稲作模した七段の舞 袋井・法多山で田遊祭

 袋井市豊沢の法多山尊永寺で7日、県指定無形民俗文化財「法多山田遊祭」が執り行われた。新春恒例の行事で、檀徒(だんと)でつくる同祭保存会が稲作の工程を模した舞を奉納。今年1年の五穀豊穣(ほうじょう)を祈願した。

五穀豊穣を祈って執り行われた法多山田遊祭=袋井市の法多山尊永寺
五穀豊穣を祈って執り行われた法多山田遊祭=袋井市の法多山尊永寺

 舞は全七段で構成される。「太刀の舞」「棒の舞」で舞台の諸尊堂を清め、第四段の「田打ち・牛ほめ」では、クワを担いだ兄弟と暴れ牛などが登場し、田を耕す牛の労をねぎらうユーモラスな掛け合いを繰り広げた。最後は花がさをかぶった若衆が舞い踊る「ソウトメ(早乙女)」で華やかに締めくくった。
 同祭は室町時代から、門前地域の人々によって継承されてきたと伝わる。大弓放ちの神事を終えると3年ぶりに餅まきが行われた。境内は民俗芸能を見ようと訪れた参拝者でにぎわった。

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