家康の愛刀「ソハヤノツルキ」ナイフで再現 久能山東照宮監修で商品化へ 岐阜のメーカー、CF募る

 刃物生産が盛んな岐阜県関市の老舗メーカー「ニッケン刃物」が、久能山東照宮(静岡市駿河区)の協力を得て、徳川家康の愛刀「無銘 光世作」(ソハヤノツルキ)をモチーフにしたペーパーナイフの商品化を進めている。久能山東照宮の姫岡恭彦宮司(64)は「ソハヤノツルキを広く知ってもらうきっかけになれば」と期待する。

家康の愛刀「ソハヤノツルキ」を解説する姫岡宮司=静岡市駿河区の久能山東照宮
家康の愛刀「ソハヤノツルキ」を解説する姫岡宮司=静岡市駿河区の久能山東照宮
「ソハヤノツルキ」をモチーフにしたペーパーナイフ
「ソハヤノツルキ」をモチーフにしたペーパーナイフ
家康の愛刀「ソハヤノツルキ」を解説する姫岡宮司=静岡市駿河区の久能山東照宮
「ソハヤノツルキ」をモチーフにしたペーパーナイフ

 ペーパーナイフは全長17センチで、実物の5分の1の大きさ。所蔵する久能山東照宮に監修してもらい、約4カ月間にわたって試作を重ね、刀の独特な形や身幅、茎(なかご)の刻印などをリアルに再現した。職人が丁寧に刃付けし、持ち手には透明なフッ素樹脂チューブを巻くなど、見た目と使用性の両方に気を配っている。
 同社は新型コロナウイルスの影響で、観光地で販売していたペーパーナイフなど他の商品の売り上げが減少。模索している中、刀剣ファンの声を受けて商品化に乗り出した。クラウドファンディング(CF)サイト「キャンプファイヤー」で31日まで、資金を募っている。商品はCFの返礼品として入手できる。
 売り上げの4%は久能山東照宮に寄付する。ニッケン刃物の熊田祐士社長(38)は「文化財保護のために少しでも役に立ちたい」と話した。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞