イグサ産地へ「農業女子」二人三脚 焼津新ブランド化 インスタつないだ縁

 焼津市の横田菜々さん(23)が手掛ける市内の耕作放棄地をイグサの産地に再生させる取り組みが今シーズンで3年目を迎えた。これまで植え付けから製品化までの過程をインスタグラムを通じて発信。同世代が奮闘する姿にひかれ、今シーズンから新たな仲間として同市の望月愛加さん(24)が加わった。地域ブランド化に向けて「二人三脚」で取り組んでいく。

協力しながら苗を植え付ける横田さん(右)と望月さん=焼津市田尻北
協力しながら苗を植え付ける横田さん(右)と望月さん=焼津市田尻北

 横田さんは大学時代、地元で農業がやりたいと就職活動を展開しているうちに、畳の総合メーカー「キツタカ」(東京都)の活動を知り、在学中に生産者に交じってイグサの収穫などを体験した。国内有力産地の熊本県に続き、ブランド化を目指す方向性に賛同し、同社に就職した。
 インスタグラムで発信し始めたのは2020年12月。冬に行う苗の植え付けから先刈り、網掛け、収穫し、織機で織るといった工程を発信し続けている。
 望月さんは印刷会社に勤めていたが、横田さんの発信内容に触れていくうちに、農業に魅力を感じ、横田さんと同じ会社に飛び込んだ。
 今シーズンは市内3カ所計3470平方メートルの水田で栽培し、畳1400枚分のイグサの収穫を目指す。11月下旬には望月さんと横田さんで協力しながら、約991平方メートルの水田で苗を植え付けた。
 望月さんは「自然相手の仕事の大変さが分かった。作業を一つずつこなして、こつをつかんでいきたい」と語った。

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