が5年目を迎え、軌道に乗っている。当初は中心としてきた実習や試食を伴うイベントがコロナ禍で開きにくくなる中、新たに取り入れた漫画冊子が好評だ。

来年度に向け、漫画冊子やレシピ集の内容を検討する職員=静岡市役所静岡庁舎
来年度に向け、漫画冊子やレシピ集の内容を検討する職員=静岡市役所静岡庁舎

 事業では正しい食習慣を通じ、国が掲げる75歳の健康寿命達成を目指す。朝食を食べないといった食習慣の乱れなど若い世代に顕著な食の課題解消に向けて、市内の大学生らを巻き込んだ情報発信を進めてきた。
 漫画冊子は、進学や就職で卒業後に実家を離れる高校生に向け、食事の内容やバランスを整える重要性をストーリー仕立てで紹介。大学生や専門学校生が考案した健康レシピも掲載した。今年度当初、1万部を市内の高校3年生に配り、公共施設にも置いたところ、追加配布の要望が相次いだ。
 来年度に向け、さらに行動を促す新版を作製する。若い女性に多い痩せすぎが招く健康問題にも触れ、自ら準備して食べる習慣につなげるため、写真共有アプリ「インスタグラム」で募集した朝食レシピ集を添える。好評だった本年度版も増刷する。
 市健康づくり推進課の担当者は「この時期からの食習慣が一生の健康を左右する。食事を適切な組み合わせで選べるよう、独り立ちする前に学んでほしい」と話す。
 漫画冊子は市のホームページでも公開している。

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